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【芸術大学のオンライン授業って?-東北芸術工科大学 美術科 -日本画コース編-】


今回は東北芸術工科大学 美術科 日本画コースの末永先生にオンライン授業のノウハウをお伺いしました!

そのノウハウを学生さんの作品も交えてまとめて参ります。

ー末永先生、本日は宜しくお願い致します!ー

末永先生:はい宜しくお願いします!

ー日本画コースではどのようなツールを使用してオンライン授業を行っていますか?ー

末永先生:日本画コースでは主にTeamsZoomを利用して授業を行います。教員も学生も初めて使うシステムだったので、最初は戸惑いもありつつでしたよ。

ーそうですよね…このツールを使いこなすまで時間がかかったのではないでしょうか…?ー

末永先生:戸惑いながらでしたが、とにかく時間がなかったので、オンライン授業開始に合わせて教員も急ピッチでこのツールについて調べて適応させました。

ーオンライン授業への反対意思はありましたか?ー

末永先生:もちろんオンライン授業なんて…とは思いました。でも、学生は学ばなければならないし、教員は教えたいのです。出来る限りのことでいつも通りの質で学べる環境を作ろうと工夫しました。

ー様々工夫なさったと思いますが、中でも工夫された点や、内容を変更した授業などがあれば教えてください。ー

末永先生:内容を変更したもので言うと、例年は岩から絵の具を作って画材の成り立ちのようなものを学ぶ授業があるのですが、それを今年は岩ではなく土に替えました。

ー岩から土へ…!ー

末永先生:岩から絵の具を作るにはどうしても学校に集まらなければ実行できないので、学生にも身近な土に変更して自宅でお手製の土絵の具を作ってもらいました。

ー土から絵の具を作る授業はこれまであったのでしょうか?ー

末永先生:もちろんないです!(笑) 私がイチから試行錯誤しました。試行錯誤するにも、『学生の生活に身近にあるもの』という条件があるので、その点をクリアするのはなかなか大変でしたね。

ー学生はその土を使って絵を描いたり…!?ー

末永先生:そうそう、自分が作った絵の具で絵を描きます。土が変わると色も変わって濃淡がつけられるんですよ。

【土絵の具で描いた学生の絵】

【土の絵の具に必要な材料】
・ふるい(調理用のザルも可)
・洗濯のり
・不織布マスク
・水

末永先生:どの学科も同じだとは思いますが、授業の内容は変わっても学ぶべき本質は変えていません。

この絵の具を作る授業でも、『画材は自然からできている』ということを学んで欲しいと思って開講しています。内容や形が変わっても本質は同じなのです。

ー他のコースの先生方も仰有っていました。環境は変わっても、学生が学ぶべきことは変わらないですね。ー

末永先生:もちろん。授業の形としてもうひとつ学生が『飽きないように』授業をする工夫をしましたよ。

ーぜひ教えていただきたいです!ー

末永先生:ずーっとパソコンの画面を見てるって辛いじゃない?だからクイズを出すようにしました。

ただ私が話すだけではなく、学生も参加して自分事になるように。そして、ひとりで画面に向かって話すのもかなり寂しいんですよ。なので、自分のモチベーションを保つために授業内でクイズを出すようにしました。

ー学生も楽しいし、先生もモチベーションになるしで一石二鳥ですね!ー

ー末永先生、本日は貴重なお話ありがとうございました!ー

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