焼きそばの果てしなき旅【その70・2022年まとめその2】
先日書いた焼きそばの果てしなき旅【その69・2022年まとめその1】はnoteのお勧め記事にピックアップされて、大変に多くの方の読んでもらうことが出来た。ありがとうございました。この調子で【その2】も読んでもらえたら嬉しいのだが、【その1】に比べて今回はちょっと地味かも知れない。そんなことはないか。まあイカのインパクトのようなスゴイのはないけれど、どれも味わい深い焼きそばだった。どんどんご紹介する。
そば焼いりちゃんのそば焼(大)
神戸三宮から神戸市営地下鉄で新長田駅まで行き、歩いて10数分ほどの丸五市場内にある『そば焼 いりちゃん』でそば焼(大)を戴いた。一番の特徴はソース後がけシステム。焼き上がって来た時点ではうっすらとしか味付がされておらず、卓上のソースや塩などで各自味付けをする。このソース後がけの焼きそばは日本各地に点在しており、それぞれがまた特徴的であったりもする。何故ソースを後からかけるのか。最初から味付けしては何故いけないのか。その辺りを掘り下げていくと取材や検証に何年もかかってしまいそうなので、ああそう云うのがあるんだなと云う程度の認識に留めておきたい。
注文が入る度にマダムが鉄板で丁寧に焼いてくださる。焼きそばでなくそば焼なのは何故なのかと云う疑問もあまり深入りしないようにする。
サイズは(中)か(大)。あとはそば焼かそばめしかオムそばを選ぶのみ。この界隈はそばめし発祥の地でもあって、そばめしと云うこれまた深そうなテーマが脳裏を過ぎる。それもまたいつか改めて(と云っておいてやらないこともある)。
ウマウマウー。ソースは甘め。この甘いソースは関東人の僕には馴染みのない味。旅をしているからこそ出会えたアナザーワールド。華美なところの全くないここだけにしかないここだけの味。心を奪われた。
ウマウマウー。よく混ぜて食べるとまた違った味わいが顔を覗かせる。麺と同じ位の量のキャベツ。キャベツと麺の食感のコントラストがまた面白い。どろソースなども混ぜるとまた様相が一変する。ささっと食べてお腹を充たすも良し、一口毎に味わいの違いを楽しむも良し。この一皿に大きな物語を感じた。いりちゃんのそば焼(大)ブラボー。
山口お好み屋のそば玉
佐賀県唐津市の『山口お好み屋』を訪問した。ここはなかなか行くのが大変だと思う。この辺りのことを熟知している地元の方のコーディネートで訪問が叶った。鉄板を囲むように席に座って、鉄板で調理された焼きそばやお好み焼きを鉄板からそのまま戴くスタイル。この時は動画を撮っておいたので編集してYouTubeにアップしてあります。
ウマウマウー。焼きそば玉子入りでそば玉。麺はちゃんぽんの麺。ソースは意外にもスパイシーで甘さ控え目。シャープな味わいに驚きました。お値段は何と380円(2022年3月現在・税込)。有り難くて手を合わせてしまった。また必ず伺いたいお店である。
ミックスと云うのは値段は高いがそばもうどんも両方はいるので量的には倍になる。結局お得になると云うことだ。文化焼はお好み焼きとそばのハイブリッド。これも美味しかった。
この建物の水木しげる感がたまらない。惚れるポイントが幾つもあるお店。文化遺産として長く残して戴きたい。山口お好み屋のそば玉ブラボー。
代々木公園売店の焼きそば
5月のゴールデンウィーク中に代々木公園に行った時、売店で焼きそばを買って食べた。この売店は『パークス 代々木1号売店』と云うらしい。仮面ライダーを思い出すネーミングである。
ウマウマウー。ブログにも良く書いておりますが、フツーです。フツーの極のようなフツーの焼きそば。特徴と云えばかなりオイリーであると云う点だけ。ソース焼きそばってどんな味かと頭に思い浮かべたそのままの味がします。でもこの売店感と云うかジャンク感と云うかここに反応しなくて何の小野瀬雅生であるかと思う位の神髄と云うかドンズバと云うかそうしたコンテンツに溢れた焼きそばでありました。フツーを愛でよ。でもフツーって何なんだ。それをこれからもずっと考え続けることになると思う。実りなんてないかも知れない。でもやるんだよ。代々木公園売店の焼きそばブラボー。
自作・名護そばと大阪紅ショウガソースの焼きそば
懇意にしてもらっている五反田『やなわらバー』のマスターに名護そばと大阪紅ショウガソースを戴いた。戴いたのならこれで焼きそばを作ってみる。どうやらあまりにも簡単に美味しく出来るとのことだ。やってみよう。
具はキャベツだけ。味付けは大阪紅ショウガソースと少量の塩コショウだけ。あと麺をほぐすのに少量のお湯。策を弄せずにシンプルに作ってみた。
名護そばと大阪紅ショウガソースの焼きそばの出来上がり。キャベツを切るところから出来上がりまで15分ほど。沖縄のそばは炒めるのにも完全対応なので重宝する。早速イタダキマス。
ウマウマウー。本当にウマイ。味付けの具合がほぼパーフェクト。名護そばとの相性もあるのだろうがこれはたまらなくウマイ。自分で作っておいて自画自賛で申し訳ないが他の追随を許さない完成度である。これに肉とか他の具材を増やしていっても美味しいのだろうけど、きっとそうすると凡庸になってしまうに違いない。このシンプルさこそ愛でるべきであると思う。名護そばと大阪紅ショウガソースの焼きそばブラボー。
今年出会った焼きそば、まだまだたくさんあります。また引き続きご紹介します。焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。