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熱田神宮には開かずの門があります

名古屋にある大きな神社といえば、熱田神宮です。熱田神宮にある建造物には、伝説が遺されているものがあります。

その代表的なものが清雪門(せいせつもん)です。末社楠御前社の北東に位置し、もと本宮の北門ともいわれており、俗に不開門(あかずのもん)とも言われています。特別なとき以外は開けない門、開けることを不吉として開けない門のことで、この門は誰も開けてはならない門なのです。

なぜ「開かずの門」なのかというと、天智天皇の時代に熱田神宮を訪れた新羅の僧が、この「清雪門」より侵入して「草薙の剣」を盗みだすという事件が起きました。しかし、その僧は新羅に帰る船で嵐に遭い、悪だくみは結局失敗に終わります。

熱田神宮に無事戻った「草薙の剣」は、二度とこのような災難に遭わぬように厳重に保管され、「清雪門」は永遠に閉ざされる事となったのだそうです。

熱田神宮のお祭りの一つに酔笑人神事(えようどしんじ)があります。これは、一度盗まれた「草薙の剣」が神宮に還座(かんざ)され時の喜んだ様子を伝えるものです。

喜び笑う様から「オホホ祭り」とも呼ばれます。境内の灯を消し、影向間社、神楽殿前、別宮前、清雪門前の四ヶ所で、悦びを込めて高笑いをする神事だそうですよ。ただ笑うだけの神事とは、珍しく面白いものですね。

古代の人たちは、この門から盗まれた「草薙の剣」が再び神宮に戻ってきたことを心から喜んだのでしょう。だからこそ、特別な神事としてその喜びを伝えたに違いありません。この神事では祝詞・神饌もないそうです。かなり特殊なお祭りですね。

日本の神社には古くから伝わる神事があります。その神事にはそれぞれ意味があり、私たちは大切に守り伝える使命があるのでしょう。

冷静な色は青。気持ちを落ち着かせながら、伝統を伝えていきましょう。

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