絵を依頼するのも疲れたよって話 その1
【私がイラスト作成依頼に至るまで】
これは、イラストを依頼する私の環境が悪いせいなのかもしれないけれど、それでも、「もう生成AIでいいんじゃないかな」と思うに至った話です。
まず、私はWeb広告を作ったりもしています。使用しているツールはAdobeのPhotoshopとIllustratorです。
テキストだけでデザインを組む場合もありますが、やはり、少しくらいは画像があった方が見栄えが良いです。
なのでAdobeを始め、サブスク系の素材サイトをいくつかと、無料系の素材サイトを登録しています。
ここまでが前提で、やっぱりね、いつも同じサイトで素材を漁っていると限界を迎えるんですよ。
気にいった画像はあらかた使い尽くしてしまったという形で。
そんなある日、ついに外部のイラストレーターに素材作成を依頼してみることになりました。
会社のやることなので、当然、予算申請するわけですが、貰えた予算は10,000円です。
裁量権のある人(中小企業の場合で考えてください)がネットの絵に高額な料金が発生するという認識がないので(ほとんどの一般の人もそうかもしれません)、仕方が無いと言えば仕方ないのかもしれません。
限られた予算内で折り合いをつけるのも仕事のうちです。
予算は10,000円以内、データの納品はai形式。この2点を最低条件として、そこに絵柄の希望を加えて、イラスト作成をしてくれる人を探すことになりました。
当時はココナラなどの存在を知らなかったため、ランサーズやクラウドワークス、X(旧Twitter)などで色々と声をかけてみたんですよね。
が、予算10,000円以下でもOKという人が思ったよりも少ない。ai形式で納品できる人も10,000円以下だと思っていたよりもいないのです。
そして、条件に合う人を発見しコンタクトを取ってみるも、いやぁ、断られる断られる。
結構な回数、そんなことを繰り返し、遂に私は記念すべき初依頼を成立させることが出来ました。
【case.1:Aさん 30代 依頼料10,000円】
私が人生で初めて知らない人にお金を払ってイラスト作成の依頼を成立できたのが、このAさんでした。
AさんはIllustratorを使えないとのことでしたが、誰にも依頼を受けてもらえず心が折れそうになっていた私はai形式でのデータ納品という条件は諦め、背景透過でいただけるなら大丈夫ですと妥協しました。
Aさんに依頼したのは「やる気をアピールしている女性のイラスト。ちょっとコミカルな感じだとなお良し」という感じの一枚ものの画像です。
正直、「画像1枚に10,000円かよ」と内心思っていましたが、この時はさっさと予算を消化してしまいたいという気持ちの方が強かったです。
途中、色々とやりとりはありましたが、Aさんから完成した絵が送られてきました。
それを見て私は呆気に取られたのと同時、頭の中に多数の疑問符が思い浮かんだのを今でも覚えています。
「なんで普通に背景あるの?しかもJPGだし」
私は最初の時点で条件として背景は透過と指定しました。それはつまり、GIF、もしくはPNGでお願いしますねということです。JPGは背景透過はできませんからね。
バナー素材でキャラクターアイコン的な感じで使いたいと伝えていたのですが、どうやら理解されていなかったようでした。
ですが、これでは使えないので修正指示を出しました。最近話題のVtuberと違い、1回目の修正指示です。
この時のAさんからは、明らかに「一生懸命書いたのに」という不満を感じることが出来ましたが、金銭が発生している以上、仕事は仕事です。こちらが指定した通りにしていただかなくては契約違反です。
1回目の修正指示後、Aさんから再度送られてきた絵は、1枚目の絵の背景が白くなっただけ。つまり、またしてもJPGです。背景透過の意味を理解できていなかったのかもしれません。
なんだか説明するよりも自分で切り抜きを行ってしまった方が早い気がして、依頼はそこで完了。Aさんにはお礼を伝えて取引を終えました。
こうして、私は10,000円と精神的疲労を対価として1枚のJPG画像を手に入れました。
その出来は、料金に見合うものとは決して言えるものではありませんでしたが私の勉強代と考えれば妥協できるものだったと書いておきます。
この後も私は何度かイラスト作成依頼をし、幾度となく苦汁を飲まされることになるのですが、それは次の機会に。