【NFT】「Zora. co」が2次流通マーケットプレイスをオンチェーン化
はじめましてのヒトは、はじめまして。
いつもの皆様、こんにちわ。
大葉さんです。
前回のお話
久しぶりのNFT記事となります。
マーケットが冷え込むと技術の進歩も緩やかになりますね。いろいろ弊害もありますが、界隈の時計の張りを前に進めるためには、バブルもある程度は必要悪なのかなと思いました。
さて、今回はBase NFTの流行と同時に知名度を上げてきたマーケットプレイス「Zora.co」が「Uniswap」とタッグを組んで、2次流通マーケットプレイスをオンチェーン化したという素敵なニュースが飛び込んで来たので、まとめさせて頂きます。
なるほど、こういうマーケットプレイスの作り方もあるのか。
なぜこの記事を書いたのか?
2024年8月9日に発表された、「Zora.co」「Uniswap」の提携と、それを機に発表された、2次流通マーケットプレイスのオンチェーン化について、日本語でまとめたかったからです。これ、革命的でした。
『凄いけど分かり難い』と『分かり難いけど凄い』の橋渡しになれれば嬉しいです。
■前提知識
「Zora.co」ってなんだろう、という方は、こちらの記事をお読み下さい。
公式サイトはこちらです。
「Uniswap」ってなんだろう、という方は、wikipediaで概要を掴んでください。
公式サイトはこちらです。
■2024年8月9日に発表された公式アナウンス
公式のPOSTはこちら。
一連のPOSTで語られた内容がまとまった、公式ブログはこちら。
■仕様変更の概要
簡単にまとめると、以下になります。
(前提)Zora.coは複数mint形式(つまりmintするのはコレクター側)
mint手数料が「0.000111 ETH」
デフォルトのmint期間を3日間に設定
【注目点】mint期間を過ぎると、該当ページが自動的に2次流通サイトに切り替わる
クリエイターロイヤリティーの確約(Uniswapで処理されており、他のマーケットプレイスのように取り消されない)
上記の操作をすべてオンチェーンで行い、履歴を残す(マーケットプレイスに送られるとNFTの流通経路がブロックチェーンエクスプローラで追いかけられなくなる問題の改善)
上記を頭に入れた状態で、詳細は公式ブログをお読みください。自動翻訳すると、とても読みやすい日本語に変換してくれます。
■メリット&デメリット(クリエイター編)
<メリット>
クリエイターロイヤリティーの確約。mint期間終了後も、自分の作品がどのように2次流通しているのかが明確に追える。
<デメリット>
mint即転売されている等のノイズも見えてしまう。
終了期間指定なしのFree mintが出来なくなった(デフォルト3Day 選べる 中で最長なものは最大6ヶ月)
■メリット&デメリット(コレクター編)
<メリット>
mint手数料がとにかく安い。
mint期間内に気が付かなかった作品に巡り会える機会が増える。
<デメリット>
マーケットプレイスを経由する事で、該当NFTの流通経路を追跡出来なくなる…のですが、一般論で語るなら、そんなことする必要は皆無です。ワルイコトしていないければ、叩いてもホコリなんて出ないですよね?ね?
特にありません!
■どうやって、オンチェーンでマーケットプレイスを開いているの?
NFT(ERC1155)を、トークン規格(ERC20)でカプセル化して、Uniswapのトークン交換機能(ERC20のみで有効)で購入金額分の該当トークン(ERC20)と交換しています。
ERC20同士のSwapは、Uniswapが今までやってきた本業そのものなので、安全性が確保されています。特定のトークンをERC20でカプセル化する方法は、WETH(いわゆる赤イーサ)等で、過去から使われ続けている、実績ある手法です。
今回の新機能は、(ETHトークン界隈における)枯れた技術同士を組み合わせて出来上がったものなので安全性が高く、手堅い手法だと確信できます。
非常にセンスがありますね。
■こっそり廃止されたもの
mint手数料の見直しに伴い、Zora.co の名物であった、ファーストmint社に対するリワード機能は廃止されました。
8月15日現在でまだ有効なリワードについては、以下をご確認ください。
mint上限数の指定が出来なくなりました(期間内であれば、何枚でも何回でもmintできます)
また、以前はmintの有効期間を無限に設定できていたのですが、そちらも廃止されていました。最大6ヶ月まで設定可能、以降は強制的に2次流通扱いになるようです。
■Zora.coの複数mint以外で作ったNFTは、2次流通出来るのか?
出来ません。
■2次流通マーケットでの売買方法
対応していない(8月9日以前の)NFTはこのような表示になっています。
対応しているNFTは、このような表示になっています。
Buy/Sellお好きな方を選んでください。
価格は売買どちらも成行になります(価格指定できません)
■既存のマーケットプレイスとの棲み分け方について
Zora.co = Baseのマーケットプレイス、的なイメージがまだ強い為、ETH&Polygonがメインの方々は、今まで通りで良いと思います。
「マーケットプレイスのオンチェーン化について、ETH L2上のBaseが中心になって、トライアンドエラーを始めた」くらいの位置付けでご認識ください。
もし大成功を収めた場合は、徐々にこの手法がETH L1&Polygonに横展開されていくと思います。
さてさて、どうなっていくのでしょうか?
本日はここまで。
でわでわデワデワ〜
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