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1分でわかる「ポアンカレ予想」とは!【RE-CEREBRO】1分で脳を再構成する-EP099
ポアンカレ予想は、位相幾何学(トポロジー)における有名な問題で、1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレによって提唱されました。
簡単に言うと、
「単連結な3次元閉多様体は、3次元球面と同相である」
というものです。
もう少し詳しく説明すると、
多様体:
私たちの住む空間のように、局所的に見るとユークリッド空間と同じ構造を持つ空間のこと。
3次元:
縦、横、高さの3方向を持つ空間。
閉:
端や境界がない。
単連結:
どんなループも連続的に一点に縮めることができる。
同相:
連続的に変形して互いに移り合うことができる。
3次元球面:
4次元空間における球の表面。
つまり、ポアンカレ予想は、もしある3次元空間が閉じていて、どんなループもその空間内で一点に縮めることができるなら、その空間は3次元球面と同じ形に変形できる、ということを主張しています。
この予想は、100年近く未解決の難問でしたが、2002年から2003年にかけてロシアの数学者グリゴリー・ペレルマンによって証明されました。
ペレルマンの証明は、リチャード・ハミルトンが提唱した「リッチフロー」と呼ばれる概念を用いた画期的なものでした。
ポアンカレ予想は、宇宙の形を理解する上で重要な意味を持つと考えられています。
また、その証明は、数学の様々な分野に影響を与え、新たな研究の発展に繋がっています。