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女ま館蔵書より 001 『少女』(光文社)

少女まんが館(東京都あきる野市)の蔵書整理少しずつを、少しずつ公開していこうと思います。

この9月23日、米ニューヨークで行なわれた国連気候行動サミットで、鬼気迫る演説をされたスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさん(16)さん。「環境保護活動家」から、最近は「環境少女」と記されるようになっていたりします。

「環境」と「少女」の掛け合わせが新鮮です。地球の代弁者? (風の谷の)ナウシカ?、古くはジャンヌ・ダルク? を連想したりします。

たぶん、「環境少年」とか「環境青年」「環境男性」という言葉は生まれないだろうけど、生まれるとしたら「環境女性」だろうな。などと、横道にそれまくってますが、もとにもどして。

グレタさん、水色の壁の前に、ピンクのトップス、白い肌に少しにごった金髪の三つ編み一本編み。60〜70年代初頭少女まんが雑誌の表紙を飾る女の子のイメージです。少女まんが館の外観カラー(水色の外壁とピンクの花のさるすべり)だったりもしますけど。“少女”のイメージカラーかも、と。

そして、わたしとしては、まさに『少女』という名前の少女雑誌があったのよね〜と。少女まんが雑誌の前身は、少女雑誌なのですが、このホットな話題を目にして、まずは、第二次大戦後の大人気少女雑誌(〜少女まんが雑誌へ)『少女』(光文社、1949〜1963年)から蔵書整理少しずつを着手しようと思った次第。

先日、若い娘さんが老いたお母さまを連れて来館され、お母さまは『少女』掲載の『チャコちゃん』シリーズ(今村洋子)を熱心に読んでいかれました。

『チャコちゃん』シリーズは、白黒テレビ時代の子ども向け人気実写ドラマにもなっています(わたしは、そのドラマのファンでしたが、もともと少女まんがであることを、まるで知らなかった……なぜ、ウィキに原作者の今村洋子先生の名前がないのか、謎)。

『少女』は、国会図書館ではデジタルアーカイブになっています。目次だけなら、インターネットでどこからでも検索可能。欠号がわりとあります。

熊本県の菊陽町図書館には少女雑誌が豊富に揃っています。すごいです、『少女』ほぼ揃っている!!(女ま館には半分弱ぐらいあり)

以下は、
・蔵書リスト(PDFファイル)、
・背表紙一覧写真、
・大判サイズの表紙一例など、
で構成されております。


ファイルは、現在確認できる『少女』の女ま館蔵書です。年代が降順になってますので、驚きませぬよう。なにせ休刊からはじまってます。

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トップ画像と上記画像の2枚が、女ま館蔵書の『少女』背表紙一覧です。

リスト作成してみて、昭和24年の巻数、1巻から5巻に飛んでいるのが謎でした。刊行年月は14年間なのに、巻数は19巻まである。うーむむむ。

創刊時はA5版、のちにB5版の大判に。このサイズ変更時が、少女雑誌から少女まんが雑誌への実質的移行時期とみなしてよいと思います。まんが雑誌の定番サイズになったわけです。

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上記写真は、1960年(昭和35年)12月号の表紙です(B5サイズ)。表紙が四角く、窓枠のようにくり抜かれており、口絵のカラー写真が見えるんですね。

しかも! 窓枠にはガラスのように半透明の紙が施されております。凝っています。口絵いろいろもすんごくおしゃれです。

窓から外を見る、つまり、少女本人は家の中にいるわけです。彼女の視線は、その身は、温かい(かどうかはわからぬが)家庭(家)にあり、そこから外の景色(世の中)を見ている。そういう「少女」の立ち位置を表しているような……。雑誌の表紙はおもしろいです。

1960年の『少女』の表紙は、いろいろな形でくり抜かれていて、おしゃれすぎて、度肝を抜かれます。創刊時の泥臭さがまったく感じられません。

高橋真琴先生の雑誌デビュー、掲載雑誌が、この『少女』でした。少女まんが揺籃期を支えた少女(まんが)雑誌のひとつ。多くの人気作品がありました。

大正時代にも『少女』(時事新報社)という少女雑誌があったようです。たぶん、女ま館にもあると思いますが、のちほど探索してみます。

次回は『少女クラブ』(講談社)の予定です。少しずつ、少しずつ。

*2019年10月1日に公開後、ファイルのアップロードができず、noteさんスタッフに問い合わせると、理由はOSのヴァージョンが古いから、と丁寧にお答えいただく。ヴァージョンアップするためには、ハードディスクの空き容量を増やさねばならない。ファイルを捨てるか、ほかのHDに移すかという面倒くさいことをしなければならなくて、やっとこの年末年始にやり終えて、無事、OSをヴァージョンアップしたので、おお、ちゃんとファイルのアップロードができるようになりました。一時保存(下書き)もできなくて、困り果てていましたが、それも解決。パソコンは新しくないといけないのだった、というアタリマエのことを思い出しました。

あと、11月にケガをして蔵書整理邁進の予定がぱたっと頓挫しております。が、順調に回復中なので、2月からは復帰の予定です。(2020年1月7日 記)








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