小金井市 ぬくい湯
2021.3.3.
仕事の後、やや遠くの図書館に、こんな本を返却しに向かいました。
廃れた銭湯を、任侠な方々が立て直すというお話。実は私は大学時代の研究テーマが「任侠」だったこともあり(紆余曲折あり、その研究室は破門に・・)、結構好きなテーマなのです。
しかも、銭湯の立て直しとは、私が読まずして、誰が読む、っていうね。
もし今、研究をやり直すなら、「企業のアート活動」か「銭湯経営」だろうなあ。私がいた学部・学科で合いそうなテーマではないのだけれども・・。前者は、2017年に卒業した美大での研究テーマだったのだけれど、もう少し深掘りしたいなという気持ちもありつつ。
さて、図書館からはバスで「武蔵小金井」駅を目指します。
駅についたら、北西方向にダッシュで10分。そういえば今日は12kmランニング済みなので、銭湯までの往復で合計15kmになったのでした。よく走る子だね。
近づいていくと、なんと立派な煙突!
駅からは、住宅街を2つ3つ通り過ぎたので、この看板を見ると安心!この屋号は、この辺りの地名から取ったのだろうな。ちなみにこちらは、小金井市の唯一の銭湯なのだ。昔は多かったのだろうなあ。
入り口から入ると、なんだかすごく雑多。自転車などはわかるのだけれど、イメージとしては、小汚い小間物屋さんや古物商といったところか。入口のみの印象では、銭湯とはわかるまい・・。
女性用下足箱の脇。なんだかそわそわしてしまう。
例によって回数券でお支払いし、スタンプをいただきつつ、姉妹店について聞いてみる。番台のおばあさんが耳が遠いようで、筆記でお尋ねしたところ、ご主人が新潟県ご出身で、初代のご様子。息子さんもお掃除など手伝ってくれているようだ。
脱衣所も勿論雑多なのだけれど、水槽が2つくらいあり、熱帯魚や金魚が泳いでいるのが見えて楽しい。
浴場は、西欧の景色など明るいモザイクタイルであしらわれており、玄関付近の雰囲気とは一変。清掃もよくされているようで、とってもきれい。
そしてここの自慢は、たった一つの大きな湯船だろう。なんと、青森ヒバの湯船なのだそうだ。
手前にはカランと立ちシャワーが2基あり、シャワーの一つを使っていると、おばあさんがささっとやってきて、
「そっちは水しか出ないから、お風呂上りに使ってください、あっちのシャワーはお湯が出るから」
と男湯との境目の方を指さす。突然だったので、ちょっとビビったが、そちらで髪を洗った。
その後、水しか出ない側のシャワーの並びで身体を洗おうとしていると、またもおばあさん。
「そっちはお湯が回るのが遅いから、こっち側を使ってください」
と男湯側のカランを指さす。これも突然でビビったのだけれど、教えて頂いた側で洗わせていただいた。
イメージとしては、志村けんさんのようなおばあさんが突然ふすまを開けて一言言って戻っていく、の図で、結構ビビるよね。
ビビった後は、青森ヒバのお湯!
これが、木製の湯船としてはかなり大きく、左側にバイブラ機能があるものの、木のお風呂を楽しむシンプルな造り。しかもヒノキなどと違ってぬるつきが全くなく、とっても気持ちいいお湯だった。
先客の常連さんと入れ違いだったので、終始貸し切り状態で、あたかも寂れた温泉にいるよう。時々ちょっとビビるんだけれども。
30分ほどでお風呂を出て、玄関から出るとやっぱり現実は、こう。
でも、いいお湯だったなあ。
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