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フランクフルト丼

フランクフルトに行ったことのある僕なのでフランクフルトソーセージのことを語っても良いかと思う。でも行ったことがあるだけでフランクフルトフランクフルトソーセージを食べると云う心ときめくベタな体験は出来なかったのだ。目的はアンプメーカーの取材。ギターマガジンの依頼で2009年にドイツへと飛んだ。実はフランクフルトにいたのは空港だけでそこから数時間アウトバーンを走って(僕は乗っているだけ)サンクトヴェンデルと云う都市に移動してしまって、フランクフルトの市街地などは何も知らない。帰りも空港に直行だったので尚更だ。日本なら羽田に着いたけれど浜松に連れて行かれてしまった感じの(距離的に大体そのくらい)特殊なケースであった。日程も2泊4日の強行軍。うさぎ料理と白いピザと甘い白ワインくらいしか食事の記憶がない。こうして書いていたらフランクフルトに行かなくてはならないと云う義務感のようなものが生じてきた。いつか必ず、とか云っているうちにじじい度が急増してしまうので、なるべく早く行こうと思う。ちなみに48時間も滞在していなかったドイツで、ボストン Bostonの「宇宙の彼方へ More Than a Feeling」がラジオで流れているのを9回聞いた。ボストンのメンバーに何かあって追悼とかで流れているのかと思ったが、ただドイツの皆さんがこの曲をとても好きなだけのようだった。ちなみにブライアン・アダムス Bryan Adamsの「ヘヴン Heaven」とウルトラヴォックス Ultravoxの「ダンシング・ウィズ・ティアーズ・イン・マイ・アイズ Dancing With Tears In My Eyes」は3回ずつ聞いた。何となく傾向が判るような判らないような気がした。今はどの曲がたくさんオンエアされているのだろうか。もっと昔にヘルシンキに行ったけれど、街のどこへ行ってもマイケル・ジャクソンとエリック・クラプトンしかかかっていなかった。ごく希にジャネット・ジャクソンはかかっていたけれど。そんなことはどうでもいいか。

ハムソーセージベーコンの詰め合わせ

友人からハムソーセージベーコンの詰め合わせを送ってもらった。ありがとうございます。ハムを焼いてハム丼の高級バージョンを作ろうと思ったが、あまりにもフランクフルトソーセージが美味しそうだったのでこちらを先に戴くことにする。

バジリコフランク

バジリコフランクと申します。これを軽く焼いて、ご飯に載せて丼にしようと思う。

バジリコフランクを焼く

弱火でじっくり焼く。最近の僕は弱火でじっくりと云うのを覚えた。RPGゲームのスキル獲得って感じか。僕のゲームはファミコンで終わっているので深みは何もありません。

バジリコフランク丼

フランクフルト丼、正式にはバジリコフランク丼の出来上がり。以前シャウエッセン丼を作ったがルックスの迫力は圧倒的にこちらに軍配が上がる。こりゃお見事。丼が小ぶりなのもあるけれどこりゃ傑作だわ。

バジリコフランク丼

かぶりついてパキッと云う歯応えを存分に感じたいが、断面をお見せしたいのでちょっと我慢。パキッは2本目でやろう。イタダキマス。

バジリコフランク丼

ウマウマウー。これはね、もう絶品でありますよ。お肉がみっちり。味わいは濃いのだけれど、バジルの風味も相俟って全くしつこくない。これを生ビールと一緒に味わいたいと云うのは極々一般的な心情として理解出来るけれど、ご飯とだって合う。とても合う。フランク1本で丼飯食える。ケチャップだのマスタードだのは不要。でも塩辛くはない。程好い塩っ気なのだ。パーフェクトウマウマウーバジリコフランク丼ブラボー。サンキューエブリバディ。

伊藤ハムのフランクフルト

それで終わる僕ではない。こう来ると思ったでしょ。タイトルでフランクフルト丼と謳ったのにバジリコフランク丼だけではどうにも収まりが付かないのだった。なので近所のスーパーで伊藤ハムのフランクフルトを買ってきて、これでも作ってみる。

フランクフルト丼

焼くところの写真などは割愛。フランクフルト丼、完成。これまた弱火で焼いて、ご飯に載せれば出来上がり。ご飯さえ炊けていればアッと云う間に出来る。こう云うのばっかり書いていて、栄養バランス的にどうこうと云う声も聞こえそうなものだけれど、そう云うことじゃないんだよ。野菜とかは別に食べますからご心配なく。

フランクフルト丼

これはこれでルックス的に心にグッと来るものがある。グラマラスと云うか豊満というか。焼き目もキレイに付いたのでご満悦。イタダキマス。

ウマウマウー。これはこれでまた別のことを考えた。何だか昔のウインナーソーセージの味がする。最近の粗挽き方面でなく、肉汁に頼らず密度で勝負のタイプ。高校の時のお弁当でフランクがご飯の上にどどんと載っていた時のことを思い出した(他のおかずはナシ)。もちろんご飯とフランクだけで僕は全然満足するのだけれど、級友とかの目が気になって仕方がなかった。「小野瀬の弁当は野菜が入ってないな」とよく云われたが余計なお世話である。今なら堂々と食べるのだが、当時はまだ修行が足りなかったので大変恥ずかしい気持ちになった。それが何だか急に思い出されて、久しぶりに恥ずかしいと云う気分を追体験した。恥ずかしい気持ち、たまに思い出すべきか。そうでもないのか。話がまた逸れた。フランクフルト丼はウマかった。そしてまたちょっと逸れるよ。

フランクとキャベツのザワークラウト風炒め

キャベツがちょっと余っていたのでフランクを切って一緒に炒めることにした。その時にふと、少し酸っぱくしたらザワークラウト風にならないものかと思い付き、炒めている途中でお酢(普通のお酢)を投入。黒胡椒もたっぷり振りかけてみた。味付けはあと少量の塩だけ。さあどうだ。

フランクとキャベツのザワークラウト風炒め

名付けてフランクとキャベツのザワークラウト風炒め。ルックス的には雑だけれど、イタダキマス。

ウマウマウー。なんだなんだ。イケるじゃありませんか。あまり料理にお酢は使わないし、餃子のタレもお酢ナシで醤油だけでイイし、五目焼きそばなどにどぼどぼとお酢をかけるのは勘弁願いたいと思うけれど、これはそうした自分の固定観念をブレイクスルーした。これにあとローリエでも入れれば、ああローリエあったじゃないか、引き出しに殆ど使われずに長い間待機していたローリエが。それはそうとローリエの香りとあと何か一つスパイスでもあれば完璧じゃん。最近自分の天才ぶりに自分で驚く。自画自賛だからイイんです。これはいつかまたしっかりバージョンアップ版を作ろう。フランクとキャベツのザワークラウト風炒めブラボー。

バジリコフランク丼2

でもやっぱりバジリコフランクがウマかったので、もう一度作りました、バジリコフランク丼2。作り方は同じ。何の工夫もなくの2度目。ちなみにフランクと聞いて思い出す順番は、フランク・マリノ、フランク・ザッパ、フランク・シナトラ、フランク永井、上位4選以下省略。

バジリコフランク丼2

ウマウマウー。何だかとっても贅沢な気持ちになる。フランクにかぶり付いてパキッとやった後にご飯を食べるともう至福。僕としてはB級グルメ(この言葉には懐疑的)を求めているわけでもなく、粗食を推奨しているわけでもなく、ただ単に自分がピッタリドンズバと美味しいと思うものを追い求めているだけなのです。大変に手の込んだ手間のかかった料理も、高級食材を使った高級料理も好き。でもウマイモノを自分で作れて、ちょっとした贅沢感を味わって、それが簡単なのだったらそんなに愉快なことはないと考えるのです。何だかまとまったようなそうでないような感じだが、今日はこの辺で。最近は時間があるのでまたすぐ次のを書くつもりです。

末永くがんばりますのでご支援よろしくお願い致します♫