【体験談】冥王星がASCを通過した時起きたこと
これは私が「占星術は凄い。深堀りしなければ・・!」と、導かれるように星にのめり込んでいくきっかけとなった出来事です。
占星術を知っている人であれば誰もが構えるであろう、トランジットの冥王星がネイタルのアセンダントを通過するという一大イベント。
正直、現在まだオーブを少しばかり抜けたという程度で、あまりにもインパクトの大きかった出来事(事件?)を消化しきれたかわかりませんが、自分なりに客観視できるようになったので書く事にしました。
念のために断っておきますが、これからこのイベントを控えている人を怖がらせるつもりはありません。体験する事は人それぞれ違いますので、あくまで一例として読んでいただけたらと思います。
私なりに気づいた「トランジット対策」についてもお伝えします。
実際に私の身に起きた事件
2021年のある日、ゆるやかに頭痛が始まりました。
初めは気にしていなかったけど、寝ても寝ても治らない、止まらない。
24時間止まらない。
気づけは1週間、ほぼ止まっていない。
変だな・・と思い始めてから、24時間続く痛みが強くなりながら1ヶ月継続した頃には、今ここで言葉にするのも躊躇してしまうほど、痛みと不安で気が狂っていたように思います。
もちろん検査は色々したけれど異常なし、薬も特に効き目なし。いわゆる片頭痛との診断で片付けられていました。医師いわく、片頭痛の症状は人の数だけ。こんなパターンもあるにはある、らしいです。
3回目の0度は”とどめ”
2020年~21年にかけて、冥王星は順行逆行を繰り返しながら、山羊座にある私のASCぴったりの度数を合計3回通過しました。3回目にぴったりの度数(分を除く)に乗った日、忘れもしない、あの頭痛が始まった日でした。
動きの遅い冥王星は、その後私のASCぴったりの度数に約5ヵ月もの間滞在します。
色々な対処療法を経ながら頭痛がほぼ治まったかな、と思えるのが、ぴったりの度数を1度ほど通過した頃と一致していました。
当時占星術をかじっていた程度の私は、この冥王星の一大イベントを知らなかったので、”ぴったりの度数”と気づいたのは、後に占星術を本格的に勉強し始めてからの事です。当時の天文歴を目で追った時は、身震いするほど衝撃を受けたのを覚えています。
間違いなく私にとって(あくまでも私にとって)、
これまでの人生で一番、心身が辛かった期間。
これまでの人生で一番、自分を内省した期間。
そして自分が変わった、強制的に変えられてしまった期間。
この頭痛事件以前で、人生で一番に心身が辛かった期間は、わりと近い過去にありました。当時頭痛に耐えながら、「あの時の辛さを更新したなぁ、あの時しんどかったけど今に比べたら全然、へっちゃらだった!」と思っていました。
今となっては人生で2番目に心身が辛かった期間となったその頃は(何があったかは省きますが)、2020年の冥王星の最初のASC通過のタイミングと、ぴったりの度数ではないものの、ほぼほぼ期間が一致していました。
”コンタクト”とよばれるオーブが0度の正確なアスペクトを形成することについて、この記述が刺さりました。
冥王星は事前にお知らせをくれていたにも関わらず、気づかない変わろうとしない私に”とどめ”を刺したわけです。
恐れと同時に、冥王星という星に深く引き込まれていきました。
破壊と再生は目に見えない
鏡先生の記述がしっくり来るのでさらに引用すると、冥王星のASC通過について、以下のように書いてあります。
変化は目に見えるところではなく、意識の深い層で起こるようです。
何か月も続く終わりの見えない痛み、しかも24時間ほとんど、寝るのもままならない時期を経ると、当然いろいろな考えがめぐるわけで、初めて死というものを本気で意識しました。
そうすると、”時間”というものの尊さが身に染みてきます。
元気な身体でいられるのって、本当にありがたい。
元気な身体でいられるうちに何がしたい?
大切な時間を何に使いたい?
私は、本当は何がしたい?
「与えられた時間はいつまでも続くわけではない事を意識して、本当にやりたい事をしよう」
自己啓発本にあふれていそうなこんな内容を、頭ではわかっていたとしても、人の意識というものは外的な要因が無いとそう簡単には変わらないものなのかもしれません。
少なくとも私は変われていませんでした、冥王星に身体を通して変化を問われるまでは。
そして今の私も一見は何も変わっていません。私に起きた事件も言ってしまえば単なる片頭痛であり、破壊でもなんでもありません。
でも私の中の”時間の概念”は、誰にも見えていないところで、一度崩壊し、新たな決意と一緒に生まれ変わっています。
今では、家族と過ごす時間や子育て以外のほぼすべての私の時間を、占星術に費やせたら幸せ、と言っても大げさではないくらいに思っています。
そしてもう、我慢してまでやりたくない事をしない。以前の私のように、どうでもいい事を気にして悩んだり、関係のない事に過度に感情移入して落ち込んだりもしない。
なぜなら、大切な人生の時間の無駄だから。
サビアンシンボルに予告されていた
私のASCは山羊座なので、土星がチャートルーラー、人生で重要な意味を持つ星らしいです。不思議な事に、土星の神様は”時間”を司るクロノスです。
サビアンシンボルは「互いの知識の範囲に橋をかける方法を模索する人類」
文明や古代の叡智などに興味を抱く、との事で、9ハウスにある事からも占星術などの探求をすることだと解釈しています。
最近、「1度前のサビアンはそのサビアンを発揮するきっかけになる」と学んだのですが、私のネイタルの土星の1度前には冥王星があるので、私の場合そのまま「冥王星が土星を発揮するきっかけになる」という事になります。
その冥王星のサビアンについてこんな解説を見つけ、またしても身震いしてしまいました。
たぶん前にも読んだ事がありますが、全くしっくり来ていなかったので忘れていたのですが、今ならあの事件の事だとはっきりわかります。
「冥王星は占星術の探求を発揮するきっかけとなる」
はっきりと、サビアンに予告されていたようです・・!
もし事前に知っていたら、出来事は違ったのか
前述のとおり、私は事後にこの重要なトランジットの意味を知り出来事と照らし合わせたわけですが、
もし事前に知っていたら、出来事は変わっていたのか。
冥王星に限らず、一生にあるかないかの外惑星のトランジットが自分に迫っている事を予め認識していたら、出来事(または出来事によって受けるインパクトの程度)は変わっていくのか。和らげる対策はできるのか。
占星術知ってしまったからには、いや、占星術を勉強して伝えるのを使命のように感じているからには、今後精神を込めて探求したい項目です。
「あなたには、いついつ破壊と再生がおきますよ」と言われてもどうしようもない。
「だからこうしましょう、こんな考え方をもっておいた方がいいですよ」まで合わせて伝えたい。
強調して言いたいのですが、破壊を”悪”だとは思っていません。
私に起きたあんなに辛かった事件も、これからの私のかけがえのない糧になってくれるので、今ではとても感謝しています。
冥王星は人智を超えた抗えないパワー、と言われているとおり、無理に抗わない方がよく、むしろ受け入れることで自分が変わるべきことを教えてくれるありがたい星だと思っています。
ただもし、破壊されなくても最初から気づくべきことに気付けて(変われて)いる人には、強制破壊はやってこないのでは?と思うのです。もしくは、やってくる出来事のインパクトが小さいと思うのです。
できれば平穏に過ごしたい、と願うのは当然で、成長意欲とはまた別の話です。
私の身に起きた事件を振り返ると、ちょっとした仮説が浮かびました。
「トランジット対策」に火星を使う
占星術の”オクターブ理論”によると、冥王星の1オクターブ下に火星が位置づけられるそうです。
火星は個人天体のため冥王星に比べると使いこなしやすく、強化すると上に響く!という意味で冥王星に働きかけることが出来る、という趣旨を語っている占星術師の先生がいます。
火星といえば、意志を主張をすること、自分のこだわりや価値観を出すこと、イヤなものをイヤ!と言うエネルギー。
そういえば私は冥王星の最初のコンタクトの少し前から、自分というものを抑えていたなと、はっとさせられました。
色々な事情やタイミングが重なっていたので、というより、その事を言い訳にして、主張を過度に抑えて我慢する事が続いても、それを我慢しているとも気づいていなかったように思います。
あの時もし、流されずに自分で考え、自分のイヤ!という気持ちを言えていたら、自分の本当の気持ちを大切に扱えていたら・・
詳細は省きますが、実を言うと前述の頭痛事件の要因には、思い当たる節が無いわけでもないのです。そして、もし私がちゃんと自己主張をしていたら避けられたかもしれない(もしくは避けられなくても酷くはならなかったかもしれない・・)といえる程のものです。
この冥王星「トランジット対策」に火星を使う理論は私の仮説に過ぎませんが、オクターブ理論そのものは著名な先生方も重要視されているようなので、ひとつの視点として検証の余地ありだと思っています。
火星=自己主張=自分らしく生きる
惑星の成長段階の順で、火星は太陽の次に体験したりアクティベートするものであり、人生の目的である太陽の意志を外に向けて押し出すエネルギーだそうです。
好き嫌い、こだわり、価値観。
もしこれらをちゃんと押し出せていたら=太陽の示す人生の方向に歩めているならば、冥王星からの”矯正”はやってこないのかもしれません。
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