[北海道日本ハムファイターズ観戦日記 2021] 球春到来……のはずなのに。

  プロ野球のキャンプもたけなわですね。毎年恒例の週刊ベースボールの選手名鑑号も発売され、いよいよ球春の到来です。

 ですが、どうも例年のようなワクワク感がなく、気持ちが盛り上がってこないのはなぜか。いや、ほかのプロ野球ファンはどうかわかりませんが、ハム・ファンの私としては、どうにもテンションが上がってこないのです。

 やっぱり今のハム球団に、今年なんとしても上を目指してやろう、優勝目指して全力を尽くそうという姿勢がまったくうかがえないからでしょう。

 有原がメジャーに行き、先発の柱はぽっかり空いたまま。数少ない計算できる先発のバーヘイゲンは緊急事態宣言で来日の目処も立たない。FA宣言したヤクルトの小川を獲りにいくという報道もありましたが、球団からのアナウンスが一切なかったので、本当に交渉したのかどうかも不明。それ以外のトレードでの補強もなし。つまり計算できない新人の力と、アテにならない若手の成長を期待するしかない状況です。有原の穴を埋めるだけじゃ、よくいって去年5位の現状維持にしかならないのに、その穴すらも埋める意思が感じられない。

 一方西川は残留したものの、メジャーからのオファーが全くなかったことにショックを引きずりまくってるようで、いまだに気持ちの切り替えができていない様子。表情を見ても覇気が全くないし、GAORAのキャンプ中継で森本ひちょりに、キャンプで何をやったらいいのかもわからない、とかこぼしてるようじゃ、とても戦力としてアテにはできません。といってそれ以外の野手の補強も全くないので、アテにならない新人若手の成長を願うしかない、という状況は、投手陣と同じ。

 おまけに監督は就任10年目、GM始めフロントトップもここ数年変わり映えなし、コーチ陣も去年とほぼ同じじゃ、ここ数年繰り返してきた毎度おなじみのマンネリ采配が今年も繰り返されることは間違いないですね。といってすっかりダメになったスカウティングや育成システムが良くなる見込みもない。

 要は新しいシーズンがいよいよ始まるというのに、肝心のチームには新しい要素が全くない。それでも連続優勝でもしていれば現状維持でいいかもしれませんが、2年連続5位、ここ4年でBクラス3回というテイタラクなのに、そんなダメな現状を変えようという球団の意思が全く見られない。要は2023年の新球場開場、それにあわせた新監督の就任まで、なるべく金を使わず、やり過ごそうという考えがミエミエ。

 期待もできない、夢も見られない、ただ去年までの光景が繰り返されるだけ。そんなプロ野球チームに何の希望が持てるでしょうか。 

 しかしそんなことばかりに囚われていては何もいいことはない。球団批判は球団批判として、新人の活躍と若手の成長だけを楽しみに、今季もまったり見守っていきたいと思います。

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小野島 大
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