明るい未来を感じる銭湯①平和温泉
こんにちは。ロウリュガールです。
前回は廃業した2つの銭湯について書きました。
銭湯は存続していくのが難しくなっていて、残念ながらどんどん軒数が減っています。
近い将来に銭湯は存在しなくなっているかもしれないと悲しくなりますが、一方では明るい未来を感じる銭湯もありますので紹介させてください。
平和温泉(大阪府池田市)
銭湯で働きたい気持ちもまだなかった頃、サウナと水風呂の評判をSNSなどインターネットで調べて行く銭湯を決めていました。
平和温泉さんはどなたのレビューを読んでも高評価だったので、銭湯巡りを始めて間がない頃に初訪問しました。
すっきりとしたシンプルなデザインの暖簾と外観が多くの銭湯と違って驚きました。
商店街の中にあるということで、昔ながらの銭湯を想像していたからです。
フロントやロビー、脱衣所も洗練されていて、こんな銭湯もあるんだー!
と驚きました。
けれど親しみ深さはあるんです。
木の温もりやエッチングガラスなどを用いて、懐かしさや親しみやすさを上手く残したデザインです。
浴室は銭湯らしさが満開なのに、他の銭湯にはない新しさも溢れかえっていて、それらが徹底的に磨かれて輝いている…
なんだここはー!
入場した瞬間は雷に打たれたようだったのを今でも鮮明に思い出せます。
昔のまま残している箇所に新たな素材で創る現在がプラスされていて、古くからある良いものを引き継いで更に良いものへと昇華させています。
全て壊して新しくする方が簡単だけど、良いところは守り伝えていく大切さを教わっているような気がしました。
各湯舟の設定温度をはじめ、ジェットバスの座り心地、サウナ室の温度と湿度、水風呂の水温と水質、他では見かけない立ちシャワーのヘッド等々、枚挙にいとまがないのですが、浴室デザイン以外の全ての要素にも愛と意志を感じずにはいられませんでした。
お風呂屋さんで働くって楽しそうだな。
この頃はいろんなものを同時に失くして「来年の今ごろは生きていないかもしれない」なんて暗いことしか考えられなくなっていたのですが、失望してから初めてそんな前向きな願望が生まれました。
そしてこの日を境に自分の中で銭湯の楽しみ方が大きく変わりました。
浴槽の深さと温度の組み合わせ方で体感が変わること、水風呂の気持ち良さも水温だけではなく水質や深さに左右されること、浴室のデザインと美しさや音も心地よい温浴の鍵を握っていることなどを平和温泉さんの浴室から学んだからです。いろんな銭湯やそこでの楽しみ方などを私が紹介できるようになったのも平和温泉さんのおかげだと思います。
どこかの銭湯が廃業すると聞いてお別れ入浴をしにいくたびに、自宅にお風呂が当たり前にある世の中で銭湯が存続していけないかもしれないと気落ちしてしまうのですが、平和温泉さんを訪れると自分が銭湯で働く側になった今でも毎回勇気づけられています。
銭湯での温浴でしか味わえない感動や効能があり、少しでもたくさんの人々が健やかな人生を送るためには銭湯が残っていく必要があると様々な角度から伝えてくれる銭湯です。
(写真は平和温泉さんのSNSとHPから拝借いたしました)
平和温泉
〒565-0826 大阪府池田市石橋1-1-5
電話番号 072-761-8196
定休日 毎週月曜日
営業時間 14:00-0:00
HP http://heiwaonsen.com/
Twitter https://twitter.com/heiwayu_ikeda
※最新の情報はTwitterで確認していただくのがオススメです
次回の予定
今回もうひとつ別の銭湯さんについても書く予定をしていましたが、現時点でもまるでラブレターのようになっていてエモすぎる気がしますので、2回に分けることにしました(笑)。もう少しの間お付き合いいただけたら嬉しいです。よろしくお願いいいたします。
löyly girl(ロウリュガール)
「湯快な毎日」がモットー。
銭湯で毎日温浴をするようになってから身体の様々な悩みが寛解し、銭湯を後世に残す重要性に気づく。温浴の素晴らしさを伝えていくために銭湯で働いています。ゆとなみ社(みやの湯・門真市)勤務。
https://twitter.com/loylyg