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福井〜出雲への旅

はじめに

2023年11月中旬から12月初旬までの旅の記録。
福井には一泊二日。
1週間後に、
出雲へ六泊七日。
このような長旅は……生まれて初めてかも。


えちぜん鉄道勝山永平寺線から見た風景。今年は辰年。山々の峰に白龍さまがよこたわりになっていらっしゃる……ように見えます……
勝山駅にあった懐かしいポスト、現役なのか?
九頭竜川にかかる橋。九頭竜川(くずりゅうがわ)、初めて知りました。かっこいい名前!
勝山駅前のお店。おお、縄文!



白山信仰の拠点へゆく(平泉寺白山神社)

平泉寺白山神社の苔たち。よきかな、よきかな。


境内の南に広がる遺跡発掘現場。カンゾウさまの大群落!


カンゾウさまに見入るわたし。娘がシャッターを押した瞬間、青い光が……不思議。


参道。静謐。



御手洗池。清浄この上なし。



出雲への旅がはじまる


福井の旅から1週間後、満月の出とともに、いざ、出雲へ!

初日は、愛知まで行き、温泉でゆったり後、深夜の快活クラブ鍵付き個室に宿泊。

マンガはある、シャワーはある、きれいなトイレにひとひとり眠れるスペースにモニタとインターネットとゲーム機器とコンセント、ハンガーと、スリッパ、毛布いくらでも……モーニングの食パン食べ放題、もちろん、フリードリンクバーにフリーソフトクリームに……時間制料金だからチェックインアウトなく……快適すぎる……。

マンガ喫茶はここまで進化しとったんか!? アラ還あらかん(アラウンド還暦の略)老女、驚く。話には聞いていたが……確かに住めるわ、これ。

が、明日は朝8時出発なので、マンガ一冊も読まず、モニタの電源を落とし、真っ暗にしてすぐに撃沈睡眠。



旅の2日目、愛知と奈良によりみちし……

翌日、神社巡り、最初のお社は、三河國一之宮 砥鹿神社(愛知)。
砥鹿神社(とがじんじゃ)境内の磐座。



次に向かったは石上神宮(奈良)。紅葉が美しい。


石上神宮(いそのかみじんぐう)。楚々とした感じ。


山辺の道(やまのべのみち)。大神神社へいたる。大好き、この道。
石上神宮境内におわします牛さま。



3番目のお社は、大神神社(おおみわじんじゃ)。
屋根の3つの菊紋が……神々しい。狭井神社にも参拝。
大神神社から山辺の道をだいぶ歩き、地元住民のかたに案内していただいた
「八大龍王辨財天大神 龗神」。ふたつの池がありました。
住まわれてますよね、龍神さま。
高台より奈良盆地を眺める。あれに見えるは耳成山かしらん。
大神神社の休憩所になんと『ガラスの仮面』全巻と『アマテラス』。
ご著者の美内すずえ先生自らのご寄贈とのこと。ありがたや〜。


宿泊は快活クラブの鍵付き個室。シニア値段もあって、
あまりの安さにびっくり。一応、シュラフもっていったのは、正解でした。



旅の3日目、鳥取にはいる

翌日の最初のお社は宇部神社(鳥取)。
因幡国なのね、ここは。古代には政治の中心だったという。
神世の時代、いまでいえば東京だったわけかぁ……と感慨に耽る。


鳥取砂丘に寄る。ん?思い込んでいたよりずっと……ちいさい……。


お次は、白兎神社(はくとじんじゃ)。

「古事記」は学校で習わなかったけど、この逸話(因幡の白兎のお話)はなぜか小さい頃から知っていたな、と思い出す。恋人の聖地って……初耳。

白兎神社全景。うさぎさんがかわいい神社でした。
白兎神社鳥居の横のポスト。
ここからラブレター送れば……恋の成就か……
いまやレアなルートかも。
白兎神社の南側に広がる風景。こうした谷戸風景は、ほんと和む。
白兎神社境内の池。


この日3つ目のお社は、大神山神社(おおがみやまじんじゃ)。しっとりいい感じ。


本日4つ目のお社、赤猪岩神社(あかいいわじんじゃ)。

この神社には社殿が現在なくて、お山そのものが神さまのような……感じが……した。そう、神社とはもとはそういうことだったん??と気づく。
大神神社はまさにお山が神さまやしな〜。

赤猪岩神社は山のふもとにあり、目前にはひらけた風景が広がる。
田畑と家と、その向こうにお山あり。
赤猪岩神社前の溜池。



この日の宿泊は、米子の「グッドブレスガーデン サウナ&ステイ」。たいへん快適なところでした。階下には米子マンガミュージアム+自遊空間施設があり、ここもたいへんに快適そうでした。



旅の4日目、島根へはいる

翌日、最初のお社は、金持神社(かもちじんじゃ)。ワイルドな神社でした。


お次は美保関にある美保神社。あまりに大きくりっぱで、驚く。


お次は佐太神社(さだじんじゃ)と田中神社へ。

宮司のかたたちが、ちょうどご神事中。小雨降る中、和傘&白装束が美しい。島根県に入り、どんどん社殿がりっぱになっていくので、鳥取島根は古代の都やったん、と再確認。おりゃは坂東のいなかもんやな〜と感じたのだった。

佐太神社参道にある茶屋の看板猫ちゃん。

参道の茶屋でぜんざいをいただく。このお店のぜんざいは砂糖が入っていないちょっぴり塩味のぜんざい。おいしゅうございました。


佐太神社を出たところで、二重の虹が一瞬現れた。



この日最後に訪れたのは、出雲大社おとなりにある出雲大社北島國造館 出雲教。
境内の天神さまの滝と小さな祠。清々しい。



コンビニに普通に売っていた、坂東ではほぼ見たことない系。
白バラ牛乳ファンとしては小躍りもの。
ほんとに薔薇の形のパン。朝食にする。おいしかったっす。


宿泊地は「ゲストハウスきづき」。出雲大社から徒歩10分で超便利。こちらも快適でした。後半3日間お世話になりました。



旅の5日目、神話へと続く由緒ありあまるお社たち

翌日最初のお社は、須我神社。すごいいい感じ。


お次は熊野大社。めっちゃすごくいい感じ。


お次は、神魂神社(かもすじんじゃ)へ。
神魂神社の石段にいらした白いおかた。瑞々しい。
その白いおかたは、手前石段まんなかあたりにいらっしゃいます。
指先にらくらくのるぐらいのおかた。


八重垣神社へ。愛の神社ね。男根さまがあちこちに。おおらか〜。


物部神社。

物部神社参拝後、予定外だけど、近所の石上布留神社にも参拝。ひとさまのお庭のはしっこを通らせていただきました。


旅の6日目、出雲にはいる

翌日は、まず、万九千神社(まんくせんじんじゃ)と立虫神社へ。


万九千神社は、ほんに境内すみずみまで、すみずみまで、掃き清められ、あまりに清浄な空気に驚愕……それもそのはず、出雲に集まった全国の神さまが最後にみな集い、直会(なおらい)をされる場所で、例年11月27日早朝、ここから全国にお帰りになるそうな。

神等去出(からさで)という。

直会数日後のためか、まだ宴の余韻が感じられ……。

十月はふつうは神無月、出雲では神在月(かみありづき)といい、全国から出雲に神さまが集まって今後一年間どうするか?の話し合いをするらしい。いろいろなお祭りがある。


万九千神社の隣、神等去出(からさで)広場。ここもすんごい清浄な空気感の場所だった。


国譲り神話の「稲佐の浜」へ。砂を拾う。
とうとう到着、出雲大社。さすがに人が多い。

ここ大社さんの鳥居前から横に逸れて小道を少し歩き、「真名井の清水」で手を洗い、口をゆすぐ。先導してくださったKさんによると、手水は柄杓にとった一杯で済ませるのが作法とのこと。

えっ、これまで3回ぐらいおかわりしてました、わたし。右手・左手・口と一回ずつ柄杓に水を汲んで洗っていたーーーすいませーーーーん。

ちょと考えてみれば、水道のなかった長い長い時代、水はすこぶる大切に使われていたと思うので、さもありなん、と。便利な世に慣れすぎ、想像力を欠いた己を思う。

出雲大社社殿。風格どどーん。
御祭神の大国主命はじつは横(西)を向いているそうです……。
神楽殿のしめ縄。人生史上、いちばん太いしめ縄を見た。
しめ縄を見た首を下に向けると、地面は、こんな感じ。



次は日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)と神蹟 隠ヶ丘へ。
海辺には美しい灯台が……。




旅の7日目、素戔嗚尊命すさのをのみことに首を垂れる

翌日、予定にあったけれど予定から外した須佐神社へ、どうしたわけか一瞬行くことになる。



旅の最後の地、須我神社奥宮へ。参道は八雲山登山道でもある。
その入り口に立つ、どでっかい看板。

前日、急遽あらたに決まった参拝地。須我神社の奥宮。旅の5日目にも行ったけど、それは里にあるお宮。そこから2キロほど離れたところに奥宮がありました。

八雲山登山口前に広がる風景。ここも、のどかな谷戸の穏やかな空気が満ちる。
山道登ること20分ほど。ご神体の磐座。いきなり、大きい。神々しい。


https://izumo-enmusubi.com/entry/suga-jinjya-okumiya/



八雲立つやぐもたつ 出雲八重垣いずもやえがき 妻ごみにつまごみに 八重垣つくるやえがきつくる その八重垣をそのやえがきを

声に出して詠んでみると、なんだか、よき気持ちになる和歌だなぁ〜と。しみじみ〜。


この地で、出雲の旅が終わりました。


巡った神社をおさらいする


ついでに、ひらがなで主祭神を綴ってみると……

01 砥鹿とが神社(愛知)、おおなむちのみこと
02 石上神宮 いそのかみじんぐう(奈良)、ふつのみたまのおおかみ
03 大神おおみわ神社(奈良)、みわさん
04 狭井神社(奈良)、みわのかみさまのあらみたま
05 龗神りゅうじん 神社(奈良)、はちだいりゅうおう
06 宇倍神社(鳥取)、たけしうちのすくね
07 白兔はくと神社 (鳥取)、いなばのしろうさぎ
08 大神山おおがみやま神社(鳥取)、おおなむちのみこと
09 赤猪岩あかいいわ神社(島根)、おおくにぬしのかみ
10 金持かもち神社(鳥取)、あめのとこたちのかみ
11 美保神社(島根)、ことしろぬしのかみ
12 田中神社(島根)、いわながひめとこのはなさくやひめ
13 佐太さだ神社(島根)、さるたびこのかみ
14 出雲大社北島國造館(島根)、おおくにぬしのみこと
15 須我神社(島根)、すさのを
16 熊野大社(島根)、すさのを
17 神魂かもす神社(島根)、いざなみといざなき
18 八重垣やえがき神社(島根)、すさのをとくしなだひめ
19 物部もののべ 神社(島根)、うましまぢのみこと
20 石上布留いそのかみふる神社(島根)、とくさのかんだから
21 万九千まんくせん神社(島根)、くしみけぬのみこと、おおなむちのみこと、すくなひこのみこと、やおよろずのかみ
22 立虫神社たちむしじんじゃ(島根)、いそたけるのみこと・おおやつひめのみこと・つまつひめのみこと
23 稲佐の浜(島根)、おおくにぬしとたけみかづちのくにゆずりのばしょ
24 出雲大社(島根)、おおくにぬしのおおかみ
25 日御碕ひのみさき神社(島根)、あまてらすおおみかみ、すさのをのみこと
26 神蹟 隠ヶ丘(隠岳神社、島根)、すさのを
27 須佐神社(島根)、すさのを
28 須我神社奥宮(八雲山、島根)、すさのをのみこと、くしいなだひめのみこと、すがのゆやまぬしみなさろひこやしまのみこと



おわりに……出雲沖の龍宮がひらかれた


以上、この出雲の旅は、縁あって、目に見えない世界が見える(感じられる)能力あるかたがたのご神事に同行させていただいたのでした(Y姉さん、Sさん、Mさん、KさんSさんご一行さま、深謝です)。


車で巡りに巡った28箇所のお社。人生初体験づくしの、新鮮な驚きの連続。車移動(走行距離約2700キロ)の七日間とか、高速道路サービスエリアのもの珍らしさ(車を運転しないので、未知の世界だった)、快活クラブ宿泊とか、毎日違う温泉に入るとか、おいしい大山鶏・出雲そばを食べたとか、もちろんどの神社も行ったことなかったし(出雲大社は高校の修学旅行で行ったけど、記憶ほぼなしのため、人生初と変わらず)、まさかのご神事に参加することとなり……。

神社豆知識。(日本人は)だれもがたどっていくと、ひとりの神さまに連なる。神さまはご先祖さま。「さとる」とは、神さまと自分の「さ」を「とる」こと。なにせご先祖さまで、自分と同じ存在だから、と。敬い奉るだけの存在ではない。なので、神さまとはいえ、ちゃんと言葉にしないとわからないから、参拝するとき、1住所、2氏名、3生年月日、4お願い事という、この4つをしっかり言葉にして伝えることが肝要。とくに龍神さまと仲良くし、使い倒せと、神社に詳しいかたから教えてもらいました。


さてさて。


最後に、Y姉さんからご神事は無事に終わったと教えてもらいました。今回のミッションは、出雲沖の海底遺跡に眠る龍宮をひらき、龍神さまを解放することだったらしい。

ミッション成功のみしるしは、行くべき神社巡りを終えたその夜、フィリピンで規模の大きな地震が起こったこと……なのだそう。

不思議な話……。

出雲の龍神さまがお出ましになられたということは、めでたきことかなと思う日々でございます。

そして、この旅を終えて、いま自分が住む場所、住んでいた場所(実家まわり)の神社を大切にしようと思い、さっそくあいさつに行きました。お賽銭も入れました。初詣以外でお賽銭なんてほとんどしなかったなぁ……(反省)。

ついでにお墓参りも追加してお墓を3つ神社磐座を7つ、実家まわりを一日に10箇所歩いて巡りました。へとへとになったけど、なんだか、心が落ち着きました。ものすんごくっ!!

龍神さまは水の神さま、水はすべてを記憶する、命の源、宇宙の源、エネルギー、どこにでもおわします龍神さま? と。

                            (おしまい)









楽しく、おもしろく、正直な記事を書いていこうと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。