【コラム】中古弓の相場★

日々、フリマアプリやオークションアプリに張り付いてる皆さま、おそらくは同じ気持ちを抱いていることでしょう。
「なにか良い竹弓が出品されていないかな~」と。

定期的にウォッチしてますが、おおまかな傾向があると感じましたので、今回はそれを紹介していきます。

大まかに4つに分類してみました。価格を基準としました。

1.有名な希少な弓

有名の定義にもよりますが、ここでは現代の弓道界に知れ渡ってる銘、ということにします。いわるゆ松永系と呼ばれる弓の中でも希少価値がある弓です。
新弓購入価格でいうと、合成接着剤では13万円、ニベ弓では25万円程度になるでしょう。
これらが出品されると、希少さ故か、新弓価格よりも高くなることがあります。特に初代の弓になると、何十年も前のニベ弓にも関わらず、今の価格と同じくらいになることもあります。
状態が分からない竹弓に払う金額にしては高い気もします。引いた瞬間に剥がれる可能性もあるので、おそらくはコレクションとして購入をしてるのでしょう。
古い車でも希少さ故にプレミアム価格がつくことがあります。竹弓にもそんなプレミアム価格がつくと思えば、そんな世界なんだろうな~くらいの感覚です。

2.現代の銘の弓

お店でも購入できる銘の弓が中古として出品されています。
一度は聞いたことがある銘ですので、それが合成接着剤なのか、ニベなのか、新弓の価格はいくらくらいなのか、など情報の入手が容易なのが嬉しいですね。
相場の価格としては新弓価格の8割~4割ほどになってることが多いです。

~8割の価格設定

の竹弓は矢数が極端に少ない物や人気のある銘なことが多いです。矢数が少ない弓でも良い悪いがありますね。ここでは詳しくは語りませんが、射手の癖がついていないメリットと、慣らし終わっていないデメリットがあります。
人気のある銘は多少矢数がかかってたり、年数が経ってたりしても、その弓を入手したい人にとっては確実にゲットできる方法になるので、購入したくもなるでしょう。
これらは妥当な価格設定だと思います。

4割~の価格設定

の竹弓はお店でも簡単に入手できる弓であることが多いです。
5万円前後なら手を出しやすいので、中古からチャレンジするならば良いでしょう。納得できる価格だと思います。
矢数もそこそこかかってる弓も多いですので、慣らしもばっちりでしょう。癖がついてる場合、矯正するのが大変ですね。

3.知らない銘の弓

一部界隈で有名

な竹弓には熱狂的なファンがいます。現代の弓師の師匠や先代ですね。
現在と過去の弓の形を比べて楽しむことは非常に楽しいと思います。価格設定も様々ですが、新弓価格には届かない感覚です。一部の分かってるユーザーさん、どうですか?程度でしょうか。
こういう弓、欲しいです。(お金がない。。。。)

無名の弓

の価格設定はかなりバラつきがあります。
無名というのは、現代では名前が知れ渡っていないだけで、弓師本人が現役時代にはもしかしたら流行していたかもしれませ。今以上の情報普及はなかったので、そのあたりも考慮して、現代基準で知れ渡っていないこととしてます。
こういう弓って、だいたいニベ弓か、合成接着剤が普及し始めた頃の竹弓になります。しかし、それって全然分からないです。だって情報がないのですから。
誰が使っていたのかも分からない、どんな接着をされてるのかも分からない、矢数も分からない、弓師の素性も分からない、そのような弓にどの程度の金額が出せるものでしょうか?
本体価格で2~3万円が限度ではないでしょうか?1射目で壊れる可能性もあって、しょうがないよね、って思える金額以上は出せません。

中古の弓を店頭で販売してるお店もありますが、この辺りを分かっていない人がちらほらいますね。購入者の心理に立てば、リスクがある弓に数万円も出すなんてことはしないです。それにも関わらず、この銘の人気があるから古くても売れるだろう、竹弓だから中古でもこれくらいだろう、という甘い価格設定をした結果、売れ残るのが目に見えちゃいますね。

これとは反対に、数十万に設定した弓も見かけます。資料的価値のある見た目が美しい竹弓ですね。塗りがきれいだったり、籐巻きがすごかったり、技術に驚愕しますね。価格設定に関しては、仕入れ価格から上乗せしてるのか、儲けを大きくしたいのか分かりませんが、購入する方っているのでしょうか?ビジネスとして成立しているのかは謎です。

中古の弓を自分が知り合いに売ろうとしたときに、それが古い弓だった時にいくらだったら譲れるかな?って考えたときに、2万円以上は提示できないと思うんですよ。そう考えると、素性の分からない古い弓は相場価格をしっかりと調査したいところですね。

以上、中古の弓の価格についてのお話でした。

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