スタートアップ・インターネットジャイアントの生成AI戦略
このnoteは何?
こちらのイベントで、「スタートアップ・インターネットジャイアントの生成AI戦略」というタイトルでお話しました。
その際にお話した内容(の元になる雑な思考メモ)を公開します。雑なメモですので色々雑です(免責)
本noteで戦略を思考する対象
我々と関係がある(我々が意識すべき)下記プレイヤーについて、取りうる戦略を思考・予想する
A) テックジャイアント(グローバル)の戦略
A-1) インフラ・ファンデーションモデル
具体:OpenAI, ANTHROPIC(クロード), Meta, Nvidia, stability.ai
資金力の勝負。勝ちきれる最大規模の資金・強い組織などアセットがあれば、「生成AI市場」に賭ける意味では、一番強者のポジショニング
参入障壁は、飛び抜けた最強の資金・チーム
A-2) 汎用アプリケーション
具体:ChatGPT, MS Chat, Jasper, copy.ai, glean(社内情報検索)
汎用チャットツール、汎用ライティングツール、汎用情報検索ツール、etc
ソリューション・ニーズの方向性自体は不確実性低めの一丁目一番地的なエリアを、確実に金・アセットを賭けて取りに行く
確実に近々来る未来に向けて、大きな資金を打ち込んで確実に取りに行く系
例えば、Jasper/Copy.aiが狙っているような、「LLMによる文章ライティングのサポート」は明らかに来る未来か(明らかに便利)
A-3) どでかい資金が無いとトライすらできないどでかい夢(不確実性高い)系
具体:adept(言語をインターフェースに、あらゆる操作を代替する世界観)
ソリューションの不確実性高い(本当に便利なものが直近できるか謎)けどできたら大当たりなものを、金・アセットかけて探求する系
A-2に対し不確実性が高い&大きな資金が無いと挑戦権が無い領域
B) テックジャイアント(日本)の戦略
B-1) まずは、ローハンギングフルーツから。既存ビジネスのブースト
具体:
メルカリで商品画像を素敵にするとか、商品説明をいい感じに入力してくれるとか、購入までのやり取り加速するとか
マッチング系サービスで、非構造化データ同士のマッチング精度向上とかメッセージの自動化とか
EC系サービスでレビューを書くハードルを下げるとか
明らかに主要なKPIを上げる、売上・利益を倍増させうる用途があるはず
既存ビジネスをブーストさせるような利用の仕方。これはめちゃくちゃチャンスあるし、でかい。ここだけでもネタ多いので、まずはここから
B-2) 国のバリアを利用した汎用アプリケーション
具体:色々出てるが、まだ目立った覇者いない。(弊社ビジネスGAI、各社社内情報検索ツール、企業ごとのLLM開発とか)
グローバルの汎用アプリケーションが入りづらい領域で展開
PLGよりSLG(セールス・マーケ・CSなどでドメスティックな障壁築きやすいところ)
リテラシー高すぎるところ向けより、比較的低いところ向け
日本語・文化的な障壁が築けるところ
画像より、自然言語処理
画像でも、文化背景絡むところ(例えば、アニメ、イラストなど)
市場サイズがグローバルより小さいが、それでも一定サイズはある
市場の不確実性はそこまで高くない領域で、確実に資金・アセットかけて取りに行く
市場創造、探索は、あまりしない。スタートアップが発見した後の後追いか、M&Aで良いはず。
硬い市場は一定ある。そこを確実に取りに行く。
B-3) ファンデーションモデル系(ただし、チャンスは限定的か)
具体:LINEの日本語LLM、CAの日本語x広告LLM
日本語での精度で、LINEなどが勝つのは現実的
構築、運用、全てに資金体力必要
運用も、OpenAI現状原価割れしている可能性ありそう(?)で、まともに戦えない
グローバルで、winner takes allになりやすく、過酷
領域を区切ってなら一部のジャイアントに可能性あるくらい
C) スタートアップ(日本)の戦略
C-1) イノベーションのジレンマを突く
具体例:pixivが生成AI領域入れない、AI英会話
既存事業者のステークホルダーと不協和があるところ
C-2) 資金・アセットのブーストが効きづらい、市場の不確実性高い領域
SLGより、PLG/ネットワーク効果
セールス・マーケで追いつかれやすい領域は追従されやすく、つらめ
あまりチャンスが無いと思われているが、創業者がそのチャンスに気づいている、熱がある領域
探索や実験の小回りの良さが必要なところ
具体例:AIカノジョ・カレシ、とか市場創造系
C-3) 大企業との提携
具体例:個社用LLM作る系、社内データ使ったxxx、大企業の事業ブーストする機能開発
事業のスケールや、受託から脱する座組設計が難しそう
硬く売上・利益は出そう。AI受託として上場目指す会社系な
踏まえ、Algomaticはどうするか
Algomaticは、上記のいわゆるスタートアップ的な戦略は取りません。では、Algomaticはどうしていくか?に興味がある方は、ぜひ下記カジュアル面談から、お話しましょう。
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