ブルーフォレスト④最終話
弘前へ到着、座りっぱなしの足は、立つ感覚を忘れており、フラフラしながら駅に降りた。
もう夕方、ここから青森へ向かいそのまま青い森鉄道に乗り継ぎ、本日の宿の最寄駅、浅虫温泉へ向かう。
ここで問題発生、私がICカードで弘前から青森の料金を支払い、一度改札を出ずにそのまま浅虫温泉行きの青い森鉄道に乗ってしまったことでそれは起こった。
青い森鉄道はICカードが使えず、車内で現金払いか、切符のみの対応ということである。
ICカードで弘前から青森の清算ができないこと、そして新青森から浅虫温泉までの区間の切符代がなければ詰むという最悪の状態に陥ってしまった。
私は冷や汗をかいた。
財布を開く、社内に料金表が設置されていて、
青森から浅虫温泉の区間は460円ということが明らかになった。
果たして460円はあるだろうか?ちょうど1000円崩していた。
慎重に小銭を数える。
460円ちょうど入っていた、私は安堵した。
はぁこれだから一人旅は、、
でもよかった。
このシステムを把握していなかったら駅を降りる際に赤っ恥をかくところであった。
浅虫温泉に到着し、車掌に460円を手渡し、電車を降りた。
ついたのは18時、でもまだ空は明るく駅を出るとホテルの送迎車が待ってくれていた。
そこから5分ほど走ったところでホテルに到着した。
近くがビーチなので窓からの景色を期待したが、残念なことに私の泊まる部屋は2階で、しかも窓の前に松の木が立ちはだかり、眺望は残念だった。
でもここには展望型の温泉がある。
ロビーの方に18時半日の入りなので今温泉へ行くといいですよと教えてくれた。
少し仮眠をとりたかったが、せっかくなので休む間もなく温泉へと向かった。
展望温泉は誰もおらず貸切状態
奥の壁がガラス窓になっていて景色を堪能できるはずが温泉の湯気で少し曇り気味。
そして追い打ちをかけるように夕陽は雲隠れしていて想像していた景色は見られなかった、、。
しかしほのかに見える赤い陽がだんだんと消えゆく様はやはり風情があり、綺麗だった。
夕飯はバイキング形式で
私はまたもや日本酒を注文した。
それに合うアラカルトも到着し一人宴の始まり。
部屋に戻り青森旅行もあと1日しかないという現実に落ち込みながら明日の計画を立てて就寝。
朝起きて朝食をぱっとすます。
(リンゴジュース二杯おかわりした)
そのあとトランクを浅虫温泉駅のロッカーに預け身軽になった後は海岸を散歩。
テトラポット付近で海の音を採取したり、すこしMVの素材として動画をいくつか撮った。近くにホテルがあり、そこのガラス越しのレストランから食事中の人にジロジロ見られながらの撮影になってかなり気まずかった。
先ほど泊まったホテルで浅虫水族館のチケットを安く買えたので、開館に間に合うように向かう。
水族館は想像以上に大きく、少し寂れているところも愛着を感じた。
入り口入ってすぐのところでウミガメがお出迎え、その先に、青森の海が再現された海中トンネルもあった。順路に沿って散策しているとあっという間にイルカショーの時間になった。
このイルカショーが圧巻。
劇場のような仕様に先ず驚く
はじめにプロジェクターから映像が流れ愛らしいカマイルカのキャラクターが映り、歌を歌うのだが、周りにいる地元の子どもたちが一緒になって歌い始める。
この水族館が地元の人たちに愛されていることをあらためて感じる。席はかなり埋まっており地元の方達と本物のイルカの登場を待つ。
映像が終わると幕が開きその向こうにイルカのプールが現れる。
観客参加型のショーは今までにないスタイルで面白かった。
(巨大なボールをイルカが客席に向けて投げ、飛んできたボールに一番近い人がイルカに打ち返すという、イルカキャッチボールというコーナーがあった)
津軽三味線の音楽に合わせトレーナーと息ぴったりのパフォーマンスも披露してくれた。
盛りだくさんの内容にとても満足した。
その後も展示をプラプラ見つつ、水族館を後にする。再び海岸へ、小腹が空いたので近くにあった屋台でフランクフルトとかき氷を食べる。優しいおじさんで100円まけてくれた。
海の音を聞きながらせっかくの浅虫温泉、
ここを出る前に温泉に入っておきたいと思い、
歴史のある温泉つるの湯に向かう。
民宿ということもあり、こぢんまりとした外装。入るが否やお婆さんが出迎えてくれた。
しかし入浴料を払うとそそくさと言ってしまった
タオル借りたかった、、。
廊下をまっすぐ進むと男湯の暖簾が見える。
タオルがないため手で身体を洗うのかと思いながら浴室へ。
湯船の近くには源泉の出る蛇口があった。
少しお湯に触ってみる。
アツっ
熱すぎる
ダチョウ倶楽部のような反応をしてしまった。
これは入れたもんじゃない。マジで地獄。
蛇口を捻っても熱い源泉しか出ない。
シャワーから出した冷水を風呂桶に入れそれを湯船に入れて湯船の温度を下げなければならなかった。私は一人バケツリレー形式で冷水を湯船に注ぎ込んでいく。
裸でやることではない。
私は訳もわからずその苦行を続けた。
湯船に入るが私の努力も水の泡
やはり熱い、10秒つかり、すぐ上がった
何しにきたん。
脱衣所にいくと身体がポカポカしていることに気づく。すごい、、温泉の効力に感心しながら外に出る。乾いた風が気持ちいい。
ちょうど近くにあった食堂で浅虫カレーを食べた。野菜がたくさん入っておいしかった。
気づけば15時、時間があれば行きたかった三内丸山遺跡へ、
新青森について、バスに乗り込む
10分ほどバスに揺られ到着。
たまたま無料のガイドツアーの時間に重なり、せっかくなので案内してもらう。
三内丸山遺跡がいかにしてできたのかをガイドの方と散策しながら聞いて回る。
物流がこの頃から盛んに行われていて、赤漆喰や黒曜石や、見るものを圧倒する大型掘立柱建物に使用されている巨大な柱のクリの木など全国各地から様々な素材を運んできていたということに驚いた。
食べられる木の実などは住居近くに生えておりその当時の生活を垣間見ることができた。
墓や、ゴミ捨て場なども見た。
未だ解明されていないことが多い縄文時代の暮らし、今自分が立っている場所でそういった暮らしが行われていたこと、とても不思議な感覚になった。そして思いを馳せれば馳せるほどこの当時の暮らしに興味を持ったし、先祖様の感謝の気持ちが湧き上がった。
この感覚はきっと行けば伝わると思う。
小雨が降ってきた。
土偶作りの体験コーナーに参加したかったが間に合わず、、。
お土産コーナーに土偶制作キットなるものが売っていたので購入した。家でつくろう。
夕方の17時そろそろ新青森駅へ
タクシーに乗りそこでタクシーのおじさんと会話をする。
おじさんの庭にも土器が出土するらしい。
駅に着いて少し時間があったのでおじさんと会話をしながら出発を待つ。業務途中であるにも関わらず青森の歴史について語ってくださった。
おじさんと握手してまたおいでと言われる。
急に寂しくなる
なんか青森が第3の故郷になった気がした。
きっとまた来ます。
というわけで青森旅行ブログはおしまいです。
年内にと思いましたがだいぶ遅くなってしまいました。
初めての一人旅でしたが意外にも楽しかったので今年もどこか行きたいなと思っています。今度は南に行こうかな。
ここまでお読みいただき感謝です✨