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大根の炊いたん

11月になりました。

朝晩すっかり寒くなりガラスが結露している様子を見ますと、今年の冬の厳しさを想像し、いよいよ冬支度に入っていきます。

そんな寒い日の食卓に、こんなメニューはいかがでしょうか。旬の大根をシンプルにいただきます。
料理研究家・中村美紀さんの季節のコラムと共にお楽しみください。

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『たっぷりの出汁でコトコト煮る、京都のおばんざい』
大根の炊いたん
■材料:(約8人分)
大根・・・1本
A:水7カップ、こんにちは料理酒大さじ2、白だし大さじ3l
B:味噌だれ 白味噌大さじ1、自然郷酒粕大さじ1、練り辛子少々

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■作り方
⦁ 大根の下ごしらえ
大根は皮を剥き、4cmくらいの厚みに切って面取りし、片側だけ十字に切り込みを入れる。

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圧力鍋に大根を入れ、かぶるくらいの米のとぎ汁を入れたら4分加圧。圧力が抜けたら蓋をあけてざるにとり、一度さっと洗う。

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⦁ だし汁で煮る
1と水、こんにちは料理酒、白だしを入れて、コトコト弱火で1時間ほど煮込む。ひっくり返して30分ほど煮て、少し冷ます。

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⦁ 味噌だれを作る
白味噌と酒粕を2の煮汁40mlで溶き、裏ごしする。練り辛子をお好みで混ぜたら出来上がり。

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■こんにちは料理酒を使うポイント
・大根の旨味をしっかりと引き出し、だし汁をふくよかにします。
・大根に味がしみ込みやすくなります。


<ふくしまごはん歳時記 2021年11月 霜月(しもつき)>
七十二候とは・・・
太陽の運行をもとに、一年を二十四に分けた「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、季節の指標となる大切な暦でした。人々の暮らしに根付き、これを元に農作業や行事が行われていました。
二十四節気のひとつの節気をさらに3つに分けたものが「七十二候(しちじゅうにこう)」。5日ごとに、「初候」「次候」「末候」と季節を移しそれぞれの季節を3~4文字の短い言葉で表した、いわば季節の告知版のことをいいます。

■立冬(りっとう) 【二十四節気20】  2021/11/7~11/21
はじめて冬の気配があらわれてくる頃。銀杏の葉が黄色く色づき始め、紅葉(もみじ)が見ごろとなる。
■小雪(しょうせつ)【二十四節気21】  2021/11/22~12/6
雨が雪にかわりはじめる頃。木枯らしが枝の葉を落とし初雪が舞う季節。

【季節のコラム】
いよいよ今年も、残すところあと2か月ですね。

寒さが本格化すると、冬野菜がぐんぐん甘みと潤いを増しておいしくなってきます。

冬野菜の代表というと、皆さんは何を思い出すでしょうか。
毎年多くのレシピが出るのは、白菜・大根・長ネギの3大冬野菜。中でもうちの家族が大好きなのが、今回の食材【大根】です。

「炊いたん」とは、京都の「おばんざい」の表現で「炊いたもの」「炊いたの」という意味。
たっぷりの出汁に食材を入れて、ゆっくりコトコト弱火で煮込む料理です。

中でも最も定番なのがこちらの大根を炊いたもの。
シンプルな料理なだけに、面取りをしたり、箸で食べやすいように隠し包丁を入れたりときちんと丁寧に作るとびっくりするほどおいしく作れます。

折角なので、自然郷の酒粕と白味噌を混ぜて味噌だれを作りました。アツアツをぜひ召し上がれ。

今月もありがとうございました。また来月お会いしましょう。

※参考資料:にっぽんの七十二候(枻出版社)
春夏秋冬・土用で暮らす。(富田貴史・植松良枝著 主婦と生活社)
暦生活 https://www.543life.com/seasons24/


レシピ監修:Cooking Studio I-e(イーエ) 中村美紀
HP:  https://www.studioi-e.com/
オフィシャルブログ:https://ameblo.jp/cookingstudioi-e/

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