- 運営しているクリエイター
#一之瀬ちひろ
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 8通目
一之瀬さま
こんにちは。
そうかそうか~と思いながらなんども読んでみました。
いろんな思いや、経過を経て、浮きでて形になってきたものを、結果として(写真という印刷物としてまたは画面で)私は手にとっていて、瞬時にジャッジしたり何か感じたり、表層的な部分からさらに探ってみたり、気になったりしてるんだなと。
それは、プロダクト(私の場合、傘ですね)にしても同じ経緯があるのだなあと。
ただ、写真はもう
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 7通目
ちかさん、おはよう。
こっちは、全然涼しくならない。川遊びいいなあ。
今週はめずらしく撮影の仕事があって、返信が滞ってしまいました。
さて、今日はちかさんからの質問にこたえなきゃ。文章でうまく説明できる自信は全くないのですが、自分の考えを文章におきかえるエクササイズと思って、書いてみます。
二つ目の質問から最初にこたえます。
写真は、何を写して/映していると思う?何を撮っていると思う?
この問
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 6通目
一之瀬ちひろ様
こんにちは。お返事滞りまして失礼。
今日は日曜日。こちらでも30度を超える日が続いてます、最近川でよく泳いでるの。でも冷たすぎて、5分持たないけど滝に打たれる爽快感と、要らない気持ちや思考もをを流してくれるあの清らかさをいつか一緒に共有したいな。
ジル・クレマンの『動いている庭』気になっていたの。他の方からも勧められていて、でも値が張るなあと、躊躇していたけどこれは買わねば!
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 5通目
ちかさん、おはよう。
先週は、ちかさんから届いたメールを時々思い出していました。畑を耕しながらコシラエルを運営するってどんな感じなんだろう。制作者であることと経営者であることを両立させているちかさんの話はいつもとても刺激的です。
ちかさんのメールを読んだせいなのか偶然なのかはわからないけれど、先週私はいつになく緑に触れて過ごしました。
先週のはじめ、日本に7年住んでいたオーストリア人の友人が今
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 4通目
一之瀬ちひろ様
おはようございます。
2つの質問に答えるね。
今私が一番やりたいことは、半径100mの日常の生活。
山奥に移住して2年半。この場所と生活を愛しているの。
家事と、この庭含め、この時間がやりたいこと。
コロナの自粛期間すぐに両店舗を閉めて、webストアの商品を長野の自宅へ送ってもらって、5畳あまりの、狭〜いアトリエ(家の土間部分を今仕事場に)から発送してたの。そんなにご注文が
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 3通目
ちかさん、こんにちは。
こちらでは先週からこどもたちの短い夏休みがはじまりました。三ヶ月の休校後の数週間の短い今年の夏休み。
これをこどもたちはどんなふうに思い出すことになるのだろう。
前回のメールでは、写真集の感想を聞かせてくれてありがとう!
この作品をつくろうと考えはじめた時期は、ちかさんの本『かさ』の撮影でご一緒した時期とちょうど重なっていて、だから制作のはじめの頃のことを思い出そうとす
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 2通目
一之瀬ちひろ様
ナマステ!なんだかそんな気分です。
この前電話した朝ね、むくりと起きて、なぜかトマトの枝芽を取らなきゃって顔も洗わずに畑へ飛び出したの。そうしたらブヨに両脚計6箇所も刺されて今朝のオンラインミーテイングでも、実はフレームアウトしている足先では、長靴みたいに晴れ上がった足を掻かないようにとさすっていたの。
オンラインは共有できてるけど、切り取られているね。それ以上も以下もない
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか 1通目
ひがしちかさんへ
こんにちは、さっきは久しぶりにちかさんの笑顔がみれて嬉しかったです。
ほんとうだったら、5月に直接お会いしてON READINGでトークができるはずだったのだけど、世の中落ち着かないまま、気付いたらもう8月ですね。
今年はいろいろ予定通りに進まないのだ、いい加減に腹をくくるしかないと思いつつも、なんとなく煮え切らない気分でいます。
もともと予定していたトークでは、私が去年刊行し
夏の往復書簡 2020 : 一之瀬ちひろ ⇆ ひがしちか
ON READINGで、9月5日(土)からスタートする二つの展覧会は、元々は今春に同時開催予定でした。ひとつは、傘ブランドCoci la elle(コシラエル)の当店では2回目の展示販売会『ひらく』。そして、写真家・一之瀬ちひろさんの写真集刊行記念展『きみのせかいをつつむひかり(あるいは国家)について』展です。展示に合わせ、トークイベントの開催も予定していたのですが、新型コロナウィルス感染拡大を受
もっとみる