西部開拓時代のアメリカ 生死をかけて夢を追った時代の名残そのままに野球界でもその名がつけられたビーンボールが生んだ悲劇
おはようございます。今日、取り上げるのは、
殺人投球ビーンボールです。
https://www.youtube.com/watch?v=QekUgDv8HwE
アメリカの西部開拓時代、頭を意味する
スラング英語が、豆、ビーン。
そこから頭を狙ったボール、ビーンボールと
名づけられました。
打者を威嚇して
のけぞらせるブラッシュバック・ピッチや、
あまり内角に寄ってくるな、と投手が
打者の体ギリギリを通るように投げる
ノックダウン(殴り倒し)などとは区別されます。
そのほかにも、
パーパスピッチ(ぶつけようという意図のある球)
チンミュージック(あごの音楽)
スメルオブザハイド
(馬の革でできたボールの臭いがかげるほど顔の近くを通過するボール)
ブラッシュバック(ブラシで、ひとなでするように、かすっていくボール)
など、メジャーリーグでは様々な呼び名で危険球を
呼称しています。
ビーンボールやブラッシュバック・ピッチを投げる投手を
「ヘッドハンター」と呼び、乱闘さわぎとなることもしばしば。
当然ビーンボールは固く禁じられていて
審判が険悪な雰囲気が流れていると感じた場合には
警告を発したり、投げるように命じた監督を
退場させる権限も持っていますが
過去にはビーンボールで最悪の死亡事故まで
引き起こされてきました。
インディアンスのレイ・チャップマンが
ヤンキースのカール・メイズの投球を左のこめかみに受け、
翌日死亡するという悲劇はあまりに有名ですね。
カールメイズは自発的に検察へ行き、
故意によるものでは無かったと証言します
罪には問われませんでしたが、
カールメイズがもともと
インコース高めに投げて打者を仰け反らせる
ビーンボールが戦略的に多かったことから
ヘッドハンター(意図的に頭部を狙って投げる投手)
との指摘を事件前から受けていました
また無愛想な性格でチームメイトとの衝突も多く
事故に関して反省の態度を示さなかったことや
チャップマンが避けてくれるだろうと思ったが
ボールの方に近づいてきた、
故意にぶつけようとして投げた事は一度も無い
などの主張を続け、謝罪も拒否したことから
ファンからも怒りを買い、
メイズを球界から追放するように求める動きが
活発となりました。
当の本人は、ブーイングと歓声が入り混じる中での
登板でも、飄々と投げ続け、強気な態度で
ボールに粗い箇所があり、交換しなかった審判を非難しました
審判団は「日常的にボール傷を付けて打ちづらくしているのは
あなた自身だ」と反論しましたが
後年になっても自分の投球は、プレートの上を
通過した、あの事故は私のせいでは無かった」と
主張を変えることはありませんでした。
故意ではないとはいえ、ぶつけられたほうは
たまりません。そのほかにも
アメリカ野球殿堂入りの名捕手、ミッキー・カクレーンは
ビーンボールを受けた後、10日間意識不明に陥り
そのまま現役を引退、その後も後遺症の頭痛に
悩まされ続けています
またジョー・メドウィックは、試合前に対戦相手の
ボブ・ボウマンと口論になっていたあと
実際の試合中に、ボウマンから頭部にビーンボールを
受けました。大けがには至りませんでしたが
その後、持ち前の長打力は成りを潜めてしまいました。
アメリカンリーグ史上最年少の20歳で
本塁打王にかがやき、将来も有望視された
トニー・コニグリアロはビーンボールを受け
頬骨を粉砕骨折し、網膜の損傷で失明の危機に
陥った後は視覚障害に苦しみ、若くして引退を
余儀なくされました
数々の記録を打ち立ててきた
メジャーリーグ最高の好打者のひとり
カービー・パケットは
頬にビーンボール受けて骨折、
これが最後の出場試合となってしまいました
日本プロ野球においても田淵幸一さんが
左のこめかみに受けたことによる後遺症で
ファウルフライを追う際に方向が分からなくなるなど
影響が出ました
一歩間違えれば、大事故になりかねない
ビーンボールですが、それも野球の醍醐味。
18・44mが生みだす真剣勝負の副産物なのです
いかがでしたでしょうか?
いやー野球って本当に面白いですね!
アイラブベースボール!
ご視聴、ありがとうございました。
これからも頑張って更新していきますので
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それではまたお会いしましょう!