【ゲーム感想】ペルソナ３リロード

2025年1月13日 22:13

『ペルソナ3 リロード』レビュー：進化した青春群像劇

『ペルソナ3 リロード』は、シリーズの転換点ともいえる作品を大胆にリメイクした作品です。
オリジナル版からの進化を感じさせるグラフィックやシステムの刷新に加え、魅力的なキャラクターたちが織りなす青春ドラマが新たな輝きを放っています。
本作の評価を、シナリオ、システム、音楽、キャラクター、没入度の5つの観点から紐解いていきます。

シナリオ：19/20点

シナリオは、「死生観」をテーマにした深い物語が展開されます。
オリジナル版で高く評価されたストーリーラインはそのままに、現代風の演出や新規シーンの追加によって、さらに魅力的に。
主人公と仲間たちの絆が変化し、深まっていくかが感動的に描かれています。終盤のクライマックスは、思わず息を呑む展開の連続で、初めてプレイする方もリメイク前を知るファンも満足できる内容です。
ただプレイヤーは「死」という問題について何度も突き付けられるため、ジュブナイルものとはいえ小学生～中学生には少し早く、高校生～成人向けでしょう。メンタルの落ち気味の方は時間を置いたほうがいいかも…

システム：17/20点

戦闘や探索のシステムは、ペルソナシリーズの特徴であるターン制バトルがよりスムーズに進行するよう改善されています。
新たなUIデザインは洗練されており（されすぎ！？）、キャラクターごとのスキルや成長要素もリファインされ、プレイヤーの戦略性が試される内容に。
一方で、やや冗長に感じる部分が残るため、そこがスコアを僅かに下げる要因となりました。

音楽：20/20点

リメイク版の音楽は、新規アレンジが加わりながらも、オリジナル版の魅力を完全に再現しています。
サウンドトラックは、バトルや日常パート、シリアスな場面のいずれにおいても心を揺さぶるものばかり。特に、「Burn My Dread」や新曲は、ゲームの世界観を引き立てる重要な要素として機能しています。

キャラクター：19/20点

個性豊かな仲間キャラクターたちは、本作の最大の魅力のひとつです。それぞれが抱える悩みや成長の過程が丹念に描かれ、プレイヤーは彼らとの交流を通じて強い共感を抱くでしょう。
特に、アイギスやコミュの一部のキャラクターのストーリーは心に残るものがあります。
ただし、キャラクター数が多く、より掘り下げてほしいと思うサブキャラクターもいたため、満点にはわずかに届きませんでした。
とはいえ各キャラクターにタロットのアルカナを当てはめ人物のその一面を際立たせるとともに主人公における役割を明確化する手法は特筆すべきものです。

没入度：18/20点

『ペルソナ3 リロード』の世界観は、時間経過やリアルな日常描写によって高い没入感を生み出しています。
学校生活やタルタロス探索といった要素が調和し、プレイヤーはまるで自分自身が物語の一員であるかのように感じるでしょう。
ただ、そのタルタロス探索はプレイヤーを非常に選びます。作業感が強く少し飽きてくるかも…
とはいえ私はプレイ時間90時間と十分に楽しみました！

総評：93/100点

『ペルソナ3 リロード』は、オリジナル版のファンはもちろん、新規プレイヤーにも自信を持っておすすめできるリメイク作品です。
深いシナリオ、洗練されたシステム、心に響く音楽、そして魅力的なキャラクターたちが、リメイクならではの新たな輝きを放っています。
この作品を通じて、改めて「ペルソナ」シリーズの素晴らしさを体感してみてください！

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