SOUL!DANCE!しよう、草紙世雨☆
【前回のあらすじ】
待ちこがれていた相棒御物文机「ふみさん」と対面したものの沈黙するわたし。沈黙する机と人間のコンビ。
そこで、人間であるわたし「ひこの」は、机「ふみさん」の元の持ち主であるご夫婦に相談することにした。
◇
相談はzoomの画面越しでのものだった。
みらいだみらいだ!二十一世紀なう!!
画面の向こうにあこがれのご夫婦の姿。
奥さまのお名前は「あなむ」さん、
旦那さまは「まさみち」さんとおっしゃる。
わたしは、まさみちさんがご自身で開発し提供している『リーディング心理学』を駆使したカウンセリングセッションを受けたことがきっかけで、お二人にはこれまでにもいろんな相談にのってもらってきた。
今回は有料セッション中のいくつかの相談ごとのひとつとして伺ってみた。
(※以下「あなむさん」→「あ」、「まさみちさん」→「ま」、わたくし「ひこの」→「ひ」と表記)
ま「えーっと…今日はどんな相談だったっけ」
ひ「はい、ふみさんとコミュニケーションがとれないんです」
ま「ふむふむ」
ふみさんが木製の机であることは承知の上で、そこに「机とコミュニケーションがとれなくて困っている…だとう?なに言ってんですかアナタあたま大丈夫??」というツッコミは一切入らない。
そこからまさみちさんのリーディングとあなむさんのサポートによる、お悩み解決セッション☆が始まった。
◇
まさみちさんのリーディングセッション体験で受けた感覚を文章に起こすことが、わたしにはなんだかとってもむずかしい。それでも書いてみる。
書いてみる。
書いてみる。
かいてみる…
かいてみ…あれ??
◇
ふみ「おい」
ひ「………はい、ふみさん」
ふみ「おまえ、いまどんな気持ちで書いてんだ」
ひ「はい。勢いづいて書き出したけど、いまはダレダレにダレた気持ちで、"なんかつまんないなー"って思いながら書いております」
ふみ「うん。俺にもひしひしとつまんねえかんじ伝わってくるわ」
ひ「………」
ふみ「つまんねえなーって思ってることがわかってんのに、なんでそのままたらたら書き続けてるわけ?」
ひ「………」
ふみ「答えろ」
ひ「はい。えっと…」
ふみ「うん」
ひ「起こったことを順序だてて書いた方がなんとなくいいんだろうなって思ってるんですけど、だいぶ昔のことだから、いまとなってはあのときの感覚は古くさすぎて書く気がしない」
ふみ「うん。それから?」
ひ「いま目の前にあることであたまがいっぱいで、この話よりもそっちのことを書きたい」
ふみ「うん。…それから?」
ひ「……………」
ふみ「それから?」
ひ「こんなの書いてるひまがあったら他のこと…」
ふみ「うん」
ひ「………」
ふみ「こんなのかいてるひまがあったらほかのこと…、の続きはなに?」
ひ「いま」
ひ「いまものすごくむしゃくしゃしててそれどころじゃない!!!」
ふみ「うん」
ひ「書けない、もうしらない」
ふみ「うん」
ひ「なにもかも嫌になった」
ふみ「そうだな。御物とか聖域とか奉ってた俺様の上でとうとうパンやら何やら食い散らかしてたもんなあ」
ひ「あたまおもい。ねむい…」
ふみ (無言)
ふみ「始めは勢いあるけど、次の瞬間撃沈」
ふみ「連載第1話以後長らく休載、のち作者体調不良のため連載終了」
ふみ「ご声援ありがとうございましたー!!」
ふみ「…ってーのがおまえのこれまでのお決まりパターンなわけだけど」
ふみ「いっそ"まぼろしの連載第1話"のよせあつめで一冊つくるか」
ふみ「冗談だ。つまんねえし、ありえねえし、ありえても俺が採用しねえ」
ふみ「おい」
ふみ「いつまでふて寝してやがんだ」
ふみ「もしかして脊髄まで棄てちまったのか?そこで反射するしか、今おまえが生きるみちは無いのに」
ふみ「……」
ふみ「おいおい、マジかよ」
ふみ「ここまでかよ、おまえ」
ふみ「…………」
ふみ「SOUL!DANCE!しねえの?」
ひ「草紙世雨」
ふみ「あ、起きた」
〈つ・づ・く☆〉
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