焼きそばの果てしなき旅【その74】
北海道の斜里郡清里町で作られている清里焼きそばを作るの第3弾。今回は応用編、と云うか脱線する。前々回、前回の記事は以下のリンクからどうぞ。
ここまで度々清里焼きそばの麺が美味しいと書いた。この麺の美味しさを更に楽しむにはどうしたら良いだろうかと考えた。考えたら思い付いた。思い付いたのなら実行してみようと考えた。何だかまどろっこしいな。発表します。
兵庫県神戸市長田区の丸五市場内にある『そば焼 いりちゃん』のそば焼のことを思い出したのだった。ほぼ麺とキャベツ。薄味だけが付いていてソースは後からかけるシステム。でもその薄味がたまらなく良い。だし粉の旨味が充分に行き渡っている。麺の美味しさが際立つ。これだと思い付いた。この感じで作ってみることにする。
こちらの麺だけを使うことにした。粉末ソースの味が大変に気に入ったのだけどまた別の機会に使うことにする。だし粉はどうしようかと台所のストックを探したら特選茅乃舎極みだしと云うのがあった。だし粉がティーバッグ様になっているものだ。これの中身だけ使えばだし粉はOKではないだろうか。思い付きが思い付きを呼んで自分でも思わぬ方向にどんどん進んで行くのであった。
麺だけを使う。とても良い出来の麺だと思う。
麺とキャベツを炒めて、極みだしをたっぷり(パックの半分位)使って、清里焼きそばだし粉味バージョンの出来上がりである。なるともスライスして何となく載せてみた。
何だかとても良い匂いがする。早速戴いてみることにする。
ウマウマウー。のっさん感激。これはウマイ。ヒジョーニウマイ。麺が美味しいのをだし粉が見事に引き立てている。こんなに美味しくて良いのだろうか。自分は何かとても悪いことをしているのではないかと不安になる位に美味しいのだった。
ウマウマウー。麺もキャベツも良い具合に仕上がった。自分の焼きそば調理スキルがそこそこレベルアップしていると実感した。
ウマウマウー。ここから僕は余計なことをしてしまった。ちょっと塩をふりかけたら塩が勝ってしまった。ソースもかける予定だったのだけどやめた。麺とキャベツと油とだし粉だけで完成されているのだ。塩をかけてそれが判った。一度かけてしまった塩は取り除けない。ならばもう一度作って、味わい直すしかなかろう。
作り直すに当たって、キャベツを増量することにした。これで1人前くらいで良かろう。この時点でこれだけボリュームがあっても焼いているうちに驚く程にサイズダウンするからだ。『そば焼 いりちゃん』のことをもう一度良く思い出して、キャベツの切り方も麺と寄り添うような細切りにした。
あまり強火でちゃっちゃか作る必要はない。鉄板の上でじっくり作るのをイメージしながら、焦らず騒がずゆっくりやる。そこも今回のポイントかも知れない。
清里焼きそばだし粉味バージョン2の出来上がり。2なのでなるとも2スライス載せた。
キャベツを増量したので出来上がりもグラマラスになった。こんもりとしている。こんもり。こんもり。何だか良い響きだなこんもり。こんもりだけが知っている。それはこうもりだ。黄金バットじゃあるまいし。若い人は知らないであろう黄金バット。こんまり。あまり良く知らないけれど片付けは苦手なので(と云うか片付けたくない)御縁はなさそうだ。こんがり。こんくり。この辺でやめよう。イタダキマス。
ウマウマウー。ああたまらん。ヒジョーニウマイ。期せずして自分が追い求めていた問題の最適解を得られたように思う。薄味だけれども満足至極。自画自賛の嵐である。自分エライ。ヒジョーニエライ。自らを褒め称えたいと思う。
ウマウマウー。もう継ぐ言葉がない。麺の美味しさ。だし粉の懐の深さ。キャベツの優しさ。サイコーでサイキョーです。
ウマウマウー。だし粉焼きそばスバラシイデス。この方式を他にも応用出来ないか。ああ、やってみよう。こうして旅は終わらないのだ。焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。