メイスン神父のエッグノッグ
学生時代の今頃、昼休みにキャンパスでメイスン神父に手を貸してくれないかと声をかけられて、お御堂の控え室に連れて行かれた。
神父は巨大な銅のボールに卵白を大きな泡立て器で大量に泡立てていて、これから アメリカの伝統的なクリスマスの飲み物、eggnogをつくるんだと言われた。
別のボールにとっておいた卵黄があり、それに砂糖2袋と生クリーム2パックを入れるように頼まれた。次に、それをあわ立てた卵白のボールに入れてくれ。神父は泡立て器でそれを混ぜた。神父は、混ぜ続け、その後、そこのウィスキーを入れてくれと言われた。
どのくらいと聞くと全部。ドボドボと注ぎ終えるともう一本あるからそれも。ブランデーもあるから、それも。同じように全部注いだ。その後シナモンやナツメグのスパイスをかなりの量を入れた。
神父はしばらく混ぜ続け、酒飲めるんだろ?と聞かれたのでもちろん。神父は大きなグラスになみなみとeggnoggをお玉で入れ、うまいぞと言われた。甘いアイスクリームのようで、とても美味しかった。午後の授業には出たが、気分が良くて、よく覚えていない。
神父は、この時期、クリスマスのキリスト降誕の飾りつけを一人で、いつもの笑顔にもまして、満面の笑みを浮かべ、作業されていた。
神父には、Allen Ginsberg,, Williams Burroughs Beat Generation アメリカの演劇、詩など色々を教えてもらった。
メイソン神父が帰天されてからもう数十年経ってしまった。
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