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がさ小屋

下町では12月の声を聞く頃大きな通りの交差点の角に正月飾りを売る臨時の店ができた

3メートル四方の四隅に10メートルぐらいの長さの足場用の直径10cmほどの材木を立て、腰あたりの高さの覆を設け、前側には商品をならべるための板を が渡してあり、内側にはところ狭しと飾りものをかけてあった。多分鳶職人の冬季の仕事だったのであろう、なかにはパイプ椅子に店番が座り、


薬缶を乗せた石油ストーブで暖をとっていた。年が明け数日経つとそれらの店は取り払わて、姿を消す、ぽっかり空いた場所に初春の日が注ぐと、季節の移り変わりを感じた。
#下町
#中央区

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