W40 | やりすぎ iPhone
2024年9月29日 - 10月5日。
iPhone 16 無印のみで撮り歩きしていた週。iPhone 16 シリーズから加わった「フォトグラフスタイル」が想像していた以上に良い。
これまでにあった「フィルタ」機能を置き換えるもので、既存の「ビビッド」「ドラマチック」「モノ」など割とドラスティックに雰囲気を変える効果に加え、新たに「ゴールド」「アンバー」「ニュートラル」など淡い効果が追加され、計14種類のプリセットから選択できるようになった。
しかもコントロールパッドと呼ばれるインターフェースで、指を滑らせるだけでカラー/トーンを変更し直感的にニュアンスを調整することもでき、もちろんリアルタイムに調整後の効果を確認しながらの撮影も可能となっている。
また純正の「写真」アプリを使えば、フォトグラフスタイルを撮影後にも非破壊に編集が可能なので HEIF で撮影した写真をまるで RAW 現像するかのように自宅で落ち着いて納得のいくまで色味を調整することができる。
iPad や Mac の写真アプリでも iPhone 16 シリーズで撮影した写真にかぎりフォトグラフスタイルのインターフェースが現れるので、大きな画面で編集したいという場合に便利だ。
撮影後の写真には、これまで同様に露出/明るさ/彩度/色温度などの「調整」機能もやはり非破壊で併用することができるため編集の自由度がかなり向上しているが、フォトグラフスタイルの登場によって逆に自分は「調整」機能をほとんど使わなくなってしまった。
FUJIFILM ユーザーである自分からすると、フォトグラフスタイルは FUJIFILM カメラのフィルムシミュレーションに近い位置付けのように感じられる。その日の気分や天候に合わせフィルムを替えるのと同等の感覚だ。
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撮影していて何度も思ったが 4,800 万画素もあると大抵のトリミングには耐えられるし/描写は隅々までシャープだし/ノイズ耐性もだいぶ上がったし/非破壊の編集機能が強すぎるし/手の中に収まって手軽だし、これはもうやりすぎ、やりすぎだよ、 iPhone よ。という気持ちになってくる。
写真の立体感やレンズの解像感、ボケの美しさについてはまだまだカメラ専用機に軍配が上がるが、カメラを持ち出すのが少し億劫になってしまうほどにインパクトがある。