見出し画像

スタートアップ・インターネットジャイアントの生成AI戦略

このnoteは何?

こちらのイベントで、「スタートアップ・インターネットジャイアントの生成AI戦略」というタイトルでお話しました。

その際にお話した内容(の元になる雑な思考メモ)を公開します。雑なメモですので色々雑です(免責)


本noteで戦略を思考する対象

我々と関係がある(我々が意識すべき)下記プレイヤーについて、取りうる戦略を思考・予想する

(A)テックジャイアント(グローバル)
  - ジャイアント級に調達してるグローバルスタートアップ含む
(B)テックジャイアント(日本)
(C)スタートアップ(日本)

A) テックジャイアント(グローバル)の戦略

■ サマリ
・グローバルジャイアントは、どでかい資本・アセットがないと挑戦権がない、汎用&winner takes allなところを取りに行く
・具体的には、ファンデーションモデル、グローバル向け汎用系アプリケーション系(+番外編:超夢見る系アプリケーション)
・OpenAI, ANTHROPIC(クロード), Meta, Nvidia, stability.ai
ChatGPT, MS Chat, Jasper, copy.ai, glean

A-1) インフラ・ファンデーションモデル

  • 具体:OpenAI, ANTHROPIC(クロード), Meta, Nvidia, stability.ai

  • 資金力の勝負。勝ちきれる最大規模の資金・強い組織などアセットがあれば、「生成AI市場」に賭ける意味では、一番強者のポジショニング

  • 参入障壁は、飛び抜けた最強の資金・チーム

A-2) 汎用アプリケーション

  • 具体:ChatGPT, MS Chat, Jasper, copy.ai, glean(社内情報検索)

    • 汎用チャットツール、汎用ライティングツール、汎用情報検索ツール、etc

  • ソリューション・ニーズの方向性自体は不確実性低めの一丁目一番地的なエリアを、確実に金・アセットを賭けて取りに行く

    • 確実に近々来る未来に向けて、大きな資金を打ち込んで確実に取りに行く系

    • 例えば、Jasper/Copy.aiが狙っているような、「LLMによる文章ライティングのサポート」は明らかに来る未来か(明らかに便利)

A-3) どでかい資金が無いとトライすらできないどでかい夢(不確実性高い)系

  • 具体:adept(言語をインターフェースに、あらゆる操作を代替する世界観)

  • ソリューションの不確実性高い(本当に便利なものが直近できるか謎)けどできたら大当たりなものを、金・アセットかけて探求する系

  • A-2に対し不確実性が高い&大きな資金が無いと挑戦権が無い領域

B) テックジャイアント(日本)の戦略

■ サマリ
・既存ビジネスを更に生成AIでブーストする系が最優先
・新規系だと、グローバルで市場が見えているサービスの、日本ローカライズ版(かつ国の違いで障壁が築けるところ)あたりに、硬く資金・アセット突っ込む動きになりそう
 ・vs グローバルジャイアントとの比較:資金やアセットのレベルはだいぶ下がる。ので、その分セグメントなり、市場なりを限定して戦っていくはず
 ・vs 日本スタートアップとの比較:とはいえ、日本のジャイアントは、資金やアセットで、レバレッジが効く領域を固く取りに行くべき。
・市場が存在するか不確実性高い領域は、スタートアップの動きみて、M&Aなり後追いで参入しそう

B-1) まずは、ローハンギングフルーツから。既存ビジネスのブースト

  • 具体:

    • メルカリで商品画像を素敵にするとか、商品説明をいい感じに入力してくれるとか、購入までのやり取り加速するとか

    • マッチング系サービスで、非構造化データ同士のマッチング精度向上とかメッセージの自動化とか

    • EC系サービスでレビューを書くハードルを下げるとか

    • 明らかに主要なKPIを上げる、売上・利益を倍増させうる用途があるはず

  • 既存ビジネスをブーストさせるような利用の仕方。これはめちゃくちゃチャンスあるし、でかい。ここだけでもネタ多いので、まずはここから

B-2) 国のバリアを利用した汎用アプリケーション

  • 具体:色々出てるが、まだ目立った覇者いない。(弊社ビジネスGAI、各社社内情報検索ツール、企業ごとのLLM開発とか)

  • グローバルの汎用アプリケーションが入りづらい領域で展開

    • PLGよりSLG(セールス・マーケ・CSなどでドメスティックな障壁築きやすいところ)

      • リテラシー高すぎるところ向けより、比較的低いところ向け

    • 日本語・文化的な障壁が築けるところ

      • 画像より、自然言語処理

      • 画像でも、文化背景絡むところ(例えば、アニメ、イラストなど)

  • 市場サイズがグローバルより小さいが、それでも一定サイズはある

  • 市場の不確実性はそこまで高くない領域で、確実に資金・アセットかけて取りに行く

    • 市場創造、探索は、あまりしない。スタートアップが発見した後の後追いか、M&Aで良いはず。

    • 硬い市場は一定ある。そこを確実に取りに行く。

B-3) ファンデーションモデル系(ただし、チャンスは限定的か)

  • 具体:LINEの日本語LLM、CAの日本語x広告LLM

  • 日本語での精度で、LINEなどが勝つのは現実的

  • 構築、運用、全てに資金体力必要

    • 運用も、OpenAI現状原価割れしている可能性ありそう(?)で、まともに戦えない

    • グローバルで、winner takes allになりやすく、過酷

  • 領域を区切ってなら一部のジャイアントに可能性あるくらい

C) スタートアップ(日本)の戦略

■ サマリ
・イノベーションのジレンマや、資金・アセットでブーストがかけづらかったり、市場の不確実性が高く小回りが必要なところを攻めるべきか
・大企業と連携していくのも硬め路線としてはあるが、成長速度に課題ありそう

C-1) イノベーションのジレンマを突く

  • 具体例:pixivが生成AI領域入れない、AI英会話

    • 既存事業者のステークホルダーと不協和があるところ

C-2) 資金・アセットのブーストが効きづらい、市場の不確実性高い領域

  • SLGより、PLG/ネットワーク効果

    • セールス・マーケで追いつかれやすい領域は追従されやすく、つらめ

  • あまりチャンスが無いと思われているが、創業者がそのチャンスに気づいている、熱がある領域

  • 探索や実験の小回りの良さが必要なところ

  • 具体例:AIカノジョ・カレシ、とか市場創造系

C-3) 大企業との提携

  • 具体例:個社用LLM作る系、社内データ使ったxxx、大企業の事業ブーストする機能開発

  • 事業のスケールや、受託から脱する座組設計が難しそう

  • 硬く売上・利益は出そう。AI受託として上場目指す会社系な

踏まえ、Algomaticはどうするか

Algomaticは、上記のいわゆるスタートアップ的な戦略は取りません。では、Algomaticはどうしていくか?に興味がある方は、ぜひ下記カジュアル面談から、お話しましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?