読後評:中国はいかにして経済を兵器化してきたか BEIJING RULES How China Weaponized Its Economy to Confront the World 実に2024年なトピック!
忘れかけていた(ていうか 兎に角 忘れたがっていた)コロナ禍 の悪夢を甦らせる…
中国政府は武漢から広まったコロナ・パンデミックに関し、世界への情報拡散をひたすらブロック(怒)
一方で自由社会の行き詰まる状況につけこみ、中国はその影響力を増大させるべく仕掛けてきた…
その中心にあったのが、経済の「兵器化」
どんな手法で経済を「兵器化」するのか。
それらは例えば…
・二重機能戦略
合法的な組織を悪用し、海外に出た中国人たちを操る
具体的には「マスクの寄付」という、一見まともそうだが...な手法
・「姉妹都市構想」をダシに合法的な組織の乗っ取りを図る
・ハニートラップ
(ここは何か触れるまでもなかろう…)
・ZOOM のシャットアウト ≒ ネット検閲を拒むと追放される
中国サイバーセキュリティ法によるサイバー世界支配の画策
・ニセ情報(ディス・インフォメーション)作戦
コロナは「武漢発」ではなく「アメリカ発」を主張する情報操作
・国家安全法をタテに、中国国内だけでなく香港は勿論、世界までを攻撃
こうドス黒くなってくると、前に読んだ本が即座に思い出された(汗)
本「目に見えぬ侵略」にみる「狡猾中国」=中国のオーストラリア洗脳工作(汗)は他人事では決して、ない
この本でも1章を割き、実際に オーストラリア を乗っ取ろうとした その過去 → 現在 を告発している…
話戻り、興味深かったのが 最終章。
ここまで エコノミック・ステイトクラフト化した 中国 への対抗策が次々と!
・経済行為を守り民主主義的ガードレールの強化
・権威主義的な外国政府のためのロビー活動は違法とする
・権威主義的な外国政府のために検閲を行う組織との取引は禁止する法的制度を整える
・経済的威圧に対抗するための集団的経済的防衛協定
・国際機関への調停申立て
このレベルの対策は自由主義各国が現在取り組んでいるレベルだという認識。
vs エコノミック・ステイトクラフト、実に2024年的かもしれない(汗)
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