生きるための、小さな戯れ
掴んだモズクが、指の間から、するすると抜けでる。モズクは踊るように、波に揺れている。その時、僕は強烈に、ゆるやかな孤独感を覚えたのだ。ゆくゆくは自分の腹に収めて消化するために、僕はモズクを取ろうとして、遊ぶような格好を取っている。要するに、僕は、生きるために戯れている。
僕もおぼつきながら、躍り出るように、モズクを掴もうとするけど、そう簡単には掴めないのだ。そしてまた掴んでも、モズクは僕の手から逃れる。この繰り返しに、僕の皮膚は火照って、面白くなってくる。僕が見出した、生