たまにはいつもと違う場所へ
今日は久しぶりに新宿へ。
いつもと違う場所は落ち着かないもの。
心拍数が上がっている。
10年前は通勤路であったが、なんせ10年も前の話だ。新しくなった建物や店。変わらないものもあるが、景色は大きく違って見えた。
時が経ってまた同じ場所に立ってみると、自分の変化にも気づく。
この街は人が多いけれど、人の目が気にならない。人ごみに埋もれて自分の存在も街に溶けて小さくなる。そんな感じ。自分なんてちっぽけな存在だ。改めてそう気づかせてくれる。
人からどう見られるかより、自分があの人をどう見ているのか。「自分はどう思うのか」のほうが重要だ。そんなふうに思えるようになった。
街も変わったが、自分の思考や立場、ライフスタイルも変わっている。あの頃と比べて少しは成長したのだろうか。
慣れ親しんだ場所は落ち着くもの。
いつもと同じ顔があり、いつもと同じリズムで時が流れる。心はおだやかでゆったりと安定している。
慣れることは安定しているということだけれど、変化がないのは進化しているのかわからなくなる。
だからたまにはいつもと違う場所へ。
いつもと違う場所。そこにはいつもと違う年齢層の見知らぬ人たちが生きている。それぞれの人生や価値観が交わる都会の交差点。
こんなに人が多い中で、たまたま出会って親しくなるなんてかなりの確率ではないか。世の中のほとんどの人が、見知らぬ人として出会わないままなわけだから。
この街は本当に人が多い。
その一人一人に、それぞれの生い立ちやそれぞれに違う価値観がある。
なんておもしろい!
できるだけでいいから知りたい。
人のことをもっと知りたい、と興味を持つようになったことは、この10年での自分の変化だ。
いつもと違う場所に来てみれば、いつもと違う
ちょっとした刺激を得られる。その刺激で脳を活性化させると、新たな発想やアイデアが出てきたりするものだ。たまにはふらりと足をのばして、見知らぬ街へ行ってみるのも良いかもしれない。
だけど
やっぱり落ち着かないから、いつもと同じ慣れ親しんだチェーンのカフェに入るのだった。
人ごみはやっぱり疲れる。