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沖縄那覇『みかど』のかつ丼を再現してみる

僕が今一番どこに行きたいかと問われれば、沖縄であると答える。本島も宮古島も石垣島もどこも行きたい。今行きたいのは僅差で本島。住みたいとまでは考えていないけれど、1ヶ月とか2ヶ月とかは滞在してみたい。滞在してどうするのかと問われれば、那覇の空気感の中でだらだらと好きなように過ごしたいと思うのだ。夢の夢みたいなことだけれど、いつか叶えてみたい。そうしてみたいと考えるに至った要因はいっぱいあるけれど、今はちょっとまとまらないので詳しくは語らない。横浜に生まれ育った僕だから、那覇に横浜と通じる特別な匂いがあると何となく感じている、そんなところだ。

僕が沖縄でこよなく愛するのは、タコライスだったり、トーストの添えられたミートソーススパゲティ(ナポリタンもトースト添え)、そば、焼そばなど、色々あるけれど、『お食事処 みかど』のカツ丼は常にランキング上位。こちらのカツ丼はご飯とカツの間に野菜炒めが存在する。最初に食べた時は本当にビックリした。そしてとても沖縄らしいと思った。これも再現してみたい。まずはお手本の写真から。

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『お食事処 みかど』は以前は24時間営業の食堂だった。現在はそうではなくなったけれど朝から深夜まで長時間営業されている。お正月とお盆以外は無休。働き者の食堂なのだ。

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キャベツがその存在をアピールしている。ニンジンとタマネギは隠れているけどしっかり入っている。ニラの緑が見目麗しい。昨年(2019年)の11月にクレイジーケンバンドのツアーで沖縄那覇に到着後、真っ先に食べたのがこれ。食べたくて食べたくてしょうがなかったカツ丼。今もまた食べたくて食べたくてしょうがない。

その時のブログ記事。やはり愛が溢れております。沖縄のカツ丼は全てがこのスタイルではなくて、例えば那覇空港内の『空港食堂』では野菜炒めのない普通のカツ丼が出て来る。きっと色々あるのだ。そう考えるだけで何だかワクワクする。

さて、ここからその再現の顛末を書くけれど、結論を先に。再現には程遠い出来となってしまった。カツ丼はそんなに簡単じゃない。沖縄のカツ丼は更に遠かった。自分の未熟さを恥じる。料理の出来るミュージシャンとして進歩前進していたかと自惚れていたようだ。深く反省したい。

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まずは野菜炒めを作る。シイタケも入れてみた。この時点で、ニンジンの切り方も分量もなっていない。キャベツはもっと多くないといけなかった。気の緩みが窺える。

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丼にご飯を入れて、野菜炒めを敷く。この上にカツの玉子とじ(アタマと云う)を載せれば出来上がり。それくらい侮っていた。

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卵はまたキレイに割れた。

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カツも切り分けた。さあアタマを作ろう。

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このトライアルの為に親子鍋を買った。ふと気が付いたことがある。蓋がない。蓋のあるのを買わなければならなかったか。この時点で気付くなんて。人生はキビシイ。

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とりあえずカツも煮る。この時点でまた気付いたことがある。この一般的なカツ丼を僕は作ったことがない。これが初めてだ。だから煮汁の味の濃さも分量も判らない。今見ていると汁気は充分のように思えるが、いや、少ない。とても少ないと思う。なんてこったい。絶体絶命。

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溶き卵も入れた。そうしたら何となくもう出来たように思えて酷く慌てた。丼に移さなきゃ。早く早く。

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全体を滑らせるようにすれば良いんでしょ。あ、ニラを入れ忘れている。大事なニラを。ニラを入れなかったらダメじゃないか。テンション思いっきり下がる。

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カツ丼完成。ニラは生のを載せた。カツの下にあるべきタマネギが変な主張をして表面に殺到している。ルックス的にいけない。しょんぼり。でも下を向いている場合ではない。食べよう。食べてみて己を知ろう。

食べてみた。味は悪くはない。ウマウマウー。でも全ての要素がソーシャルディスタンスよろしくバラバラで融合していない。カツはカツ、野菜炒めは野菜炒め。玉子の存在感は中央部に集中。味付けも全てを繋ぐには弱すぎたし、やはり汁気は圧倒的に少ない。味わいのパンチの弱さは猫パンチを大幅に下回り、ハムスター級か。惨敗だ。ウルトラマンがゼットンに負け、ウルトラセブンがガッツ星人に負け、帰ってきたウルトラマンがキングザウルス三世に負けた(帰ってきたウルトラマンはその後も何度か負ける)そうしたシーンが脳裏に次々と流れた。敗者インタビューをどうぞ。

反省点:カツ丼をちゃんと作れるようにする。

今回はその一点のみ。今後の大いなる課題。『お食事処 みかど』の厨房でカツ丼を作るレディー(店員さんは全員レディース)の調理の手際の良さを思い起こす。あの域に達するのは無理だろうけれど、精進を重ねたい。そしてまた那覇に行ける日を心待ちにしたい。御馳走様でした。

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小野瀬雅生
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