【コラム】耐水実験③〰水は天敵〰★

振り返り

竹弓に湿気が禁物
そうやって聞いて、言われたまま扱っていないでしょうか?
間違ってはいないので、そのまま湿気に気をつけていれば使ってください。

今回は竹弓はなぜ湿気が禁物なのか、その理由を解明していきたいと思います。

これまでのnoteで2回、耐水実験をしてきました。
こちらも面白いので是非に。

2回とも水につけた実験です。
では、水につけたときの重さの変化以外にどんなことがあったのでしょうか?それが答えの1つです。

実験の過程で水につけた竹弓の破片の接着面が浮いていたことを確認しました。水を吸ったことで木材が膨張したという推測をしました。

結果は?

接着面が浮いてるということは、断面が密着していないことと等しいです。
水で膨張しただけで接着剤は効力を失いました。そこに大した圧力はかかっていないと思われます。
そこで、試しに接着面を剝がすように力を入れてみました。

簡単に剥がれました
いいですか、簡単には剝がれたのです。

(写真撮り忘れました。。。)

これで少しはお分かりいただけたでしょうか?
接着剤は水分によって効力を失ったのです。

竹弓+湿気=剥がれる、という結果を導き出せました。

接着剤は水に弱い、なるほど納得です。

仮説

そう考えると、1つの仮説が浮かび上がりました。
下の関板が剥がれる原因の1つに床の接着面から水分を吸ったのではないか?というものです。
あくまで仮説です。肯定する材料も否定する材料も無いのが残念なところです。

待て、、よ?

接着剤が水によって効力を失うことが判明しました。
水に強い接着剤を使用することで接着剥がれを防ぐことができるのではないか?という考えにたどり着きました。
これはやってみたい気もしますが、材料も設備もありません。
弓の引き心地にも影響するでしょうから、新しい接着剤の模索というのは現実的ではないのかもしれません。
うーん、来世に期待しましょう。

以上、接着剤と水分の関係に迫った内容でした。

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