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童謡をロずさむ

雪が降りしきっている。私は窓の外を眺めながら口ずさむ。

" 雪やこんこん  あられやこんこん  降っては降っては  まだ降りやまぬ  犬は喜び庭かけまわり  猫はこたつで丸くなる~♪ "

母が『 "こんこん" じゃないよ  "こんこ" だよ』と言ってきた。「うそ~」と私。調べてみると "こんこ" だった。
それを母に言うと 嬉しそうに『じゃあ どんぐりころころは?』と聞いてきた。

" どんぐりころころ  どんぐりこ  お池にはまって  さぁ大変  どじょうが出てきて  こんにちは  坊っちゃん一緒に遊びましょ~♪"

母は満面の笑み
『 "どんぐりこ" じゃないよ。 "どんぶりこ" だよ』と
そんな ばかなと、調べてみたら、確かに "どんぶりこ" だった。

そんな歌う機会もないけれど、子供の時から 今の今まで疑わずに こう歌ってきたのだから、この真実は けっこうな驚きである。
それにしても 私は本当に だいたいで生きているなぁ と あらためて思った。

歌詞も そうだが 本当の意味を知らずに 歌っていたりもする。最近 歌詞の意味を知って大好きになった童謡がある。それは みんな ご存じ、"ぞうさん" である。

"ぞうさん ぞうさん  お鼻が長いのね  そうよ  母さんも長いのよ~♪"

これは、子ぞうが みんなから 鼻の長さを はやし立てられている。つまり いじめられて いるのだ。
ところが 子ぞうは、悪びれることもなく、胸を張って、誇らしげに  こう言う。
" そうだよ。母さんも 長いんだよ " と
これは 子ぞうが 自分の鼻の長さを 恥じてない ことだし、それどころか 自慢に思っている ということがわかる。何とも 痛快ではないか。

このことを知ってからと いうもの、"ぞうさん" を口ずさむと 私は すこぶる 気分が よくなる。

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※童謡 ゆき:実は他にも間違いがあって犬は喜び~は2番である。また2番は "降っては" ではなく、"降っても 降っても" であった。

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onko
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