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醤油ご飯
作曲をしていて、ふと気付くことがある。出来上がったのがとても良い曲だと自画自賛していたら、どこかで聞いたことがある。よくよく吟味してみたら人の作った既存曲とほぼ同じだと判明したりする。割とよく起こりがちなことである。それに気付かずにいるとやれパクリだやれ盗作だと云われるので厳重注意である。そしてやはりどこかで聞いたことがある曲だなと思ったら、自分が以前に書いた曲とほぼ同じだったと云うこともある。これは盗作とは呼ばれないが、自分がひどくビックリすることになる。僕は作曲に関しては多作ではないので、以前に書いた曲を忘れてしまうのなんてことはないだろうと思っていたら、意外と忘れてしまっている。一大事である、それでもまだ音楽なら、発表前に誰かに聞いてもらって「同じじゃん」「〇〇(曲名)とそっくりじゃん」とチェックしてもらうことが出来る。それが文章となると、他人のチェックが入らないことが殆どとなる。ブログだのnoteだのに書いている文章量はかなり多くなって来ているので、何を書いたか忘れて、何度も何度も同じことを書いてしまったりする。
子供の頃に強度の偏食だったことは何度も書いている。それを最近かなり克服出来たことも書いているが、それはある程度自分で「同じこと書いてるな」と意識しているのでまだよろしい。でもベーコン丼の記事で最後にベーコンエッグ丼を作っていたのは完全に忘れていた。自分で読んでビックリした。あらやっていたのね。それに気付かなければベーコンエッグ丼の記事を新たに書いて「こんなことを初めてやってみました」と白々と綴ってしまうところであった。アブナイアブナイ。ネタ切れと云うわけではないけれど、好きなところには帰結してしまいがちである。これから書くことも結局は以前に自分が書いたこととダブってしまう。ダブと云ってもエコーマシンを使うヤツではなくて、なんてそんなことどうでもいいですよねわかってますよすみません。
まだ小学校に入学前、幼稚園に通っていた頃は本当に偏食がひどかった。何も食べたいものがない。海苔とご飯と醤油だけを食べていたように思う。特にお弁当は完全にそれだけで、ウインナーだの(嫌いではなかった)鮭の焼いたの(嫌いではなかった)をお弁当に入れられると余計なことをされた感じがしてとてもイヤだった。そんなことを思い出しながら(記憶はかなり改組されているとは思うが)幼稚園のり弁当の記事を書いた。
今回はここから海苔と云う要素を外して、ご飯と醤油の関係性を深く追求してみようと思った。昨年から少しずつ準備をして自分にぴったりフィットする醤油を決めてみたいとも考えた。醤油はスーパーなどで入手出来る代表的なものから、その地方にしか流通していないローカルなものまで物凄い数のものが存在する。それを全部試すのは無理だ。それでも当てずっぽうで何とか出来ないかと奮闘努力してみた。
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写真上から、我が家で重宝している北海道大空町「おおぞら三昧」のしじ美醤油 TORAボトル。群馬県安中市「有田屋」の復刻版フコク印天然醸造醤油。千葉県香取市「ちば醤油」の下総醤油。ウマウマウー。
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千葉県野田市「キッコーマン」のヒゲタ 本膳。兵庫県たつの市「ヒガシマル醤油」の牡蠣だし醤油。北海道網走市「倉繁醸造」の知床こんぶ醤油。ウマウマウー。
出汁などが入った〇〇醤油と銘打たれたものは純然たる醤油でなく、調味料カテゴリーに入るのだと初めて知った。そんなことも知らなかったのかと思われようが、実際に知らなかったのだから仕方がない。結局醤油3種類、調味料3種類をご飯にかけて食べてみた。しじ美醤油はご飯にかけて食べてみるとシジミの風味がとても明確に強く判る。牡蠣だし醤油も同じ印象だ。食べ慣れているヒゲタ 本膳が醤油としては一番しっくりとくる。シンプルでオールマイティー。醤油と一口に云っても味わいの幅は広い。広いと知っていたけれど改めて広いのだと感じた。
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あとちょっと面白いのがあったのでご紹介する。熊本県熊本市「フンドーダイ醤油」の透明醤油。これも調味料なのではあるが、本当に透明でビックリする。
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クレイジーケンバンドに「透明高速」と云う曲があって、この透明醤油に何かこじつけてみようと奮闘努力してみたが頓挫した。すみません。
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ご飯にかけてみても全く判らない。ビックリだ。食べてみてまたビックリする。ちゃんと醤油の味がする。あまりクセもなく、醤油味なのだ。ウマウマウー。でも何だか釈然としない。やはりあの醤油の色があってこその醤油の味だと信じ込んでいるので脳内の認知機能がパニックを起こしているような気持ちになった。料理の味付けには重宝すると思う。素材の色などを活かしたい料理にはもってこいであろう。閑話休題。
醤油とご飯。とても合う。どれも美味しい。でももっと美味しい醤油ご飯にするにはどうしたら良いだろうか。時間とそれに付随する要素を加えてその関係性の深化を再認識してみた。要するに醤油をご飯にかけてすぐ食べるのではなく、暫く馴染ませておいてから食べることにする。そうするとのり弁当から海苔をなくして、醤油ご飯弁当にするのが手っ取り早い。先日作った鮭弁当からこの発想を得た。
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お弁当箱を用意。
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お弁当箱にご飯をよそう。
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醤油をかける。味に馴染みのあるヒゲタ 本膳を使用した。
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蓋をする。
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布巾で包んで4時間ほど待つ。
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布巾から出して、蓋を取る。
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醤油ご飯弁当、ここにめでたく完成と相成った。早速イタダキマス。
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ウマウマウー。たかがこれしきのことではあるが、この時間経過の効果の絶大さに驚く。醤油の味の角が取れて、ご飯の甘みや旨味と相俟って、大変に奥深い味わいになっている。味わいに緊密に関与する香りや匂いも、醤油とご飯がしっかり馴染んだそれは特別なものではないけれど、僕の心を大変に落ち着かせる効果があった。これだけ焼きそばに肩入れしていても、僕の基本はやはりご飯。ご飯の味わいと香り、そして食感。それが出来たてで温かくとも、こうしてお弁当として冷めていても、僕の食の最中心部はご飯なのだと得心するのだった。
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ウマウマウー。ご飯に少しの塩でも醤油でも、そして佃煮や漬物がありさえすれば、最大の満足感を得られる。僕は基本そう云う人間なのだ。醤油ご飯弁当は最高にウマかった。醤油ご飯弁当ブラボー。しかしながら、もっと粗食にして、体重もコントロールして、等と云うお行儀の良いところには落ち着かない。ご飯を腹一杯食べたいのだ。おかずは少なくてもご飯がたっぷりあれば満足なのだと昔の貧乏学生のようなことを云ってしまうが、そう云う意味では今でも学生気分が抜けきらず、いやそれどころか小学生とか幼稚園生の気分も全く以て抜けていない。話は飛躍するが、そう云う人は実は世の中にはいっぱいいるのではないかと思う。男性の方に多いかと一瞬考えたが、それは僕が男性で、男性の友達も多くて男性の考え方や行動の傾向を知る機会が多かったというだけなのかも知れない。女性はどうなのだろうか。意外にも昔の気持ちのままにいらっしゃる方は男性も女性も同数くらいいるのではないかと考える。でもそれがそのまま行動や言動が子供っぽいままなのは男性の方が多いと思うのは偏見か。そして男性は過去に、女性は現在にスタンスを置きがちだと思うのも、それも偏見か。人それぞれ、考え方も色々と思うけれど、最近はどうも「こう考えておけばお得」みたいな安易で偏った意見に人々が群れ集っているような感じがして仕方がない。僕はご飯は大好きだけれど、日本人だからご飯と云う決めつけはキライである。なのに日本人の僕とか、日本に生まれ育ったからとか、何だかそんなことを書きそうになった自分にビックリした。自分の中に安易な自分も、それをよしとしない自分もいる。そんな色々な自分が頭の中で追いかけっこをしているから、いつまでもいつまでも同じことをぐるぐる書き綴るのだろうな。ああまた全然まとまらないじゃないか。ここ最近考えていたことが一気に噴出してしまった。きっとまたこんな風にまとまらない気持ちのダダ漏れを書いてしまうと思いますが今後ともどうぞよろしくお願い致します。戦争反対。断固反対。世の中が新しい考え方で平和を目指して行けるように祈ります。
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