チャンピオンズC全頭診断

・アーテルアストレア

前走のレディスプレリュードはヴィヴラフォンの楽逃げで非常に緩いペースで展開は前が有利。3着ではあったが、もう少し展開が向けば差し切りまであったか。2走前のスパーキングレディーは展開は向いているが、稍重の内が良い馬場で2.4.5着は内を通った馬で決まる中、終始外を回しながら勝ち切ったのは評価。重要なのは、牡馬混合でどれだけ戦えるのかということである。そこで、去年のチャンピオンズCを振り返る。去年はレモンポップが外枠からハナを取ったレースであるが、基本的には先行馬有利な流れである。また、中京のコース形態からインを通った馬は恵まれる。着順を上から評価していくと、1着逃げ馬(インを通った馬)、2着差し馬(インを通った馬)3着外2番手の先行馬、4着先行馬(インを通った馬)5着差し馬(インを通った馬)6着差し馬(終始外回し)7着差し馬(イを通った馬)8着差し馬(外目を通った馬)そして、アーテルアストレアは9着差し馬(外目を通った馬)となる。これだけインを通った馬が大挙している中を外目を回しながら展開不利を差してきているのである。個人的には展開が向けば能力は足りると見ている。今年は非常に先行馬がそろっており、去年よりは展開が向きそうで、うまくインで溜めて外に出すことができれば一発あっても。

・ウィルソンテソーロ

前走のJBCクラシックは2着以降は外を回った馬で決まる中を内から早め先頭で上がり最速で0.8秒突きはなす快勝。これは強かった。ただし相手は微妙。3走前の帝王賞は展開通りのレースなので評価は据え置き。5走前のフェブラリーSは先行馬には厳しい流れ+地下馬道に入った際にいれこんでテンションが高くなってしまったのもあるので度外視可能か。東京大賞典はかなり前有利の展開が向いての2着。そして去年のチャンピオンズCは前残りの展開を差してきてはいるが、鞍上が内からうまく外に出してのものなので、評価は据え置き。近走の成績から買いやすい馬ではあるが、どうも鞍上川田というのが気がかり。ただ、インで溜めれるし、展開はものすごく向きそう。

・ガイアフォース

前走の安田記念は道中11.9‐12.0とペースが緩んでしまったことで瞬発力勝負となってしまい、持久力を活かしたいこの馬には少し不向きだった印象。とはいえ、マイルの一線級相手に直線詰まりながらも4着は優秀である。2走前のフェブラリーSは前半3F33.9と非常にハイペースな展開となり、この馬の得意とする展開になったことで2着に好走できたと考えている。レース後コメントでは、多少キックバックを気にしていたとあるが、初ダートでよく我慢ができていたともあるので、ダート2戦目の今回はその辺も前回よりはましになっていると思う。今回は先行馬が多数揃っており、道中も淀みない展開になりそう。怪我明けにはなるが、1週前に栗東坂路で49.8を出しており問題はなさそう。気になる1頭。

・クラウンプライド

前走のコリアCはだれも競りかけてこない非常に楽な逃げで0.9秒差の快勝。これは評価据え置き。2走前のマーキュリーカップはメンバーレベルはOPぐらいで1000m通過は61秒から62秒ぐらい。基本的には前が有利で早め先頭から最後は後続に迫られるも押し切り。あんまり強くないなあといった印象。2年前にこのレース2着があるが、かなり展開が向いており、今回は先行馬がそろっているので厳しいのではないか。

・グロリアムンディ

前走はトップハンデの58.5キロを背負いながらも得意のタフな展開となり1年半ぶりの勝利。平安Sはなかなか強い内容だが、外先行をしたい馬でタフな流れになるのは良さそうだが、さすがに展開が悪い印象。

・サンライズジパング

強力なダート3歳世代の一角。前走のみやこSは途中からポジションを上げて3番手まで上昇し、そのまま直線で差し切って1着。これは素直に強いと思う。2着のアウトレンジは次走圧勝しているし、相手レベルも悪くない。さらにこの馬は右回りだとコーナリングでスピードに乗っていけないと以前コメントがあったので、左回りに変わるのはプラス。2走前のジャパンダートクラシックは途中からまくりが入る先行馬にはかなり厳しい展開で、1着のフォーエバーヤングはこれを先行しての圧勝なのでかなり強く、日本ダート界のトップと言って過言ではないが、同じく先行して3着に残したサンライズジパングも相当強いレースをしており、今回のメンバーの中に入れば能力上位である。未勝利を勝った際に最内から砂をかぶる経験もしているので、外枠が無難ではあると思うが、内枠でも問題ないと思う。今後が楽しみな1頭。

・スレイマン

前走のテレ玉杯オーバルスプリントは初の1400mで若干追走が怪しかったが、直線は良い脚で伸びてきて2着。小回りの直線が短い浦和競馬場だったのでこれは良い内容だと思う。2走前のプロキオンSは前半に10.5‐11.1‐11.9と先行馬にはかなり厳しい展開ではあったが、先行して粘って2着と強い内容。3走前の平安Sは陣営も敗因が分かっておらず、好走パターンの外先行をしており、展開的にも内を走った馬が上位を占めているとはいえ少し負けすぎな印象。1900mという距離は問題無さそうだし、謎である。以前京都で負けているので、嫌な思い出があるのかもしれない。一旦そういうことにしておく。3走前のアンタレスSは展開は向いたものの3着以降は離しているのでこれは着順通りの評価。門司Sが好タイムでの勝利で前が恵まれるなら穴の候補。

・セラフィックコール

ここ2戦は地方で大敗が続いているが、個人的には白砂が合っていないのではないかと思う。メイショウハリオの帝王賞のレース後コメントでもあったが、白砂は時計はかかるが前が残るとあるので、末脚を引き出すタイプには不向きなのかもしれない。この馬の最大の懸念点は大外ぶん回ししかできない点である。これは中京競馬場で行われるチャンピオンズCでは大きなマイナスとなる。気性が少しでもましになり、インで溜めることができるようになっていれば、勝ち切る能力は間違いなくあるので、その点の兼ね合いが重要。去年よりは展開が向きそうだし、前年1番人気の馬がこのオッズがつくならその可能性に賭ける価値は十分にありそう。

・テーオードレフォン

前走の福島民友Cは想定段階でかなり先行馬がそろっており、確実にハイペースになるだろうと思っていたが、終わってみればまさかのスローペースとなったことは記憶に新しいだろう。この展開になってしまえばこの馬が勝ってしまうのは当然である。ただ、しっかり後続は離してはいるので、OPレベルでは能力上位である。2走前は前残りのレースで先行してそのまま流れ込み3着。3走前はそこそこ厳しい流れを逃げて、さらに2番手の馬に早めに来られるも何とか粘って3着。これはぼちぼちの内容。ただ、函館だから残せたように思う。G1では少し厳しい印象。

・ドゥラエレーデ

前走のみやこSは重馬場でインの3番手という絶好ポジションに入ったが、全く伸びず11着。レース後コメントでこの馬には不向きなポジションだったとある。この馬が好走したダートのレースを見るとすべて外先行をしており、前走は初めて砂をかぶったレースであった。初めての経験が人気を裏切る形となったのであろう。では、外先行できたレースはどうなのかというと、3走前のエルムSは前残り、6走前の東京大賞典前残り、7走前の去年のチャンピオンズCは比較的前有利と恵まれたレースばかりである。今回そのような展開になればいいが、先行馬が多いので、厳しそうに思う。ただ、前走砂被りを経験したことにより、克服した可能性もあるので注意。外目の枠を引いてすんなり外先行できるようなら。

・ハギノアレグリアス

前走はトップハンデの59.5キロを背負いながらの1着。ペース的に展開は向いており、インを回れたのはかなり大きいが、しっかりと着差を付けたのは高評価。2走前の平安Sはイン前が残る中を外を回しながらの7着なので度外視可能。3走前のアンタレスSは前には離され後ろには差されての3着なので評価は据え置き。去年のチャンピオンズCでは終始外を回しながら6着と個人的には1番強い競馬をしていると思っており、今回は先行馬がそろっており、内枠を引いて前走のような競馬ができれば岩田望来のG1制覇も夢ではない。

・ペイシャエス

前走の武蔵野Sは前の2頭がハイペースで逃げ、離れた3番手でレースをし、抜け出し先頭に立つも、最後は差されての4着。上位とは力差があるように感じた。レース後コメントではここを使ってさらに良くなりそうとあったので、休み明けとしては十分か。2走前は先行する馬を差し切って1着。3走前は単騎で逃げるミトノオーを捕まえに行った分、最後甘くなってしまったか。このメンバーでは少し劣るような気がするが、内をロスなく回ってどこまで迫れるか。

・ペプチドナイル

前走の南部杯は外枠からレモンポップに真っ向勝負を挑むも2着。ただ、ずっと外先行していたのでこの馬の方が負荷は高かった。それで最後まで離されずに0.2秒差でまとめたのはめちゃくちゃ強い。やはりフェブラリーSを先行して勝った馬の持久力は伊達ではない。2走前のかしわ記念は逃げるシャマルを捕まえに行った分、最後は甘くなり3着。これは馬場適性の差が出たか。3走前のフェブラリーSが非常に強くハイペースの差し決着を先行して0.2秒差の勝利。これはめちゃくちゃ強い。今回先行馬はそろっているが、ちょっとのハイペースでは崩れないと思う。

・ミックファイア

前走の南部杯は前の先行馬2頭には離されてしまったが、先行して4着は大健闘である。2走前のかしわ記念は不良馬場を外回しなので度外視。上位とは離されてしまったが、5着は大健闘。3走前のフェブラリーSはハイペースの差し決着で展開が向いての7着。外に出せていればもう少しやれたか。近走は中央馬相手に頑張っているが、さすがに能力の差がある。内枠を引いて展開が向けば掲示板ぐらいはあっても。

・ミトノオー

前走のみやこSは途中サンライズジパングのまくりが入り、11.9を刻んだことで最後は苦しくなったか。2走前のエルムSは途中に11.9が連発したことで逃げ馬はかなり苦しい状況で展開不利。今回単騎逃げできれば面白そうであるが、レモンポップという強力な馬がいるので、少し厳しそうか。仮にレモンポップが2番手にひいてもずっとマークされる形になりそうだし、展開的にどうか。

・レモンポップ

前走の南部杯はペプチドナイルに外からピッタリマークされるも最後まで交わさせず1着。2走前のさきたま杯は重馬場で2.3着はインを通った馬で決まる中、レモンポップはハイペースを外先行する中、早め先頭から押し切り。このレースはめちゃくちゃ強い。去年以来の1800mとなるが、今年の方が先行馬がそろっており、去年よりは厳しい展開になるのではないかと予想する。1800mは確実に長く、逆張りするのもありだとは思う。ただ、能力は間違いなく上位。


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