3歳からの「性教育」勉強会に参加した感想
性教育=SEX EDUCATION
SEXという言葉だけでもドキっとしますよね。
おいおい、真っ昼間からこんなこと口に出してもいいのかって。
本来の意味は英語で性別のことなので、別にひわいな言葉でも何でもない。ただの名詞。命を創る行為を指す、大切な言葉でもある。それなのに隠される、はぐらかされる、口にするとドン引きされる、それが今の社会だと思います。
ある日、友人とこんな話になりました。
「うちの旦那、35歳なんだけど「あ、今日は満月だね。女の人はみんな生理が始まるね」って言ったの。我が夫ながら唖然としたわ。そこまで知識ないの?」
うむ、友人の旦那さんに向かっておいそれと本音は言えないが、それは驚きである。確かに生理は月経というが、それと開始時期は全くもって違う。旦那さんの頭の中は「月=満月→よしっ、生理スタート」という解釈だったのだろう。旦那さんよ、それがもし事実ならば、世の中の人は誕生日かぶりまくりやないかい。
恥ずかしくてその友人には言えなかったが、実は私の夫(40歳)は女性の股にある穴は男性同様2つだとつい最近まで信じていた事実がある。おしっこ用の穴から生理の経血が出ているんでしょ、ですって。私も開いた口がふさがらなかった。
知識のない成人男性は我らが夫だけでなく、今の社会は性教育が浸透してなさすぎだと思う。女性の妊娠できるタイミングはいつなのかとか、避妊の方法はコンドームだけじゃないとか。自己防衛の仕方、相手の感情を思うこと、基礎的な体の仕組みまで知っている人は一体何人いるだろうか。
ときどきゾワーーっとするような性犯罪のニュースを目にする。小学校男性教諭が下半身を女子生徒に見せた、体を触った、キスをした。被害者は女の子ばかりじゃない。男の子だって写真を撮られるなど被害にあっている。
性犯罪をするような変態野郎を変えることはできないし、根絶することもできない。では、どうするのか。ちゃんと私たちが自衛意識・知識を身につけることだ。しかし残念ながら学校はそういうことにはいまだに目をつぶっているのが現状。それならば親が教えてあげなければ。性被害にあってからだと遅いのだ。
ちゃんと娘にも勉強してもらいたいなあ…そうぼんやり考えていると、ついに親である私がそれを勉強できる機会がやってきた。
名前は明るい性教育「パンツの教室」。
なんとまあ、ほがらかな名前だこと。私は早速体験会に申し込んだ。
講師はぬまざわあやさんというアメリカ在住の日本人女性。2人のお子さんがいらっしゃる、ほがらかな方だった。私はてっきり性犯罪のことや妊娠、中絶、自己防衛術などをどう子どもに伝えるかと学ぶのだと思っていたが、「それは最終ゴール」だそう。考えてみれば、3歳に性犯罪なんて教えたってまだ理解はできないよね。「あやしいおっさんに気を付けろ」ったって、ニコニコ優しい近所のおじさんに牙をむきだしても困る。
まずは、親が「大好きだよ。宝物だよ」と声をかけてあげることが大事。性教育は愛情表現でもあるんですって。それから絵本などを使って、体の部位の名前を教えてあげることからスタート。男性にはちんちんがあるし、女性にはない。私はそこすら恥ずかしくて「別に言わなくていいや」くらいに思っていたけど、そうだよなあ、まずはそこから知らないといけないよなあ。
性教育をするのに適した年齢、どういう順番で教えていくかなどもみっちり教えていただいた。なんと濃い体験会だったことか、気が付けばアッという間に75分がすぎていた。
「習ったことは1日経つと忘れちゃうんです。だから、誰かにこのことを話してください。もしくはアンケートを送るのでできるだけ今日中に記入してくださいね。そうすると忘れにくいですよ」とのこと。なんと、すばらしいシステム。そう、誰かに話すと覚えておきやすいですよね。
このことを「女性の股の穴は2つ」と勘違いしていた我が夫にも話してみた。第一声は「3歳から性教育や早すぎんのん?」でしたが、ちゃんと理論立てて話すと、「ほうかあ、今からちょっとずつ教えたほうがええなあ」と前向きに納得してくれた。
今日から我が家も「3歳から始める性教育」をスタートいたします。
まずは、体の部位を教えてあげることから。頭のてっぺんから爪の先まで、お股のところまで詳しくね。