見出し画像

ごく普通の洗濯機に「洗濯の完了」を通知させるスマート家電化をした

ここ最近、洗濯機の中に脱水されたままの湿った洗濯物が取り残される事件が立て続けに発生した。いや単に自分が干すのを失念しただけなのだが、エアコンの冷気を無駄に逃したくなくてランドリーのドアを閉めているため、完了時のビープ音が聞こえにくいことも原因だ。(まぁ聞こえたとしてもそのまま忘れることも多いのだけど。)

洗濯機自身が洗濯の完了を通知してくれるスマート洗濯機が欲しくなったりもしたが、しかしリモートで外出先から洗濯をスタートさせるとか、セットされた洗剤や柔軟剤の残量をスマホで眺めたいとか、(それ要るぅ…??)という Too Much な機能も多いし、それ以前に恐ろしく高いので私には必要ない。


我が家の洗濯機はシャープの ES-S7E という至って普通のドラム式洗濯機だ。これに洗濯の完了を通知させる機能をなんとか後付けできないかと考えた。

初めは Raspberry Piラズベリーパイ のようなマイクロコンピュータとAIカメラを使って洗濯機のLEDライトの発光状態を監視することで実現できないだろうか。などと難しく考えてしまったのだが、ふと、もっと簡単な方法があることに気づいた。

すでに自宅内で何個か使用している「SwitchBot プラグミニ」と SwitchBot アプリのオートメーション(自動化)機能を利用する方法だ。


あれ?スマートプラグは遠隔で電源のオン・オフをするためのデバイスなので、デバイスのオン・オフの検知と洗濯の完了を結びつけるのは不可能では。と思ったあなたは正しい。

しかし一方で、実はこのプラグミニにはデバイス自身の「消費電力量の変化」をトリガーとし、オートメーションに利用できる機能も備わっている。

これを洗濯機に応用すると、

  • 洗濯機が動作していれば消費電力量が高く、

  • 洗濯機が停止すれば消費電力量が低くなる

ため、後者をトリガーとすれば洗濯の完了を検知できるということになる。そして実際に試してみたところ完全にうまく機能した。


• • •


オートメーションの作成手順

前提として、洗濯機に使用する SwitchBot プラグミニのセットアップは完了しているものとする。プラグミニには「洗濯機」と命名した。


まずは SwitchBot アプリを起動し、オートメーションの作成を開始する。【名称】フィールドは任意のテキストで構わないが、通知の「タイトル」として使われることになるので分かりやすいものが良いだろう。
その後、【いつ】の設定に条件を追加する。


すると様々な条件の候補が表示されるが、ここでセットアップ済みの「洗濯機」プラグミニを選択する。


するとプラグミニに備わっているトリガーの候補が表示されるので、ここで【パワー〇〇W以下】→【1W以下】に設定する。

洗濯機はそれなりに電力量を必要とする家電のため、稼働中は1W以下などという低い数値になるはずはない。つまり、1W以下になったとすればそれは洗濯機が停止したことを意味する

もしもお使いの洗濯機が待機電力を使用するタイプの個体の場合には、完全に停止した状態でも1Wより大きな電力を使用しているかも知れない。うまく動作しないという場合には、待機電力よりもすこし高めの値に設定して工夫して欲しい。


上記で保存をすると、消費電力量によるトリガーが作成されるので、続いて実行させたい【アクション】を設定する。
今回の場合、通知をさせたいので【プッシュ通知】を選択。


ここで通知時に表示させたいメッセージを自由に入力する。

アクションの下の詳細設定部分には【通知】のスイッチがあるが、ここがオンになっていると

  • このオートメーションがトリガーされた時にプッシュ通知され

  • その後自身で設定したメッセージがプッシュ通知される

という状態になり2回通知されることになるので、オフにしておいて良いだろう。以上で【保存】すれば、オートメーションの設定は完了だ。


たいていの洗濯機は先ず電源ボタンを押して、洗濯コースを選ぶ状態(=LEDランプなどが光った状態)で消費電力量が 1W を超えるので、実際に洗濯機を回さずともテストが出来る。もう一度電源ボタンを押して電源を落せば、おそらく SwitchBot のオートメーション機能が実行されスマートフォンにプッシュ通知が届くはずだ。

実際のところ、期待した通りのタイミングでテキストメッセージが通知された。


• • •


かなり簡易的な方法ではあるが、我が家では十分に機能してずいぶん快適になった。洗濯物のバランスが悪いなどで脱水時にたまにエラー停止してしまうこともあるので、そうしたイレギュラーな停止も通知ができればさらに便利なのだが、これだけでも満足。

SwitchBot はより高度なオートメーションを扱える IFTTT にも対応しているため、工夫すればより複雑な通知ができる可能性もありそうだ。


読んでいただきありがとうございます。丁寧な記事作りをこころがけていますので、記事が気に入ったなどでカンパをよせていただけるのなら励みになります。