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ラジオCMを1年間やったので振り返る

 初めまして。私は建設現場と職人を繋ぐアプリ「助太刀」を運営する、株式会社助太刀のマーケティングを担当しています。助太刀というアプリは建設業界で働く職人さん向けのマッチングと助太刀PAYという即日受取りサービスを提供しています。助太刀ではユーザー獲得の主要なチャネルの一つとしてラジオCMを利用しています。

 今回なぜラジオCMについてまとめているかというと、先日とあるスタートアップの方から「ラジオCMを検討しているが情報がほとんど落ちていないから教えてほしい」という相談を貰いました。たしかに、検索しても引き出せる情報というのは少ないようです。アプリの会社でラジオCMを実施している会社が少ないのはそれはそうだなと思いますが、ラジオも音声ビジネス視点ではRadikoやスマートスピーカーの登場で、この先ますます楽しみな領域です。近い将来、新しいチャネルとしてラジオを活用するシーンは増えるだろうなと思います。この1年色々試行錯誤してきた内容をnoteにまとめてみることにします。


そもそもラジオCMって何?

 その名の通りラジオ番組の合間や番組内で流れる広告です。ラジオCMの購入の方法はテレビCMと似ておりスポット(時間帯購入)とタイム(番組提供)があります。助太刀では配信期間の調整がしやすいのでスポットで実施しています。

 冒頭で情報が少ないとはいったものの、意外と探してみるとネット上で媒体資料が手に入りました。公開可否もあると思うので無料公開されている一部ラジオ局のみをピックしています。メディア特徴は以下を参照してみてください。TBSラジオNACK5bayfm78TOKYO FM 


なぜラジオCMをやるのか

 私が助太刀にジョインしたのが2018年4月、実は入社前から実施していた広告がラジオでした。アプリをメインとする事業会社では珍しいアプローチの一つだと思います。私自身長らく運用型広告に関わってきましたがラジオは初めての経験であります。助太刀がラジオCMに取り組む理由は、「職人さん」は車移動や現場でラジオをかけているという理由に尽きます。私もまだ内装工事中のアパートを内見した時に、職人さんがラジオを掛けながら作業をしていたのが印象深く残っています。

 助太刀における獲得チャネル別をまとめました。ざっくりこんな傾向です。助太刀においては、ラジオCMはCACが安いが獲得数は少ないです。厳密には目標としているCACで獲得できる期間が短いと言ってもいいのかもしれません。CACで見ればオンラインよりも安いのは非常に興味深いチャネルだと考えています。ただチャネルとしてラジオCMをまとめていますが局によってもやはり全然違います。

 特定の都道府県×特定局における同一時刻で複数ヶ月継続して放送した際の新規ユーザー増加率を月別にまとめてみました。期間における増加倍率の幅はあるものの概ね以下のような推移を辿っています。

ラジオを特定の時間に聞いている層は同じ時間に継続的に聞いているものと想定されます。フリークエンシーを高く、認知を取りたいという目的であれば有意義なアプローチになるかもしれません。ただし新規顧客の獲得の観点からは異なるアプローチをしていく必要があるようです。

ラジオの効果測定と運用

 効果計測はラジオCM実施時と未実施時の差分をカウントしています。

獲得数 = 実施日(時刻)増加数 ー 未実施日(時刻)増加数

ここはもっといい方法があれば試していきたいですが、厳密に計測することは難しいものと思います。 

ラジオCMにおける運用は主に3つの要素で検証しています。

運用要素 = ラジオ局 × 放送時間 × 音源

 ラジオCMは聴衆エリアがある程度決まっているため、都道府県別の増加数を見ることで効果の良し悪しを測るようにしています。聴衆可能エリアを元に、実際にターゲットが対象地域×時間において視聴しているのかを確認する目的です。表:左側に都道府県、右側に時間帯、以下は数値と時刻は適当に入れています。

 音源においては、以下条件に適した原稿が現時点においてはもっとも効果的でした。音源をオンライン上に公開していないので要素だけ共有させてもらいます。

1. 商品/サービス名を最低でも3回以上含む(商品名を耳に残す)
2. 対象としているリスナーに呼びかける(対象を明確化する)
3. 何をするサービスなのかキッチリ説明する(商品理解を深める) 

 運用頻度・検証頻度においては、ラジオCMは事前に広告枠を抑える必要があるため、配信開始までに前もって内容や期間を確定しておく必要があります。またリアルタイムで変更を加えることが難しいため、検証をする上で少なくとも2週間程度をあらかじめ検証期間として設定することが望ましいです。

まとめ

・ラジオCMはCACが安い、摩耗は早い。

・効果測定は、未実施日との差分でカウントする

・運用要素は、ラジオ局×時間×音源で検証

・音源は商品名を耳に残す、対象を明確化する、商品理解を深める

・2週間単位で効果検証をする

以上、ラジオCMを1年間やってみて分かったことをまとめめてみました。もっと詳しく聞きたいよ!というご相談も大歓迎です。どんどん情報発信していこうと思います。そして情報交換しましょう〜



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