
【DTM】StudioOneとDominoを連携してHappyな音楽制作環境を作る
2025.1.12 ちょっと内容修正しました
1.はじめに
はじめまして。τlレ(テル)と言います。
ために曲を作っています。
突然ですが、Dominoはご存知でしょうか?
TAKABO SOFTさんが開発している昔ながらの、ですが今でも十分戦えるとても素敵なMIDIシーケンサーです。
簡単に言うとMIDIデータの打ち込み専用ソフトといったところでしょうか。
OSTERさんがDominoユーザーで、TwitterやYouTubeでDominoで打ち込んだ曲を公開していらっしゃるので、画面を見たことある方は多いかもしれません。
常軌を逸するコード進行を作ってしまい大変申し訳ございません。#dominoすげぇ pic.twitter.com/bnizlUk5zg
— 🎼OSTERとテスロゼ🔫 (@fuwacina) June 5, 2023
にしても常軌を逸していますね…😍
私もかれこれ10年くらいDominoを触っていますが、やはり本格的な音楽を作るためにはDAWが必要で、CakewalkやAbleton Live(トライアル)など試したのち、現在はStudio One 6を使用しています。
DAWだけで作曲編曲ミックスマスタリングという一連の工程を完結させることができますが、一つだけ重大な欠点があります。それは、
打ち込みがしずらすぎる!!
DTM初心者の時代は、Dominoを使いやすく感じていました。
DTM中級者になった私はDAWの打ち込み機能に不満を持っています。
ということは、Dominoはとても打ち込みやすいということ!
(あくまで個人の意見です。)
なので、Studio Oneを導入してすぐに、
Dominoで打ち込み + Studio Oneで再生 = VERY HAPPY
という環境を作ろうとしたのですが、ネットにあまり情報がなく、試行錯誤したので紹介させていただきます。CubaseとDominoを連携させる情報はあるんですけどね。(ちなみにOSTERさんはCubaseユーザーだったはずです)
前置き長くなってすみません。以降手順を書いていきます。
大枠はこちらの記事を参考にさせていただきました。
Cubase と Domino を連携 (同期) させる|音楽性の違いにより結成しました|pixivFANBOX
環境:
Windows10
Domino 1.44
Studio One 6 Professional
※これ以外の環境では未確認です。
2.必要なソフトのインストール
下記3つをダウンロード・インストールしてください。
Studio One ⇒ これを読んでる方はもう入っているはず…
Domino
loopMIDI
MIDI音楽編集ソフト「Domino(ドミノ)」 | TAKABO SOFT
⇒画面右のダウンロードボタンをクリック
loopMIDI | Tobias Erichsen (tobias-erichsen.de)
⇒download loopMIDIという文字をクリック
3.各ソフトの設定
(1) loopMIDIの設定
下記のように、16ポート+SysExポートを作成してください。
ここで作成するポートは楽曲で使用しそうなパート数が16パート以下の場合は、1とSysExのみ、それ以上なら2を追加、というように増やすのが良さそうです。

(2) Dominoの設定
ファイル⇒環境設定⇒MIDI-OUTを開き、A~Pポートに(1)で設定した1~16を割り当てていきます。

音源定義ファイルは未指定だと警告が出る・ピッチベンド入力ができないかもしれません。自作も可能ですが、Domino側から音源を変更することはないので、よくわからなければGSやGMを設定しておけばよいでしょう。
https://hans5958.github.io/Domino-English-Translation/jp/module.html
また、環境設定⇒同期からMTCマスター、MMCスレーブの設定を行います。
画像と同じようにSysExを設定すれば問題ないかと思います。
(Studio OneとDominoの再生位置を同期させるための設定です。)

(3) Studio Oneの設定
① まずStudio One ⇒ オプション ⇒ 詳細 ⇒ 同期からMIDIタイムコードを設定します。外部デバイスに同期 にチェックをつけておきましょう。
これでDominoと再生タイミングが同期されます。

② 次が中々めんどくさいです。オプション⇒外部デバイスよりloopMIDIの各ポート・各チャンネルの設定を追加していきます。16ポートそれぞれに16チャンネルあるので最大16*16の設定が必要になります…
私は1ポート(16チャンネル)分の設定しかしてませんが、困ったことは今のところないです。曲に使うパート数が少ないからですけどね!
追加ボタンを押してください。

③ 新規キーボードを選択し、下記画像のように設定します。
デバイス名は(ポート名)-(チャンネル名)とするのがよいかと思います。
MIDIチャンネルは1のみ選択します。
受信元プルダウンを押すと、loopMIDIで設定したポートが全部表示されるので今回は1を選択しています。
(エミュレート済み)と書いてあるものも出るかもしれませんが、書いてないほうで良いと思います。
参考:Studio One であれする (kpop.jp)

④以降、1-2を作成する場合は②、③の手順を繰り返します(MIDIチャンネルだけ変更してください)。とりあえず1-1から1-16まで作成できたら次に進みましょう!
4.試してみよう
設定できたので、音が出るか試しましょう。
loopMIDI、Dominoが起動していることを確認して、Studio One上でインストゥルメントトラックを作成してください。
そして、すべての入力と表示されている箇所をクリックして、先ほど設定した1-1を選択してください。また下記画像の水色のボタンも押しておいてください。

次にDominoでA1トラックを選択し、ピアノロールになんか入れてみて、再生ボタン(緑のやつ)を押してください。

音が出ていればうまくいっています。出ていないのであれば、まずソフトをいったん全部落として、loopMIDI⇒Domino⇒StudioOneの順で再起動してみてください。
それでもうまくいかなければどこかで設定を間違えたか、私の説明が間違っています…
5.Studio OneとDominoの追加設定
(1) MIDIキーボードの設定
基本的にDominoでキーボードの設定をして、キーボード⇒Domino⇒Studio Oneへ信号を飛ばします。Domino側の設定だけで音が鳴るようです。
あまりキーボードを使用しないので詳しくないです。
前述のloopMIDI⇒Domino⇒StudioOneの順で起動すると、Domino側でキーボード入力を受付け、StudioOne側で音が鳴るようになっていそうです。
環境設定⇒MIDI-INの設定を下記のようにしています。
デバイスは接続しているご自身のデバイスを選択してください。

(2) Studio Oneのテンプレート設定
Studio Oneを立ち上げるたびに、トラックごとにloopMIDIのチャンネルを割り当てるのは面倒なのでテンプレート化しちゃいましょう!
新規プロジェクトを作成し、下記の画像のようにトラックを追加します。

設定が終わったら、ファイル⇒テンプレートとして保存を押します。
イイ感じのタイトルをつけておきましょう。

これで次回からDominoとすぐ連携できるプロジェクトを起動時にテンプレートから作成できます!
(3) 各ソフトの一括起動設定 (Optional)
loopMIDIを起動して、Dominoを起動して、Studio Oneを起動して…とポチポチやっているとその間に月日がたち、ライバルDTMerは名曲をバンバン出していきます。
なので一括起動バッチを作っておきましょう。
デスクトップなどに新しいテキストファイルを作成し、下記コードを入力してください。
start "" "C:\Program Files (x86)\Tobias Erichsen\loopMIDI\loopMIDI.exe"
start "" "C:\Domino144\Domino.exe"
start "" "C:\Program Files\PreSonus\Studio One 6\Studio One.exe"
URLはご自身の環境にあわせて適宜変更しましょう。
このファイルを、「startDTM.bat」のような名前にして保存してください。
次回から、打ち込み作業をするときにstartDTM.batを起動するとloopMIDI、Domino、Studio Oneが一括で起動します!
(音が出ない時は上記コードの1行目と2行目の順序を変えたりしてみてください)
(4) パソコンを起動したら絶対DTMを立ち上げる設定 (Optional)
パソコンを付けると、楽しいインターネットの世界にすぐにアクセスできますが、DTMerはインターネットでだらだらネットサーフィンをする時間はなく、すぐに音楽制作を開始するべきですよね?
なので、パソコンを起動したらすぐに(3)のbatファイルを実行しましょう!
winキー+Rを押すと「ファイル名を指定して実行」というのが開きますので、名前に「shell:startup」と入力してください。
スタートアップフォルダが開くので、(3)で作成したバッチファイルのショートカットを作成して入れておきましょう。
これでPCを起動すると必ずDTMを開始できるようになります。やったぜ!
6.実際の制作時における利用方法
ここまでの設定でDominoとStudio Oneを使用する環境が構築できましたが、ご参考までに私の制作手順を記載しておきます。
(1) 制作序盤 (作曲開始)
Studio One側⇒トラックとインストゥルメントの設定のみしておく(A)
Domino側⇒打ち込み作業する(.dmsファイルで保存)
(2)制作中盤 (おおむね打ち込み完了)
Domino側でSMF(midi)書き出し。
Studio One側の(A)にmidiをインポート
(3)制作後半 (ミキシング、マスタリングなど)
基本Studio Oneで作業
大体こんな感じです。
7.おわりに
Dominoは非常に優秀なツールなので、環境構築さえ突破すれば音楽制作がとても捗ります。この記事を読んで興味を持っていただけたら、ぜひ使用してみてください!!
#dominoすげぇ
あ、あと、宣伝で恐縮ですが去年アルバム作ったので興味があればチェックしてみてください…