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ブルーフォレスト②

11時57分、私は未踏の地、青森に降り立った
ホームからすきま風が通り抜ける。その風が私を出迎えてくれた、東北涼しいな
エスカレーターを降りると、ねぶたの模型がお出迎え。一気に私の気分は青森に染まった。

Jrの連絡口でりんご自販機を発見。


こんなに品種があるのかと驚きつつとりあえず目についた品種、青森りんごを選んだ。
一口飲んだ瞬間、新鮮なりんごの香りが鼻の奥をすーっと突き抜けていく。うまっ、美味すぎる。
今まで飲んだリンゴジュースの中で一番美味い。それくらいの衝撃のリンゴジュース
青森県産のりんご100パーだもんな、りんごの県、青森の力を見せつけられた瞬間だった。
恐るべし青森。

とりあえず今日泊まる十二湖駅付近のホテルを目指す。

青池の最寄駅、十二湖駅に向かう列車、リゾートしらかみは弘前駅から14時半出発。

弘前に着くころには、お昼を回ったくらいだろうか、弘前の観光の可能性は微妙である。
ホームで待つこと15分、やっと弘前へ向かうJR奥羽線がきた。
乗り込もうとするもドアが開かない。ドアの横を見ると押しボタン式だとわかり少し恥ずかしい思いをする。地元の方はさも気にすることなくボタンを押して中に入っていく。自分が今何気なく住んでいる東京も、初めて訪れた時はこんな感じだったんだろうなという、初めての地に対する右も左も分からないあの感覚を青森で体験できるとは。感慨深い。
電車が発車する。車窓からは田園が広がっている。青々とした田園は見ていてとても清々しい。きっと空気も美味しいのだろうか。

12時57分に弘前駅へ
1時間強ほど時間がある。
弘前といえば、弘前城や
明治頃に造られた洋風建築物がいくつもあるとガイドブックに書いてあった。

観光案内所で1時間圏内で行ける観光施設を聞いてみるも、どこも1時間では厳しいとのこと。弘前城ですらバスで行かなければ徒歩だと30分はかかる。
下調べせずにきた私が悪い、とにかくお腹が空いたので地元のスーパーでも探してみようかな、、

あてもなく弘前駅を散策していると、パルコのような複合施設を見つけた。
その2階に蔦屋書店が入っているという。そういえば青森で太宰治を読もうと思ったんだった。
買いに行こう。

太宰治のコーナーを見つけるも、私が読みたかった"津軽"は売ってなかった、ので太宰治中期の作品"きりぎりす"を選んだ。短編なので気軽に読めそうだ。
セルフレジでぱぱっと会計を済ませ、自分でブックカヴァーをつけて蔦屋書店を後にする。

一階にスペイン?イタリア?(覚えてない)で話題の
ドーナツが売っていた。これを買って駅のベンチで食べようと思ったので買おうとするが、バッグの中に財布がないことに気づき呆然。
1日目からこれかよと自分に失望する。

でも冷静に考えると蔦屋書店のレジで一度財布を出しているとなれば、あるとすればレジ横近くではないか、会計したあと財布をリュックにしまい忘れたに違いない。あほだなぁ。
秒で蔦屋書店に戻り、店員に聞聞いてみる。
店員の口調を聞くと、なんと津軽弁である。
当たり前のことであるが、その独特の訛りが気になって店員の話が全く入ってこない。
財布の色、形、そして中に身分証が入っているなら名前を言え、ということを聞いていたと思う。ギクシャクした会話を続け、ほどなくして財布が帰ってきた。よかった、店員よありがとう。

財布を初日から無くしたことにはショックだが、こんなリアルな津軽弁が聞けたことは素直に嬉しい。とりあえずドーナツを買わないと

ドーナツはプレーンとりんご味の二種類を買う。
一悶着あったせいで残り時間は30分ほどだった。
ここから駅まで10分はかかるので、今から駅まで戻って駅弁を買うことにする。

駅につき、マツキヨでビオフェルミンと日焼け止めを買う。
売店では、青森のグルメが詰まった弁当とりんごのスナックを買った。
残り10分順調である。
そそくさと改札を抜けホームに降りる。
そこにまたりんご自販機を発見し、今度は津軽を飲むことにした。

そして待ちに待ったリゾートしらかみがホームからやってきた。


4両ほどのこじんまりとした車体。
観光列車ということもあって外観は可愛らしく、窓がとても大きく広く作られていた。
車内の座席は座席の前にトランクを置いたとしても、足を出すスペースが広く確保され、新幹線よりも快適な旅が楽しめそうだ。
座席に着くとどっと疲労がたまるも食欲にはやはり勝てない、袋から駅弁を取り出し中身を確認する。

イカメンチげきうま

とても豪華だ、素晴らしい、きれいに並べられた料理、どれから食べようか、迷う。
食べることに夢中になりすぎて景色を全然みてなかったことに気づき、横目で窓を見ると林檎畑がみえる。青いのや少しばかり赤いものをがチラチラ見える。こんなたくさんの林檎畑をみるの初めてだ。奥の方には山もかすかに見える。快晴だったので緑と青のコントラストが非常に美しい。

林檎🍎


途中から地元の方による津軽の昔話を朗読してくれるサービスがあったり、
千畳敷海岸駅につくと、そこで15分停車してくれ海岸を観光することもできた。
さすが観光列車である。列車に乗るだけで青森の自然や文化を一度に楽しめるとは、素晴らしい。

千畳敷海岸に着く頃にはもう陽が落ちてきていた。もう直ぐで十二湖駅である。
降りる準備をしなければ

17時05分十二湖駅に到着。
3時間の列車旅、ほとんど座っていたからかお尻が少しばかり痛い。でもかなり満足。
駅を降りると、ホテルの送迎車が待っており、名前を伝え、車に乗り込む。
陽が落ちて暗くなりつつある山路を進む。
そうするとホテルが見えてきた。

ここの一室に泊まった

ロビーで簡単な手続きを済ませて部屋へ
部屋ははなれになっており、ロビーから部屋まで少しばかり歩く。草の香りが広がりセミの声が聞こえる。
ここのホテルには展望台があると言っていたので
部屋について、荷物を置いたら向かおうと思う。

部屋でトランクとリュックをおき、軽く横になったあと、すぐ部屋を出た。
なぜかというと日没まで時間がなかったからである。陽が沈むところを展望台から見たいのだ。
部屋を出て広場を横断し山道を抜けると木の温もりを感じる展望台が顔を出した。

人の気配はない。
展望台の中はしんと静まり返っている。
階段を駆け上がり、3階のテラスに着いた。
惜しくも雲に隠れた太陽
しかし雲間から光が放射状に伸びる姿はとても美しい。
私は満足した。

こんな綺麗な風景を見たあとは夕食
展望台まで15分くらい歩いたのでかなりお腹は減っている。どんな料理がでるだろうか?ワクワクしながら会場に向かう。


これは豪華。
なんと十二湖で養殖しているというイトウの寿司を食べることができた。身が本当に柔らかく美味しかった。
日本酒飲み比べセットというものもオプションで追加。
田酒というブランドが非常に気に入った。辛口だがクリアな喉越し。最高。

旅館のご飯は美味しいが量はあるので腹は膨れる。
あと日本酒もかなりの量摂取したので少し危なかった。
そのまま銭湯へ
虫の声がよく聞こえるようになった。
山の近くはかなり涼しい。空を見上げると小さく輝く星も見ることができた。
銭湯から出た後は、外にあるベンチに腰掛け、コーヒーを飲みながらぼーっと空を眺めたり、虫の音に耳を傾けた。
きて良かった。ただそれだけ。
急に決めた一人旅悪くない。

少しばかりベンチに座ったあと、ゆっくりと立ち上がり部屋まで戻る。

明日はメインイベント十二湖へ
今日の疲れを残さぬよう早めに就寝。


青池は一体どれくらい青いのか?

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