三霊泉五名泉投票 S5.5.25
昭和5年(1930年)5月25日。
当時の小樽新聞に、読者へ温泉地への投票を促す記事が掲載されました。
それがたいへん面白いのです!
本当はちょうど90年後の2020年5月25日からこの記事を始めたかったのですが、最後にぴったり同じ日に追いつくように更新していきたいと思います。
皆さまにも当時の投票の行方を追いかけていただけると嬉しいです。
※新聞記事の公開から90年、小樽新聞社の統合による廃刊から70年以上経っているため保護期間が過ぎていると判断していますが、もし問題があるようでしたらこのシリーズは削除しますのでご了承ください。
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昭和5年5月25日
本道三霊泉五名泉の投票を募る
本道の温泉はまずアイヌによって知られた。彼らはアツシ(アツシ織・アットゥシ)の原料たるオヒョウの皮を温泉に浸して晒したものである。
その後和人の記録に上ってから250-260年を算するが、古来本道は火山の活動が旺盛、したがって洞爺、支笏、阿寒、屈斜路の湖畔、岩雄登、十勝、駒ケ岳付近、石狩川の上流、函館、札幌の郊外、その他道内各地方に温泉がおびただしく別に冷鉱泉も多い。(中略)
ここに一般投票により本道三霊泉五名泉を求め広く天下につたえいささか郷土礼賛の實を擧げたいと思う。
投票規定
・投票さるべき温泉(冷鉱泉を含む)は本道内にありて現在温泉場を経営しつつあるものに限る。
・投票は投票用紙一葉一温泉に限り温泉所在地(市または市庁別町村名)と温泉名を明記し社内温泉投票係宛のこと。
・投票用紙は本紙夕刊(夕刊休刊日には朝刊)刷込みの投票用紙または官製はがきに限る。
・投票用紙は5月26日より7月4日に至る40日間刷込み
投票受付は5月26日より開始し7月4日をもって締め切りとす
ただし郵便によるものは締切最終日の消印あるものにして締切3日後の午後12時までに到着したるものに限り有効とす。
・投票得点は毎号本紙上に発表す。
審査方法
・総得点順に12温泉を探り右12温泉地より審査に必要な各種参考材料を提出せしめ総得点発表後三週間以内に審査会を開き三霊泉、五名泉を審査選定す。
・審査員には権威者を擧げ審査に遺憾なきを期す。
表彰方法
・三霊泉、五名泉に対しては北海道温泉紹介号を作り本紙上にて紹介す(選外4温泉も紹介す)。
・三霊泉には石標 五名泉にも同じく適当の表彰方法を講じ3ヶ月以内に実行す。
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※この投票は90年前に終了しています!
新聞に刷り込まれていた投票用紙は上のようなものでした。
このあと紙面上で定期的に得票数の速報が出るようになりますが、最初に速報値が出たのは5月31日になります。
どんな結果になるか楽しみですね!
(もう結果は出ているわけですが)