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ドイツの「夢雨竹(ゆめたけ)」

 別府:鉄輪温泉は100℃近い高温の温泉を水を加えること無く適温にできるかが温泉施設の課題でした。
平成16年4月に完成した「夢雨竹(ゆめたけ)」は電力も使わず天然の素材だけで適温に冷却できる優れた装置で100基近い設置実績があります。

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鉄輪ガイドで温泉冷却装置「夢雨竹」を案内して時に、お客さまからドイツで同じような装置を見たことがあると言われました。
グラディアヴェルク(Gradierwerk)では、塩分を含む温泉を木の枝をミネラル塩の濃度を下げ、水を蒸発によって飛ばし塩を製造する施設があります。

    【出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】

現在は塩を作ると言う本来の目的ではなく装置から発生する塩分を含んだ空気が喘息などの呼吸器系の疾患に効果があり保養施設として使われています。
鉄輪も塩化物泉なので「夢雨竹」周辺でも同様の効果が期待できると思いますが、長く居ると高温の湯けむりで蒸されてしまいます。

おまけ:竹製温泉冷却装置「夢雨竹」銘々の秘話

命名者 山田吉彦氏のコメント
 別府の街には湯煙が似合う。別府の風は、白い。街のあちらこちらから湯気が立ちのぼり、緑の山に沿うように棚引き風と同化する。そして、いつしか海へと消えて行く。
 鉄輪温泉の「ひょうたん温泉」を訪れると、湯屋の裏側に白い湯気が塊になっているところがあった。目を凝らすとその中に、七夕の笹の葉飾りを逆さにしたような櫓が見えた。白い煙を抱えたままの湯が、短冊のように竹の枝にぶら下がり、五月雨が地面を打つような軽快な調べが響きつづけていた。
 別府温泉を訪れる客は、本物の温泉を知っている人が多い。来訪者に本物の湯を味わってもらおうという願いから、熱すぎる源泉を水で薄めず、しかも短時間で、人肌に優しい新鮮な温泉を作りだしたのだ。
 別府温泉の願いを込め、天恵の湯を竹に託したのが、「湯雨竹」である。湯雨竹からは、絶えることなく湯煙が上がっている。
いつまでも変わらないでいて欲しい湯景色である。

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