ちいさくてかるい Kindle は正義だ
4年前に買った Kindle Paperwhite から、先日発売された Kindle (2024) に乗り換えた。防水機能や色調調整機能が省かれたエントリーモデルなのだが、今のところこれ以上はもう必要ないなと思うほど惚れ込んでいる。
大きさが標準的な文庫本ほどしかなく重ねてみると Kindle は高さが若干はみでるものの、厚さに関しては圧勝だ。バッグを持たない男性諸君のジーパンの後ポケットにも難なく収まり、普段使っているサコッシュにもすんなりと入る絶妙なサイズ感。これまで持っていた Paperwhite はひとまわり大きく、憎たらしいまでに入りそうで入らない場面が多かったので持ち出しがし易くなった印象。
もう少し大きめなバッグを買えばいいだろうというのはごもっともなのだが、自分は荷物は極力持ちたくないしとても面倒な人間でそういうことじゃあないんだ。気に入っている収まるべきサイズのバッグに収まってほしいのだ。
愛用品のひとつ、無印良品のミニサコッシュは Kindle 専用にしつらえられたのではと錯覚するほどにぴったりで、Paperwhite は入らなくもないがかなりタイトなことになってしまう。
重さも 158g で Paperwhite の 214g と比較するとだいぶ軽く、iPhone 16 (170g) よりもさらに軽い。過去に iPhone 14 Pro が重すぎて iPhone 13 mini に立ち返った 経験のある自分からすると、ガジェット類の重さが 200g を切るというのは自分にとって使い勝手に最も直結するポイントなので Paperwhite を選択する余地は今回は無かったと言える。
エントリーモデルと言えども解像度や容量は変わらないし、フロントライトだって搭載されており、風呂で本を読む習慣のない自分には防水機能は不要だった。
電子ペーパーの画面は「文字を読む」という点においては、やはりこれ以上になく快適で、解像度 300ppi は印刷された本を読むのと遜色のない品質で太陽光の下ではコントラストが高まりさらに読みやすくなる。スマートフォンなどの液晶ディスプレイではありえない視認性だ。
おまけに文庫本よりも軽く片手で操作ができる手軽さもあって、目の疲労度に応じて行間や文字サイズを変更することもできる。紙の本をめくる所作や発せられる音も風情があって良いなと思うが、実際にさまざまな場所に持ち出して読書をしてみると Kindle の軽やかさの虜になってしまう。
これまで持っていた Paperwhite も同等の画面品質を備えていたが、やはり「ちいさくてかるい」は正義なのだ。Paperwhite と比べて腕の疲労も少ない。
唯一購入してみるまでは分からず懸念していたのがフロントライトの品質で、LEDライトが Paperwhite の17個に対しエントリーモデルは4個しか搭載されていないため、「光むら」がどの程度発生するかだったのだが。
いよいよ夜を迎えて周囲が暗くなっても、これが驚くほどに気にならない。むしろ4個のLEDでよくこれだけ均一な発光ができるものだと感心してしまったほど。もちろん Paperwhite の最新モデルと比較すれば品質は異なる筈なのでフェアではないかもしれないが、後悔するようなことは何もなかった。
夜にベッドで横たわりながら、電車に揺られながら、あるいは砂浜に椅子とコーヒーを持ち出しての読書が捗る毎日。気になっていた小説が山積みなのでこの秋の夜長も Kindle とともに楽しんでいきたい。
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ちなみに画面保護には今回もペーパーライクフィルムを選択。Kindle は書き込みの出来るモデルではないのだが、これがあるとページ送りでフリックする際の感触が紙のようで気持ちよさがあるというのが理由だ。