焼きそばの果てしなき旅【その57】
2021年ももうすぐお終い。2022年まであと少し。今年は自分にとって過去最大級に充実した一年となりました。前半はどうなることやらと思いましたが、中盤以降はもうあれをやってこれもやって、そしてやってきたことが全部一斉に実る秋が来て、今こうして年の瀬を迎えている次第。まとめようにもまとまらないので、そう云うのはお正月に考えるとして、この年末の忙しい時にちょっとした焼きそば開眼のことを書く。今年は開眼が多くて眼が幾つあっても足りないくらいで、目目連や百眼とかになりそうだ。判りませんかそう云う例えは。まあいいや。
先日作った焼きそば。今年一年色々な焼きそばを作っては食べ、作っては食べた。あれも食べようこれも食べようと色々な種類の焼きそばを入手したが、例えば3食入の焼きそばだと2食作って1食余って、それが冷蔵庫にしまいっぱなしになったりする。それがそのまま忘れられて、ふと見ると何種類も何種類も冷蔵庫の片隅に待機状態になっているのに気が付く。どれを見ても賞味期限切れになっていたりもする。賞味期限切れは消費期限切れではないのでちゃんと美味しく食べようと思う。でも一つ一つ作っているとそれはそれで面倒なので、焼きそば各種の半端に余ったのを一斉に作ってみることにした。年の瀬にそんな雑な内容で申し訳ないとも思うが、フードロスなど問題になっているご時世であるから、多少雑でもちゃんと全部使い切ると云うところを大切にしたいと思う。その結果が上の写真。3種類(詳細は割愛)の焼きそばを一斉に中華鍋に投入して仕上げた。
写真は撮りそびれたのだが、この数日前にホットプレートで焼きそばを作る機会があった。ガスレンジのように高温では出来ないので、じっくりゆっくりと作ることになる。ホットプレートで作っている時は何だかちょっとじれったいような気持ちになったが、実は仕上がりが上々だった。何よりも麺が水っぽくならずにしっかりとした状態で出来上がった。これが一つのヒントになった。1食だけなら小さくて手頃なフライパンで丁寧に作れる。でも何食も作る時は中華鍋の出番になって、ガスレンジでちゃっちゃか作ろうと思うと、どうしても仕上がりが水っぽくなったり、鍋肌に麺が焦げ付いたりとなかなか上手く作ることが出来なかった。判った。火力が強すぎたのだ。ホットプレートで作る時の様に中火以下くらいの加減でじっくりゆっくりと作れば良いのではないか。そう考えて実行してみたら見事に上手く作れた。4食分を一斉に作って、水っぽくもならず、麺の焦げ付きも見事になかった。今までの自分の勘違いを深く反省した。ゆっくり丁寧に作れば良いのだ。そんな基礎的なことに今更のように気が付いた2021年の年の瀬である。
ウマウマウー。よく見て戴くと太さの違う麺が混在しているのを判って戴けるかと思う。ソースも液体と粉末を両方投入。自分好みにするために、麺4食に付属のソースは3食分に抑えた。最初に豚肉とキャベツを炒める時にある程度の塩コショウをして下味を付けておけば、ソース少なめで丁度良いと思う。これが僕の至上の命題である「マルちゃん焼そば3食入を3食いっぺんに美味しく作る」に直結する開眼であった。お正月にでも改めてやってみる。なるべく手間を省いて美味しく作るようにしてみたい。
こちらは焼きそばに玉子を考えてみるの試作版。焼きそばは某メーカーの深蒸し麺液体ソース賞味期限切れ使用。玉子と麺の関係性を緊密に感じたいと考えて、具はナシ。黄身の辺りはほぼ生だけれど、実は焼きそばの下で白身に火が入っている。焼きそばに玉子はやはり生なのか、目玉焼なのか、それともその中間地点のような按配は考えられないだろうか。そんなことをここ数ヶ月、僅かずつながらずっと考えていた。
焼きそばライスを作っていた時にも考えたけれど、玉子を入れるならやはり液体ソースであるべきだと個人的には思う。粉末ソースと云うのは厳然とそれ自体で完結するものであって、使用量の多い少ないを加減するのみで、あまり工夫などを考えない方がはっきりとした出来上がりになる。液体ソースはフレキシブルなので玉子の有無や状態の如何にも即時対応有言実行である。ご異論はあると思われるが、個人的好みのダダ漏れなのでご勘弁戴きたい。
ウマウマウー。これも大変に美味しく出来た。麺はしっかりと炒めやきして、少しパリッとした部分も作ると、そこに玉子がつるっと絡んだ時の食感のコントラストの面白さを楽しむことが出来た。ここはまだ研究の余地が多く残されているフィールド。玉子のことも含めて来年は色々と試してみようと思う。
カップ焼きそば方面も、色々試そうと思って色々と入手したりしていたのだけれど、時間が割り当てられずにこれも在庫が増えるばかり。そうこうしているとこれも賞味期限切れのオンパレードとなる。自分のキャパシティに鑑みて、在庫を減らしていかなければと考えているところである。まあ要するに手当たり次第に見たこと食べたことのないカップ焼きそばを買うなと云うことだ。すみません、ちゃんと食べます。
この富士宮焼きそばのカップ麺は、なかなか良い出来の製品だと思うのでもっと作り方を考えてみたい。今回はお湯を入れてからの時間短縮、ソース使用量の加減(減らす)を試してみた。
ウマウマウー。告白する。お湯切りが甘かった。慌てた。お湯切りにしても何にしてもしっかりゆっくりやるのが良いと思う。ソースの使用量を控えるのは自分的には正解だと思うので、次はちゃんとやる。まだ在庫があるのでお正月にでもやってみよう。お正月は焼きそば三昧になるのか。それも良いか。来年も食べ過ぎには注意したいところだ。正確には、来年こそは、か。
2021年、数々の焼きそばに出会えた。スタンダードなのも、個性的なのも。穏やかなのも、強烈なのも。みんなみんなウマウマウー。2022年も更なる出会いを求めて旅を続ける。
焼きそばを通じて色々なことを学んでいる。地域性、歴史(特に戦後)、生まれるもの、失われるもの。僕に何が出来るか判らないけれど、失われてはいけないのに失われそうな何かを伝えて行ければと思う。最後までがんばる。
2022年のターゲットは幾つかある。入念に準備をして必ず出会おうと思う。日本はまだまだ広い。知らないことだらけだ。カモンレッツゴー。
焼きそばの果てしなき旅はまだまだ続きます。2022年もどうぞよろしくお願い致します。親愛なる皆様へ。小野瀬雅生拝。