1分でわかる「蔵本予想」とは!【RE-CEREBRO】1分で脳を再構成する-EP108
概要
蔵本予想とは、多数の振動子が相互作用する系において、ある条件を満たすと同期現象が起こるという数学的な予想です。
この予想は、蔵本由紀氏によって提唱され、長年未解決でしたが、千葉逸人氏によって証明されました。
同期現象
同期現象とは、個々にはバラバラに振動しているものが、相互作用によって自然に同じタイミングで振動し始める現象です。
身近な例としては、蛍の集団や、群衆の拍手などがあります。
蔵本モデル
蔵本予想は、蔵本モデルという数理モデルを用いて定式化されます。
蔵本モデルは、多数の振動子が位相と呼ばれる量によって特徴づけられ、互いに弱い相互作用をしている系を扱います。
蔵本予想の内容
蔵本予想は、以下の2つの点を主張します。
* 臨界点:
振動子間の相互作用の強さが、ある値(臨界点)を超えると、同期現象が起こり始める。
* 位相分布:
臨界点を超えると、振動子の位相が特定のパターンに落ち着き、全体として同期した状態になる。
意義
蔵本予想は、自然界に普遍的に存在する同期現象を説明する上で、非常に重要な役割を果たしています。
物理学、生物学、社会学など、様々な分野で応用されています。
結論
蔵本予想は、相互作用する多数の要素からなる系において、同期現象が自然に発生することを示す、興味深い数学的予想です。