【雑談】同じようで違う”どの竹弓&どんな竹弓”★

どの竹弓がいいの?
どんな竹弓がいいの?
こんな質問をして、返ってくる内容は全然違います。

反対に、上記のような質問をされたときの返答は違ったものになるのではないでしょうか?

弓右衛門は迷わず、
Q「どの竹弓がいいの?」
A「◯◯!!」
というように、好みの銘を答えます。


Q「どんな竹弓がいいの?」
A「胴は◯◯で、小反りは◯◯で、裏反りは〜」
というような答え方をします。


Q どの弓が好き?

どの弓が好きか、と聞かれた場合には銘を答える場合が多いと思います。
長年竹弓に触れてきた人には好みの銘があるでしょう。
同じ銘をずっと使い続けてる人もいるくらいです。
他の竹弓に浮気するくらいなら、同じ銘のほうが安心、そういった考えもあるでしょう。

Q どんな弓が好き?

どんな弓が好きか、と聞かれた場合は銘ではなく、自分の好みの弓の特徴を答えることが多いと思います。
入木は強め、胴がしっかりと入ってる、弦と関板は離れてるほうがいい、という形から見る特徴、
引き心地が柔らかい、大三が硬い、などの引く時の感覚からくる特徴、
など銘ではなく、自分に合う合わないの基準になります。

当然ですが、この2種類の”好き”が一致することもあります。
使ってる竹弓の銘が好みの形をしている、というのは自然な流れです。

好みの形ではない弓を使い続けるのはテンションがあがりません。
銘で買った弓の感覚が自分に合わないと使い続ける意欲が無くなってきます。(使い続けていけば愛着が湧いてくるので、努力次第ではありますね。)

同じ感覚で引きたいから極力同じ銘の竹弓が欲しいはず。
だから同じ銘の弓を買おう。
これが罠なのです。

特性の振り返り

同じ弓師が作った竹弓でも全く同じ成りにはなりません。
自然由来の材料のため、材料の特性の影響を無視できません。
材料と成りの2つの要因で、引き心地は一緒にはなりません。

強さによる形の違い

強さによって形を変えてる銘もあります。
例えば、弱い弓では胴を強く入れて、強い弓では胴をあまり入れない、といった具合です。
他にも、弱い弓は下を強くして矢飛びを良くして、強い弓は下の少し弱めにしてバランスをとり安定性を良くする、といった具合です。
このことから、この銘の形はこうなっていて、引き心地はこうだと、といった評価ができなのです。

似たような形だが銘による違い

次は同じような成りをしているが、銘が違う場合を考えてみましょう。
これも引き心地は一緒にはなりません。
材料の産地、材料の加工の仕方(ヒゴの組み方、火入れの仕方、裏反りの付け方など)が影響します。
見た目が一緒でも、引き心地が同じにならない。
これもなかなかの罠だと思います。

自分の好みを把握せよ

竹弓を始めた頃は良い悪いは分からないものです。
そんな時は見た目の好き嫌いを頼りにするところから始めてみましょう。
自分の感性は思ったよりも重要なのです。

気に入った弓はしばらく引いてみてください。
慣らしから始めて、的前で安定した矢飛びになるまで頑張りましょう。

感覚を覚える

大多数の人は合成弓から竹弓へと移行する人が多いでしょう。
まずは大三での力のかかり具合を比べてみましょう。
次に目通りでの力をかかり具合を比べてみましょう。

大三から会に至るまで同じ力で引いてこれるのか、
大三が弱くて引き分けるにつれて強くなっていくのか、
目通りまでは同じ力だが、目通り以降が強くなっていくのか、
大三が硬くて、引き分けは同じ力で引いてこれるのか、
など些細な変化を感じてみてください。

比較対象はこれまで使っていた合成弓にすると良いです。
どちらの引き心地が好みなのかを考えてみてください。


竹弓にも慣れてきたある日、ふと思うのです。
次の竹弓が欲しい!と。

次の竹弓をどうするか?
同じ銘にするのか、形が似ている他の銘にするのか、もしくは肩入れをしてみて感覚が同じ様な弓にするのか、
他にも別の弓の引き心地はどうなってるのか、今よりも強い弓を引いてみようかな、と迷うのです。
選択はあなた次第です。

終わり。

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