朝7時 | 休日の二度寝は木の下で
朝7時。
目を覚まし、南部鉄器で沸かしたお湯を体内に取り込み、暖まりきっていない外の世界に出かける。
今日は金曜日だ。
世界は私だけを取り残し、忙しなく動きはじめる。まるで私だけ全く別方向に歩みを進めているように思えた。
いつも通り私は近くの丘にある公園へ歩いている。
人影のない公園でひとり、木の根を枕がわりに大地に身を預けた。晩秋の今日、空気はとても冷たい。まだ身体はぽかぽかしている。それに反して大地から伝わる冷たさは居心地が良かった。
木々の間を通り抜ける風の音。
どこからか聞こえる鳥の囀り。
葉の間をすり抜ける朝陽。
このままずっとこうしていたい。
ほんの一時間の休日の贅沢。
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