盲目の女旅芸人、瞽女(ゴゼ)を知っていますか?
<写真は、高田世界館のホームページより>
先日、新潟出身の知人が、映画「瞽女(GOZE)」についての話が出た。
彼は「瞽女(ゴゼ)を知っているか」と言うので「水上勉の本で知っている」と答えた。
盲目の女旅芸人、瞽女(ゴゼ)を知ったのは、昭和50年代だった。
たまたま寄った本屋で、いままで聞いたことのない言葉が気になり、手にしたのが「はなれ瞽女(ゴゼ)おりん」(水上 勉著)だった。
これも以前に映画になったそうだが、映画は見ていない。
生まれながら、あるいは幼児の時に目を患い盲目になった女性は、瞽女(ゴゼ)となって生きていくため、親元から離れ集団生活をしながら、想像を絶する厳しさで芸を仕込まれ、三味線を背中に黙々と越後越前を旅した、という。
家々の戸口に立って、三味線を弾きながら瞽女(ゴゼ)唄を歌って、いくばくかの謝礼で生活をしていた。
3~4人が一列になって、前の人の肩の荷に手をやり、雪の中をうつむきかげんで歩いて行く姿は、哀しいほど美しい・・・美しいと言っては、彼女たちの壮絶な人生を侮辱することになるかもしれないが。
その画像が、映画「瞽女(GOZE)」で見られる。まだ、未公開だが。
http://takadasekaikan.com/archives/10715
この映画を、知人は新潟県人のツテで試写会で見たそうだ。
いずれにせよ、彼は子供の時からほんものの瞽女(ゴゼ)を見てきた。
そして、その頃の日本は、貧しいながらも瞽女(ゴゼ)を受け入れる心の豊かさがあった。
今の日本人はどうだろうか?