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映画『犬王』を見る

映画『犬王』を観に行く。平日の昼間、TOHO系列は7割程度埋まっていたので、慣れたシネ・リーブルを選ぶも選択肢が少ない。20代~の若い女性が目立つ。

なるほど、これは様々な「推し」の存在を彷彿とさせる。「推し」とは何かについての最大公約数をみるような映画で、熱狂する人々と熱狂させる人々と、設定を平家滅亡後の世にうつすことでちょうどよい距離感をもたらす。今、どこか別の時代に転生しても好きに生きてもいいよな、とか、時代が移ろってもそんなに動揺しなくてもいいな、とか。ストーリーは平安ファンタジーらしくドキドキハラハラさせるのだけど、観ている人にとってどこか安心安全を与えてくれるものだと思える。また平安らしい技術的なとこの工夫描写には好感。

エンドロールで知人のAさんのお名前をみつけ、なんだかこう、かっけー、とうなる。昨今の長ったらしいエンドロールのなか、人数もアッというまに終わるのもかっけー、と。なので語るより安堵で、よかった、ねという感想がまずは先立つ。

じわじわくる、やっぱりこう、良い仕事をたくさんしたい。いいと思うものなら、刃物のように研いでいざってときは、ヒュッと心臓を刺せる武器とか強さがほしいなあ。

と熱めの思いで、本屋をうろつく。こういうときは、ルミネのくまざわ書店よきよきと、下半期の占いを立ち読みして、運勢のよさにビビる。しかしどうにも、日経ウーマンのムックじゃあ、って新鮮さにかけて。ブックオフにいく体力はないかなと諦めて、雑貨や別の本屋をのぞきつつ。最終的に図書館で吉川トリコ著『おんなのじかん』若竹千佐子著『おらおらひとりでいぐも』、文芸誌2冊を借りる。

スキルアップしたい思いが沸々あるけど、エネルギーばっかり別方向に飛んでいきそうだ。

ゆっくり本でもよんで考えよう。

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Hikari Onodera| 小野寺ひかり
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