ミートソース
僕はいつも余計なことを考えている。今回まず考えなければならないのは、スパゲティなのかスパゲッティなのかスパゲティーなのかスパゲッティーなのかスパゲッチなのかとにかくspagettiには色々なカタカナ表記があると云うことだ。正解はこれだと決めつけられればいやそれだけではないだろうと反発し、正解は判らないと云うとそんな無責任なことがあるかと憤る。どちらにせよ不満なのだ。人任せなのだ。それが日本と云うものだ。僕はスパゲティと云う表記を採用している。理由は特になくて何となくだ。たまに不安になる。何となくを選択して生きている。
僕がやっているバンド「小野瀬雅生ショウ」が2017年にリリースした『Press For Greeen Man』と云うCD(手売りと通販のみ)に「ミートソース」と云う曲を収録した。ここから僕とミートソースの新たなる旅が始まった。
一人でこんなこともやってみている昨今の僕。Roland 4XCAMERAアプリを使ってiPhone SEだけでの動画多重録画。「ミートソース」はこんなに悲しい歌なのにレコーディングの時に須藤祐くん(ギタリストでマルチプレイヤーでエンジニアもこなす相棒)にぷっと吹かれて笑われました。その後もアコースティックライブなどで色々な方に笑って楽しんでもらっております。
さてそんなわけで自分でミートソースを作ってみることにする。5月初頭に市販のルーミックのミートソースの素を使ってミートソースを作った時のことをブログに書いた記事はこちら。
現在ルーミックのミートソースの素が入手困難で、近所のスーパーの方に訊いてみてみたところ入荷の見通しは立っていないとのこと(2020年6月18日現在)。ならば色々今までの僕の経験を総動員してミートソースに結実させるべく作業を開始した。
ベーコンとニンニクをみじん切りにした。量は目分量。以下ずっと目分量。
油適量と共にフライパンで炒める。
タマネギ、セロリ、ニンジンをみじん切りにした。セロリは葉っぱの所まで全部使ったので写真だとキュウリのように見えますがセロリです。調子にのって切りすぎたか。まあいいや。
とにかく炒める。昔やっていたのはこれをこのまま数時間弱火で炒めてペースト状になったところでトマトやら赤ワインやらも入れて煮詰めてトマトソースを作る作業。今回はそんな風にはしないので適当に。
全体に火が通ってしんなりとしてきたので挽肉を入れよう。
何だかそれらしくなってきたぞ。挽肉は牛豚合い挽き+牛挽肉で牛の割合をちょっと多めに。月桂樹(ローレル)もちぎって入れてあります。
トマト缶登場。果肉とピューレが一緒になっているタイプ。安くて便利。
写真的には何だか本格的に見えないこともない。味付けは最強調味料のマキシマムを中心に塩、バジル(乾燥)、オレガノを追加。なかなか良い香りが致します。
ミートソースの完成。ここまで水は使わずに野菜から出た水分だけで(どこかで聞いたことのあるフレーズだな)乗り切った。味見をしてみたらなかなか良いじゃないか小野瀬雅生。さあスパゲティに載せてみよう。
ルックス良し。スパゲティは茹でてバターを絡めてあります。それではイタダキマス。
ウマイ。とてもウマイ。でも既に反省している。
反省点その1:汁気が少ないのでミートソースがなかなかスパゲティに絡まない。
もっとトマトピューレとかトマトジュースとか入れて良いのだな。でもこの汁気が少ないのもなかなかこれはこれで良い。味付けは軽めなのでどんどん食べられてしまう。ウマウマウー。
ミートソースを追加でかけて、全体にまぶすようにしてみたら丁度良かった。塩気が少なめなのは粉チーズを振りかけることで円満解決。大事なことは2度云う。ウマウマウー。ミートソースの素に頼らなくてもここまで出来ることが判ったことも大収穫。MVPはセロリ。その卓越した風味で勝利に貢献。そして今後の指針もはっきりした。
反省点その2:ベーコンの風味がかなり強いので次回はなくてよろしい。
反省点その3:バジルやオレガノもなくてよろしい。月桂樹だけで充分。
反省点その4:スパゲティは太さ1.6mmを使ったがもっと太い方が合いそうなので次回はそうする。
引き算をしていってどこまでシンプルに美味しく出来るか。それが大きな課題。そして自分の歌にもあるが、食べているうちにミートソースが跳ねて着ている服に染みが付くような程好い汁気も目指したい。小さな課題。それにしても何故ミートソースは食べ終える頃に服を目がけて飛んでくるのか。あと一口二口と云うところではねて飛んでくる。その秘密にも迫りたい。御馳走様でした。
関係ないけれど、残ったスパゲティーを炒めて乾燥バジルを振り入れて塩味のバジリコを作った。
ウマイ。ヒジョーにウマイ。何と云うことだ。あれだけ手間暇をかけて作ったミートソースに匹敵するくらいの満足感。ウマウマウー。人間は楽な方に流れてそこで小さな幸せに耽溺するものなのか。ただ単純に僕がシンプルな味わいが好きなのか。他の要因も含めて全部正解で全部アリ。今回はこんなオチですみませんでした。僕とミートソースの旅は必ずまたやります。