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中華マカロニ2
特に受けが良かったり、続編を求められたりはしていないが、気の済むまで突き進もうと思う。以前中華マカロニの記事を書いた。何がどうなって中華マカロニなのかはそちらに書いてあるので参照されたし。
前回は有楽町の炒めスパゲティ専門店『ジャポネ』のチャイナ塩味を参考に作ってみた。そのチャイナには醤油味があるのだ。そちらもやはり検証してみたい。
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ちなみにこちら『ジャポネ』には大盛オーダーに特殊な名称があって、レギュラー(麺の量350g)、大盛(ジャンボ・同560g)、そして横綱(同720g)と出世街道的に増加する。更に裏メニューに親方(900g)や理事長(1100g)があるなど相撲界の奥深さを感じさせてくれます。ちなみに僕は横綱まで経験済み。
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前回は桃屋の搾菜、そしてマンネンのしいたけ茶を使用して作った。省略した具はタマネギと小松菜である。この中から一つ復帰させてみたいと思う。
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タマネギを切ってみたのだった。タマネギが意外にも『ジャポネ』再現のキーになるのではないかと思ったのだった。
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中華マカロニ・ジャポネ風醤油味の完成である。これまた何だか美味しそうに出来たのだ。料理でも何でもやり続けているとそれなりに進歩するものである。
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マカロニを茹でて(茹で時間を指定よりちょっと長めにした)、油でタマネギを炒めたところにマカロニと搾菜を入れて、しいたけ茶と醤油とコショウで味付けした。タマネギを切る作業がちょっと増えただけである。ずぼらな性分なので余計な労力は徹底して省きたい。徹底するところにある程度の労力がかかるのでこれは矛盾している。世の中は矛盾だらけだ。諦めずに抵抗していたい。なかなか大変で難しいけどね。でもやるんだよ。
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ウマウマウー。皆さん、これはウマイ。塩味よりも醤油味の方がコクが深くてよろしい。でもそれは炒めたタマネギの成せる技もある。和洋中、全ての要素が含まれてインターナショナル、今はグローバルと云うのか、まあ異文化チャンプルーである。タマネギが入った方が中華的な印象が強くなるのがなかなか面白い。
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ウマウマウー。これで中華マカロニに関しては全てやり切ったであろうか。満足感はある。しかし、しかしである。前回ちょっと頭を過ぎったアレをマカロニと合わせてみたらどうなるのか、どうしてもやってみたくなった。それならばとやってみた。
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マカロニに海老チリを合わせてみたくなったのだ。海老チリもデパ地下で買って来たり、はたまた自分で作ってみたり、そうしたことには手間がかかるのでセブンイレブンの冷凍海老チリを採用することで様々な手間を省いた。
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サラダマカロニを茹でる。4分ほどで茹で上がる。同時進行で冷凍海老チリを解凍加熱する。ほぼ同じタイミングで両方とも出来るので、あとは合わせるだけ。実に簡単である。
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海老チリマカロニの完成である。これだって立派な中華マカロニではないか。海老チリに汁気があるのでマカロニに油脂をまぶさなくてもよろしい。
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ウマウマウー。これは予想以上にウマイぞ。マカロニの食感と海老チリソースの風味が合うのだ。スパゲティではこうは行くまい。マカロニだからこそ出来ることがあるのだ。この組み合わせを考えた自分を褒めよう。自画自賛。我田引水。手前味噌。なかなかやるじゃあないか俺様。
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そしてこの食べ方なら、海老チリの海老を食べてしまった後のチリ(ソース)をどうするのか問題を完全に解決することが出来る。美味しいチリソースならスプーンで掬って食べたりお皿を嘗めたりしたい位なのに、呆気なく「お済みのお皿を・・」と下げられてしまったりする。あの残念な気持ちはなかなか希有なものだ。みんな海老チリのソースに愛着はないのか。モッタイナイと思わないのか。細い揚げワンタンの皮のようなものが添えられていることも多いが、あれでは海老チリのソースをしっかり受け止められないと常々思っていた。そのもやもやした気持ちをマカロニが解決してくれたではないか。マカロニを褒めよ。マカロニを愛でよ。もっと突拍子もない飛躍をすれば、海老チリから海老を抜いて、マカロニチリソースでも良いではないだろうか。それこそが新たなる中華マカロニとして賞されるのではないだろうか。これが海老ナシで成立するものなのかどうか、これはいつか別に検証してみたいと思う。こうしてまた僕は脇道に逸れて迷子になるのであろう。子供の頃、東京は新宿の雑踏の中で迷子になった時に、矢鱈と冷静になって周囲を見回して交番を見つけ、つかつかと入って行って「すみません迷子です」とハッキリ宣言して、警察官に驚かれたことがある、名前も住所も電話番号も全て伝えて、自分の親は近くにいて自分を探しているであろうからここで待たせて欲しいともお願いした。警察官がとても感心した様子だったのを覚えている。あの冷静な自分はどこに行ってしまったのか。今はダメダメな大人である。ちなみに一週間後にその交番で爆弾が破裂して多くの方が怪我をした。そう云う時代だった。
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ダメな大人ならもっとダメな方に行ってみることにする。ダイレクトに中華的な味付けをマカロニに施そうと考える。創味シャンタンの出番だ。ペーストタイプの中華万能調味料。万能である。万能であるならばマカロニに使っても良いかと思う。茹で上げたマカロニに創味シャンタンをまぶすだけでどうか。今までで一番の手抜きである。
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最近は茹でてあるマカロニも売っている。電子レンジで温めればマカロニを茹でる手間も省ける。でも茹でてあるマカロニは個人的にあまり良いとは思えなかったのだ。食感が茹で上げのものと差がまだまだ大きいような気がする。早茹でタイプのものも増えたので、ここだけはずぼらにならないようにする。
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これはもう出来上がりの写真である。マカロニに創味シャンタンペーストを適量まぶしただけ。これをして究極の中華マカロニと名付ける。今まで作ったものの中でも一二をあらそう手抜きである。拍手をして戴きたい。
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なかなか殺風景でゾクゾクする。この感覚を忘れずにいたい。これからもずっと。何のこっちゃ。
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ウマウマウー。これはヤバイ。マカロニをバターと塩だけで食べるのと同じように、これは満腹と云う感覚を失わせて延々と食べ続けさせる悪魔の食べ物の一つだ。同じ味のものを食べ続けると飽きると思われるだろうが、僕は飽きないのだ。気に入ったのならずっとずっと同じ味で大丈夫なのだ。そもそもマカロニと云うもの自体が僕の食欲リミッターを外してしまう。味付けを濃くすればリミットがある程度はかかる。そうか。味の濃いものを少量食べれば良いのか。いや、なかなかそうは行かないのだ。好き嫌いが多かった僕が子供だった頃、自分のライフスタイルを毅然とした態度で貫き通していた。あのストイックな自分はどこに行ったのか。まだ自分の中にそれはあるのか。あの頃の自分に学びたい。いやそうでもないか。ゆるくてバリエーションがある方が良いか。良いね。すみません文章もゆるゆるです。
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ウマウマウー。そんなわけで何のまとまりもなくてすみません。クレイジーケンバンドのツアーも順調です。ソロライブなどもたっぷりやっております。人前で演奏出来ることの悦びを心からありがたく感じております。そしてあと一ヶ月ほどで還暦を迎えます。特に感慨はありませんが、まだまだ先は長そうなので健康にだけは注意してゆるゆるとやって行きたいとおもっております。涼しくなって参りましたので皆様体調の変化などにご注意くださいね。それではまた。
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