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六道の辻
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夜ごと井戸を通って冥界に降り、閻魔大王のもとで裁判の補佐をしていたという小野篁。調べてみると、私はもうすぐ彼が死んだ年齢になるらしい。私は頭もそれほど良くないし、不思議な力もないけれど、死ぬ時が来るのは平等だ。
小野篁が冥界に通ったと伝わる井戸があるのは六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ、ろくどうちんこうじ)。そのあたりは、平安京の火葬地であった鳥部野(鳥辺野)の入口にあたり、現世と他界の境にあたると考えられた。そして、「六道の辻」と呼ばれた。「六道の辻」は五条通(現在の松原通)沿いの六道珍皇寺門前やその西方の西福寺付近とされている。
4月のとある土曜日に歩いてみたけれど、特に変わったことも感じなかったのは、単に私が凡人だからだろうか。それとも、地獄の釜が開くと言うお盆になれば、感じることができるのだろうか。
ともかく初めて歩いた六道の辻。誰かとデートしたならば、きっとお互い思い出に残るに違いない。こんな場所でデートがしたいなんて、変わった奴だという感想を持たれるに違いない。娑婆と別れを告げるときには、この道はいつか来た道だと思うのだろう。
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